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私たちが「地球のミライ」のために、今すぐにできることって何だろう?

こんにちは。島田(@katsu_career)です。

突然ですが、皆さんは本記事のタイトル(問い)に対して、何かしらの回答を用意できるでしょうか。また、その回答に対して自信を持って行動していると胸を張れるでしょうか。

先日、富山市の未来戦略室が取り組みを進めているとやま未来共創会議のプレイベント「とやまの未来を対話する〜社会問題をジブンゴト化〜」に参加してきました。

このイベントは、私たちの生活では「無縁」と思いがちな地球レベルでの社会問題を自分事化してみることを目的とした対話イベントです。私自身、近年のSDGsの浸透で少しずつ認知されてきた「持続可能性」について、ちゃんと学んで考える機会が欲しくて参加しました。

参加した感想と変化を先にお伝えすると、私自身の考え方や行動が大きく変わるきっかけになりました。また、もっともっと「地球のミライ」を考えなければいけないと痛感しました。そして、このイベントで学んだことを少しでも多くの人に届けたいと思い、本記事を書くことにしました。

話を冒頭に戻しますが、このアウトプットも「地球のミライ」のために今すぐにできることのひとつだと私は考えています。後述しますが、このイベントで知った世界の若者たちの行動に大きな感銘と刺激を受けました。私は私のできることから行動していければなと。

本記事は、イベントレポートの要素を中心に、私自身が感じたことなども加えながら書いています。目次は下記の通りです。

地球の「今日」を知る

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今回のイベントの前半は「インスピレーショントーク」と題して、今年からシリーズで放送されているNHKスペシャル「2030 未来への分岐点」を制作している松木さんと山下さんをゲストでお迎えし、番組映像なども交えながら「地球が今日置かれている状況」について学びました。

内容は大きく「①地球温暖化の問題」「②水と食料の問題」「③プラスチックの問題」の3つに分かれており、各問題の現状に始まり、問題が起きている仕組みやジレンマ、問題が未来に与える影響など幅広い内容を最新のサイエンス(科学的事実)に基づき学びました。

さらには、各問題の解決に向けて若者が取り組んでいるアクションや、研究者が想定している新たな問題や懸念などもいくつか教えてもらいました。私は普段から「地球のミライ」について少しは考えている方だと思っていましたが、あまりにも知らない事実(または更新されている情報)が多すぎて衝撃を受けました。

ちなみに本イベントでもたくさんの問題を取り上げていただいたのですが、全てをお伝えするのは難しいので、下記のサイトを見ていただけるといろんな情報を知ることができます。少しでも多くのサイエンス(科学的事実)を知ることは大切だと思っています。

「2030年」というタイムリミット

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特に衝撃を受けたことのひとつが「2030年」の捉え方についてです。最新の研究では、温度上昇で地球が「ホットハウス・アース(温室地球)」状態になるという見解があり、維持機能が崩壊して大部分が「居住不可能地域」になるというシミュレーションが進んでいます。(地球の気温は5℃上昇し、海面は6〜9m上昇するそうだ。)

これまで地球の「臨界点」はもっと先にあると言われていましたが、最新の調査では限界まで「あと2℃」とも言われており、現在の温暖化のシミュレーションを参考にすれば、2030年には臨界点付近(1.5℃上昇)を迎えてしまうのが「今日の地球が置かれている現状」なのです。皆さんはこの科学的事実を知って、どんな気持ちになりますか?

ちなみに、国際的な枠組みとして認知度も高い「パリ協定」では、このまま経済活動が進んだ場合、早ければ2030年には地球の平均気温はおよそ1.5℃上昇し、2050年にはなんと4℃程度上昇すると予測されています。科学的事実と照らし合わせれば、地球の危機と言わざるを得ません。

日本(先進国)が自覚すること

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このような問題に対して、真っ先に行動しなければいけないのは日本を含めた「先進国」と呼ばれる国々です。理由はシンプルで、先進国が世界の二酸化炭素排出の50%以上を占めているからです。つまり、あえて厳しく言えば私たちが世界を破滅に近づけている「主犯格」なのです。

日本でも「貧富の格差」が広がっていると言われていますが、世界的にもそれは同様です。意外と思われるかもしれませんが、年収が「400万円以上」になると世界の人口の「上位1割の年収」に該当します。ちなみにですが、富山県の2019年の平均年収は439万円なので、日本では地方と言われている富山県でさえも、世界的に見れば「限りなく裕福な都市」なのです。

これも今回のイベントで改めて学んだことですが、知っての通り、私たちが毎日着ている服や食べている食物は、多くは海外(発展途上国)で生産され輸入されたものです。私たちが過度な消費を継続すれば、発展途上国は潤うどころか環境が崩壊し、私たちよりも早くその影響を受けてしまいます。

現在も世界には飢餓で苦しんでいる人が8億人もいると言われています。穀物の生産量を見れば世界の人口分を賄う生産量であるにも関わらず、です。そのような「差」が生まれてしまう理由は、私たちが食べる牛肉などを生産するために牛の食料等に多くの穀物が使われているからです。

環境破壊や世界の社会問題を知れば知るほど、私たちは無縁どころかむしろ密接に関わっていることを自覚させられます。これだけ地球の危機が迫っている現状で、私たちが「見てみぬフリ」をするのにも限界があるのではないかと深く考えさせられます。

問題を転化しないこと

イベントの後半では、前半の内容をもとにグループに分かれた対話を行い、最後に「ジブンゴト化」するための個人ワークを行いました。教えてもらった諸問題を改めて整理して、自分ができることに落とし込む。これは大切なアクションのひとつであると感じました。

私自身、温暖化や食料の問題、プラスチックの問題も含めどの問題も大きな社会課題であると感じたのですが、問題の本質は「全て一緒」のような気がしました。それは問題を転化して「解決した気になっている」という悪しき文化です。この姿勢を正さない限り、問題の解決はあり得ないと私は考えています。

資本主義によって多くの国が栄え、社会や経済は大きく発展したことは言うまでもなく、今日の問題の主となっているエネルギーやプラスチックは、もはや私たちの生活には欠かせないものになっていることも事実です。全ての無くすことは難しいですし、短期間の実現は難しいでしょう。

ただ、だからと言って「ミライの問題」と割り切って私たちが投げ捨ててしまっては、私たちの子供や孫が過ごす未来がますます暗いものになってしまいます。今の私たち(もしくは見えている世界)だけが幸せであればいいという考え方を改めることこそが、この問題の解決に一番必要な「改革」であると私は考えます。

私たちにできることは何か?

インスピレーショントークの後半に、世界の若者たちが社会問題に対して取り組んでいるアクションについていくつか紹介してもらいました。当然のことながら、現代の若者たちの方が「問題を自分事化」できていて、世界ではすでに多くの試みが行われています。

リサイクル技術を次々と開発するトム・ザッキーの『Loop(ループ)』と呼ばれる容器を循環される新しいエコシステムや、インドネシアのメラティ姉妹が始めた『バイバイ・プラスチックバッグ』のキャンペーンなど、若き活動家が世界を巻き込んでアクションしています。

これらの活動は大きな活動に見えがちですが、初期のアクションは小さなチラシを作ったり、近所に大人に啓蒙するなど私たちでも気軽にできるアクションばかりです。「できるわけがない」という固定概念を捨てることも、私たちの課題のひとつかもしれません。

私のアクション

冒頭で述べた通り、このイベントを通して私の考え方や行動は大きく変わろうとしています。いや、すでに変わっている部分もあります。最近少しモヤモヤしていたことが、スッキリしたような気もしています。

私は富山県で小さな会社を経営しながらいくつかの会社にも携わっていますが「自分が貢献したいこと」について、最近はよく考えます。30代に突入して、できることも少しずつ増えてきました。自分自身がどんなことに貢献することがベストなのか。向き合う機会も増えてきました。

今回のイベントに参加して「地球の環境や社会問題」に貢献したいという感情が芽生えました。もしかすると種は既にあったかもしれませんが、芽を出したのは初めてです。ビジネスをする目的すら変わりそうな予感です。

私は会社を経営する立場でもあるので、理想を言えばトム・ザッキーのような世界の社会問題に貢献できるビジネスを開発できればと思っていますし、また、世界の先進国で生きるひとりとしても、この問題を定期的に注視して得た情報を今回のように発信したり、近隣のメンバーとも議論する場を作るなどして「問題の可視化」に取り組むつもりです。今回のnoteはその一歩でもあると思っています。

また、個人的にはタイトルのような「問い」を発信することも大事だと思っています。多くの研究者が問題提起に必要な情報やデータはとってくれますが、それを「自らの課題」として変換する動きがまだまだ弱いように感じています。私自身は、その変換に貢献できる「問い」を生み出していきたいしそれもひとつのアクションであると考えます。

まずは「発信」しよう

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これはタイトルの「問い」に対する私の回答ですが、まずはひとりでも多くの人が社会課題に対して意見を発信することが大事だと思っています。何をするかも大事ですが、まずは自分の持っている意見を可視化すること。言語でもいいし、映像でもいいので、表現することが大事だと思っています。

この問題に対する「正解」はまだないし、これからも正解を議論する時間は続くと思いますが、その議論に「参加すること」が現代を生きる私たちの責任ではないでしょうか。あくまで私の意見ですが、共感してくれる人がいると嬉しく思います。

私は昨年の2月からTwitterで毎日ツイートしていますが、今後は私が学んだ社会問題に関する知識やそれによって感じたことなども呟いていきたいと思います。よかったら、フォローしてください。

さいごに

今回のイベントで題材となったNHKスペシャル「2030 未来への分岐点」ですが、来月(7/11)も第5回が放送される予定らしいので、ぜひ気になる方は視聴をオススメします。私もじっくり見ます。改めて、リンクも共有させていただきます。

最後の最後に、今後のアクションのきっかけになればと思うので、富山市の未来戦略室が進めている未来共創会議の参加を呼びかけて、このnoteを締めたいと思います。富山市の方が中心となるアクションですが、議論に「参加する」最初の一歩になるのではないかと思います。詳細は下記をご確認ください。ちなみに、応募締切が明日(6/30)までらしいので、興味のある方はお早めにどうぞ。

改めて、本イベントを主催してくださった富山市の皆さん、特に熱心にアプローチして企画を実現してくれた中村さん、ありがとうございました!

あっ、最後の最後の最後に、イベント中の映像に登場した経済学者のヨハン・ロックストロームさんがオフィスの扉に貼っているアインシュタインの名言を紹介します。

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『この世は危険なところだ。悪いことをする人がいるためではなく、それを見ながら、何もしない人がいるためだ。』

さぁ、明日のために、行動しよう。

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