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【シラスタディ②】“共感できる”より先に“理解できる”を大切に

【前置き】

みなさんこんにちは。自己満創作者の加糖しらすです。第2回目のキャラ創り講座となりましたが、まだ不馴れです。文章や表現など拙い部分あるかもしれませんがご了承ください。
ちなみに、今回は前回よりも長めになっていますが、基本的には今回の文章量を目安に書いていきます。
肩の力を抜いて気軽に読んでいただけると幸いです。それでは、よろしくお願いします!
※本記事はどんな系統の作品にも参考にしていただけるよう努力していますが、サブカルチャーコンテンツ寄りな部分があります。ご了承ください。※

【共感と理解の違い】

まず、今回の講座において頭に入れておいてほしいのが共感と理解の違いです。
まず共感というのがGoogle先生に聞いてみますと、『他人の考え、主張に、全くそうだと感ずること。その気持ち、同感。』と書いてあります。つまり簡単に言うとわかる~!みたいな感じですね。
続いて理解は『物事のすじみちをさとること。わけを知ること。物事がわかること。』もしくは『人の気持ちや立場がよくわかること。』です。簡単に言うとそうなんだ~!みたいな感じです。
なんとなくニュアンス的に理解していただけたのではないでしょうか?
個人的には、自分と性格が良く似た臆病なキャラクターに「気持ちわかるよ!」と自己投影気味な目で見るのが共感
自分と性格が似ている訳じゃないけど、どうしてこの人はこんな行動をするのか。この人は何を考えているかがよくわかるのが理解だと捉えてこの記事を書いています。

【共感と理解、どちらが大切?】

キャラクターを創るにあたって共感できる部分(親近感)が大切とよく聞きますが、私が大切にしている事はこのキャラクターを知った人が理解できるようにする事を心がけています。
しかし共感が不必要というわけではなく、いくら共感できても行動原理などが明確になっていないと…という意味でこのタイトルをつけました。
なので、どちらが大切か。どちらを優先すべきかという話ではありません。どちらも大切にした上で共感部分よりも先に行動原理などを明確にし、作者が意図していない読者の「?」を取り除くのが大切という事です(今後の物語のためにあえて「?」を作っている場合は別ですが)。

【理解できるキャラとは?】

では、理解できるキャラクターとはどんなキャラクターの事を言うのでしょうか?そこを掘り下げていきます。
まず、行動原理についてお話しましょう。行動原理というのはGoogle先生によると『人の言動の根拠となっている信念や欲望』。行動原理を明確にするというのはつまり、「この人はなんでこんな事をするのか(または言うのか)」をきちんと描き、読者に理解させるという事です。私はそこが大切だと考えています。

【意図せずあなたのキャラクターが嫌われるかも?】

例として上げられるのが、頼まれると断れない女の子(Aちゃん)が好きでもない相手と付き合うことになったWeb漫画(題名などは伏せます)。この漫画には明確な悪が出てきます。その女の子のお付き合いの相手(Sくん)なのですが、作中でとにかく気持ち悪く描かれています。Sくんは教室で嘔吐してしまうのですが、Aちゃんが助けてくれます。優しいですねAちゃん!しかし、Sくんは「Aちゃんは自分の事が好きだからこういう事をするんだ!」と考え、付き合おうと言い出します。Aちゃんは別に好きな男の子がいるのですが、「断ったら可哀想」といやいやお付き合いを始めます。そこからAちゃんの地獄が続いていく…というお話になっていますが…どうでしょうか?
Aちゃんがただただ可哀想なお話なのですが、Aちゃんに対するSNSの一部評価は厳しいものでした。その意見は「嫌なら少しは断れよ!」というものです。Aちゃんは好きな男の子の目の前で無理やりキスさせられたり、それ以上の事をせがまれたり…。ボロクソやられているのにどうして断らない!?それじゃ弱いだけだ!という意見が最も多かったです。
つまり、Sくんを悪に描きたかったはずなのに理解できない行動をしたAちゃんが嫌われてしまった…というわけです。

【?を駆使して理解できるキャラクターを創る】

では、理解できるキャラクターを創るにはどうすればいいのか…ずばり、を駆使すると誰でも簡単に創る事ができます。
まずキャラクターの設定をある程度紙に書いてください(脳に浮かべるだけでも結構です)。
物語を描くという事は必ずといっていいほど『目的(求めるもの)』があるはず。例えば、有名漫画『鬼滅の刃』の竈門炭治郎の目的は『鬼を滅する事』です。
はい、書きましたか(または浮かべましたか)?ここでの出番です!
どうしてこのキャラクターはその目的を達成したいの目的を達成した後はどうするのこのように、キャラクターの全てに問いを投げかけてみてください。先ほど言った目的も含め、全ての事がらを問い詰めまくってください。あなたはなんでこれが好きなの?あなたはなんでそんな事を言ったの?と、純粋な子供のようにキャラクターを問い詰めまくってください。完膚なきまでに。
そうすれば事がらに説得力が産まれ、キャラクターに魅力が増します。

【意図的な伏せ】

行動原理を作るのは大事ですが、全てにおいて最初のうちに説明する必要はもちろんありません。
主人公が好かれないと物語は始まらないので(媚を売るというわけではないですが)、主人公は行動原理を明確にし、読者に感情移入させる必要があります。しかし、敵として登場するキャラクターの「どうして味方陣営を敵対しているのか」という行動原理を伏せる。行動原理がほとんど謎に包まれたミステリアスなキャラクターを創るといった工夫は物語に個性を与えます(最後にはその行動原理を明かすのが必要ですが)。

【まとめ】

・共感より先に行動原理を明確にし、読者にキャラクターを理解させる
を駆使してキャラクターを問い詰め、行動原理をうまく設定する
意図的に行動原理を伏せるのはOK

【性格(次回講座への繋ぎ)】

性格とは簡単に変えられないものです。しかし、経験などによって新たな性格が追加される事も、その逆もありえます。それは私達生き物も、キャラクターも同じでしょう。
熱血、冷静、気まぐれ、臆病、嘘つき…。性格を表す言葉はこの世界に溢れかえっています。
次回はそんな性格にフォーカスして学んでいきましょう!
今回の講座はこれで最後です。最後まで読んでいただきありがとうございました。楽しんでいただけたら嬉しいです!

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