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僕が『スタヒロ』を始める理由

どーも。Katsu(カツ)です。

本日(1/16)、私の経営する「AtionOne(エイションワン)合同会社」から、新サービス『スタヒロ』をリリースさせていただきました。公式のプレスリリースもありますので、良かったら見てください。

さっそく本日の午前中にリリースに関するツイートさせていただいたのですが、たくさんの方々がいいねやリツイートをしてくださいました。この場を借りて感謝をお伝えします。ありがとうございます。

今回は「β版」のリリースですので、今はユーザー検証等を重ねて少しずつサービスを育てていく段階です。少しでも多くの皆様から声をいただきたいので、良かったら参加してもらえると嬉しいです。

取り急ぎ、本noteではこのサービスを始めようと思った経緯等を、僕自身のこれまでのキャリアに絡めて書かせてもらいました。

目次は下記の通りです。

地方の「持続可能性」への危機感

僕は「富山県」という地方都市で生まれ育ちました。(つい最近、35年ぶりの積雪1m越えで「陸の孤島」として日本を騒がせました。笑)地元の国立大学を卒業した僕は、大学に残って「学生のキャリア支援」というファーストキャリアを選択しました。

これは決して富山県に限った話ではないのですが、地方都市の国立大学には県外から多くの学生が入学してきます。成長意欲の高い学生も多く在籍しており、僕も彼ら彼女らのキャリアを真剣に向き合っていたのですが、結果的にほとんどの人材が都市部(東京や大阪)に流れていってしまう現状を目の当たりにしました。

少し話は逸れますが、皆さんは日本の「都道県別出生率」を知っているでしょうか?下記の画像を見ると、都市部の出生率が低い傾向にあります。理由は色々と考えられますが、出生率の高い地域から人が減り、出生率の高い地域の人が増える。この傾向は日本全体の「持続可能性」という観点からみても大きな課題のひとつだと感じています。

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出典:Resemom 2019年の出生数は過去最少86万5,234人、出生率1.36 8枚目の写真・画像

もちろん、地方から「人が減る」ということで地方経済は縮小する道を選ばざるを得ず、近年では市町村合併や小学校の統合などのニュースも散見されます。「誰かがなんとかしないといけない」のが今の日本であり、今の地域社会であると僕は思っています。

東日本大震災で感じたこと

僕の社会人1年目が終わろうとしていた2011年3月。日本で「東日本大震災」が起きました。当時のことは誰もが忘れることはできないと思いますが、僕は地震発生からおよそ1ヶ月半後に被災地(宮城県石巻市)にボランティアに行きました。

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ボランティアを通して感じた「自分の無力さ」は、僕自身の成長を促す大きな原動力に今もなっています。生きることの尊さ、人間としての愛の深さなど、あの経験から学んだことは細かく挙げれば数え切れませんが、僕にとって最も大きな学びは「自分ができることやる」という使命感です。

今回の新サービス『スタヒロ』は、「さぁ、ヒーローを始めよう」というキャッチフレーズを用いていますが、これは東日本大震災で感じた数々の想いが原点となっています。

「僕らは確かに無力かもしれないけれど、だからと言って誰かに任せてばかりではいけない。自分ができることで、何かしなきゃ。」

次にまた東日本大震災のような未曾有の事態が起きたら、僕は自分のできることを全力でやろうと心に決めてこれまで歩んできました。実際に、ボランティア後に起業を決意し任意団体を作って活動を始め、翌年には今の会社を創業しました。

小さい頃から戦隊モノのテレビを見ながら「ヒーロー」に憧れていた僕ですが、大人の階段を登れば登るほど恥ずかしさからそんな憧れを心の奥底に閉まっていましたが、東日本大震災を通じて、ヒーローは「なりたいからなる者」ではなくて、「ならなきゃいけないからなる者」だと気付きました。

今回、日本だけでなく世界が「コロナウイルス」によって大きな打撃を受けています。もしかすると、東日本大震災以上の危機かもしれません。だからこそ僕は「自分が立ち上がらなければ」と思い、今回の新サービスをリリースするに至りました。

「誰かが」じゃなくて「自分が」

今回の新サービス『スタヒロ』は、都市部で働く(もちろん地方でもOK)複業希望人材と、地方で活躍する(もしくはこれから立ち上がろうとする)企業をマッチングするサービスです。

この手のサービスはすでにいくつか先行してリリースされており、スキルシェアや貢献型のビジネスなどを含めると決して目新しいサービスではないかもしれません。もしかすると「なんだ。少し変わった求人サイトか。」と思われる人もいるかもしれません。

ただ今回は、「自らが立ち上げる」ことに大きな意義を感じていて、その背中が多くの人々の「動くきっかけ」になればと考えています。このサービス自体も皆さんが「自分ができる貢献を始める場所」を目指しています。

私は自分の会社を立ち上げてから、大学生だけでなく高校生のキャリア支援にも携わるようになり、その流れで企業の採用支援等を行う機会もいただきました。地方企業にとって「企業の中核を担うような魅力的な人材の採用」は大きな難題のひとつであり、大手人材会社の求人サイトに掲載してもなかなか採用ができず、苦しい現状が今も尚続いています。

「地方発の人材インフラ」が立ち上がれば、もしかしてこのような社会的な問題も解決できるのではないか。このサービスの立ち上げにはそんな思いも込められています。

自分ができないことは誰かに任せる。これは最良の選択であり、結果的に合理的な問題解決に繋がりますが、自分ができることであるならば誰かに任せるのではなく自分が率先してやってみることは、今の時代だからこそ大切な考え方なのではないでしょうか。

「複業」の可能性

私は数年前から自社の経営だけでなく、地方のミドルベンチャーで「中核人材」として働いていたり、昨年は個人でコーチングの活動を始めたりと、複数の「働く」を実現する「パラレルキャリア」を実践しています。

「複業」を始めたきっかけは、実際に地方企業の中核人材に関する採用支援をする中で「中核人材が企業が与えるインパクトや採用した後の課題」について具体的なイメージが掴めなかったので「自分でやってみよう」と思ったからです。

実際に「複業」をしてみると、いくつかの所属をマルチにこなすスキルなどシングルキャリアとは違ったスキルが必要と感じた一方で、デメリット以上にメリットが大きいことに気付くことができました。また、シングルキャリアでは得られない新鮮な経験を事業に活かすことができ、実際に自分自身のキャリアアップも実現できました。

近年、都市部のベンチャー企業を中心に「複業を推奨する動き」が加速しています。社内では得られない経験を社外で得ることの重要性は、少しずつ認知されてきており、今後もさらに広がっていくと予想されています。

僕自身も実際に「複業」を始めて3年が経過しますが、経営者のままでは気付けなかったことがたくさんありました。これからの働く人にとって「複業」という働き方は、職業人生を豊かにする大きな可能性すら秘めていると考えています。

「地方×複業」の課題

総務省の調査によれば、実際にフリーランスの市場規模は年々増加しておりすでに労働人口の17%がフリーランスで、経済規模は20兆円にも登ると言われています。ランサーズが発表した下記のグラフが示す通り、その中でも「複業系」の伸びが大きいと言われています。

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出典:ランサーズ株式会社 フリーランス実態調査 2018年版を発表

しかし、「複業人材」を地方が受け入れる環境が整っているかと言われると実際にはまだまだ整っていないと言わざるを得ません。理由は、金銭的なハードルをはじめ諸々ありますが、この状況を早く改善しなければ結局はフリーランスの市場も「都市部のみでの動き」になってしまいます。

私も実際に「地方×複業」を実践する一人ではありますが、中核人材となれば採用コストも高く優秀な人材を受け入れる体力がある企業は限られるので本採用はハードルが高いですし、複業希望者にとっても生活圏の変化や本業とのバランスなど潜在的に地方で働くことに対して「難しいイメージ」を持っている人は少なくありません。

これらの問題を解決にするためには、一刻も早く「トライアル環境」を整える必要があると僕は考えています。今回の『スタヒロ』は、トライアル環境を生み出す仕組みを前提にサービスを設計しました。

サービスの基本は「求人サイト」ですが、報酬が発生しない非報酬案件のみを扱うので企業は無理なく人材採用ができますし、プロジェクト型案件ですので終わりが決まっており「お試し感覚」で人材側は参画することが可能です。

上述した通り「複業」は本業のキャリアアップにおいても有効であり、地方企業のプロジェクトとなれば「中核的なポジション」で事業に関わることも可能なので、地方だからこそ、複業だからこそ得られる価値があります。

あなたも「ヒーロー」に

ここまで色々と僕の思いを綴ってきましたが、ここで僕がこのnoteで最もお伝えしたいことを書いておこうと思います。それは、できる限り多くの皆さんに「ヒーローになってほしい」ということです。いや、むしろ「ならなきゃいけない」とも思っています。

私の会社では採用領域だけでなくあるゆる事業領域の新規プロジェクトに関する相談に乗っていますが、コロナウイルスの影響で事業に大きな打撃を受けて明日を生きることに不安を抱えながら事業変革を余儀なくされている会社や組織がたくさんあります。この数はこの事態が長引けば長引くほど増えていくと想定されますが、すでに僕らだけで担当できる数を遥かに超えています。

会社のnoteでもお伝えしている通り、私の会社ではこれまで「仕組み」よりも「目の前のお客さんに全力を注ぐ」という事業スタイルを貫いてきました。しかし、今は「仕組み」が必要です。多くのヒーローがいなければ、日本の持続可能性はますます低くなっていきます。特に地方の縮小スピードは加速するばかりです。

『スタヒロ』は、あなたがヒーローになるきっかけを提供します。あなたがこれまでのキャリアで培ったきた何かを地元や地方の企業に還元するだけでも、ひとつでも多くの笑顔が生まれるかもしれません。

僕はこれからも「サービスの提供者」として、「複業の実践者」として、その背中を見せ続けていきます。その様子はこれまでと同様に、TwitterFacebookでも積極的に発信していく予定です。

もし、このnoteを読んで共感してくださった方がいれば、ぜひ一緒に「ヒーロー」として地方企業のプロジェクトに参加してほしいです。今回のサービスは企業のプロジェクトに「応援ボタン」を設置しています。登録していただき、応援ボタンをポチッと押していただくだけでも構いません。そのあなたのワンアクションが、誰かの支えになります。

本サービスはこちらになりますので、ヒーロー登録してください。

さいごに

長々と書きましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。多くの皆様の参画を心待ちにしつつ、今回のサービスに関わってくださった方々に感謝をお伝えして、このnoteを終わりにしたいと思います。

これまでもいくつかのサービスや事業を立ち上げてきましたが、開発段階でここまで多くの皆様に関わっていただいたのは初めてでした。自分の覚悟に誰かの期待が掛け合わさることでエネルギーはどんどん大きくなっていく。そんなワクワクを感じながら、今日の日を迎えることができました。本当にありがとうございます。

冒頭に述べた通り、このサービスは今日が誕生日であり「始まり日」でもあります。多くの皆様にこのプラットフォームをご活用いただき、多くの愛が生まれることを願っています。

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