戦後のアメリカ合衆国と欧州による植民地主義【スエズ戦争】
第二次世界大戦の後、アフリカや東南アジアの植民地は次々に独立していった。植民地に関しては、欧州とアメリカでは、異なる考えがあった。フランスやイギリスは植民地を維持しようとしたが、アメリカ合衆国は反対したように思える。
特に、スエズ戦争に関しては、フランスとイギリスとアメリカ合衆国の違いは明確になっていたように思える。一部の意見では、アメリカ合衆国は「反植民地主義」の観点からスエズ戦争に反対したらしい。
一見すると、アメリカ合衆国の「反植民地主義」によるスエズ戦争への反対は正しいように感じる。しかし、白人がアメリカ大陸に存在することを考慮すると、この「反植民地主義」によるスエズ戦争への反対は本当に奇妙である。
以下では、俺はスエズ戦争に対する儒教系統の認識を提示する。儒教徒は下記の認識に沿って、スエズ戦争を認識する。そして、彼らは下記の認識を使用して、歴史における政治戦に取り組む。
アメリカ合衆国の植民地性
儒教系統の認識 アメリカ合衆国自体がより植民地主義的であった。
そもそも、西欧白人がアメリカ大陸に国民国家を形成して、そこの統治者をになっていることが不自然であり、狂っている。もしアメリカ先住民が「反植民地主義」であったならば、その行為は素晴らしかっただろう。
しかし、アメリカ合衆国の状態は当時のイギリスやフランスよりも悪い。アメリカ合衆国の状態や行為は、白人が東アフリカ人を絶滅させた後、そこに国家を作り、スエズ戦争においてエジプトに介入したフランスやイギリスに反対したようなものである。
そのとき、誰もそのアメリカ合衆国の「反植民地主義」を素晴らしいとは感じないだろう。むしろ、人々は「白人がネグロイド人種を押しのけて、国家を作っているのは不自然で、おかしくないのか?」と突っ込むだろう。
第二次世界大戦と植民地
儒教系統の認識 第二次世界大戦の後、植民地が解放されて、帝国主義が終了したという歴史が語られるが、アメリカ大陸やオセアニアはまだである。
つまり、アメリカ大陸やオセアニアでは、「植民地主義」と「帝国主義」と「白人帝国主義」が依然として継続している。これが儒教系統の歴史認識である。これは現在にも言える。
よくある歴史認識は次であるが、儒教では、下記のような歴史認識は存在しない。
間違い:「第二次世界大戦の後、植民地が解放されて、帝国主義が終了した。アメリカ合衆国は他国からの搾取を前提とする欧州的な植民地主義に反対であり、スエズ戦争では、植民地に対する考えの違いから、イギリスやフランスと対立した。」
アメリカ合衆国は欧州的な搾取でなく、自分で労働して、富を築き、世界に売ることを誇りとしているのかもしれない。だから、アメリカ合衆国は搾取を前提とする植民地主義に反対してきたのかもしれない。
しかし、アメリカ合衆国はアメリカ先住民を虐殺、絶滅に追いやり、黒人をサブサハラから誘拐して、労働力を搾取し、そしてアメリカ大陸におけるアメリカ先住民の資源をむさぼって利益をあげてきた。
この状態は欧州による植民地主義に匹敵する、または欧州による植民地主義よりも悪い。スエズ戦争において、アメリカ合衆国が「反植民地主義」をとったのは素晴らしいことでもなんでもない。
表現の仕方
ここから先は
¥ 300
社会システムの設計に関する寄付は「ここから」。 君の寄付をありがとう!とても嬉しい!