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キャリアコンサルティングに理論は必要か?

私が所属している学びのコミュニティのために、次の授業のコンテンツ作成をしており、久しぶりにキャリア理論について少しだけ復習をしている。

シュロスバーグの成人の発達理論、クランボルツのプランド・ハプンスタンス理論、スーパーのライフキャリアレインボー、シャインのキャリアアンカー理論・・・などなど、キャリコン試験を受けたことがある人なら、誰でも知っていそうな先生方とそれぞれが提唱した理論がある。


どれも内容を見てみると、非常に興味深いもので、もし「キャリア」に関して興味があり、学んでみたいと思っている人は「キャリア理論」で検索してみると、上記以外にも様々な理論について知ることが出来る。


さて、キャリア理論の復習をしながら、ふと頭をよぎったことがある。

「キャリアコンサルタントにとって、キャリア理論を理解することはどれくらい重要なのだろうか?キャリア相談に対応するために、理論は本当に必要なのだろうか?」

キャリアコンサルタントとは独占名称の国家資格なので、試験に合格するためには、キャリア理論についてある程度の理解をしておく必要がある。それは間違いない。

では、実際にキャリア相談に対応する際に、理論はどの程度用いられるのだろうか。

例えば、自動車免許を取るためには、多くの標識や交通ルールについて理解をしておく必要がある。しかしながら、実際の運転においてはほとんど目にすることがないような標識があったり、安全に走行するためには、交通ルール以外にも知っておくべきことが沢山ある。


キャリア理論は、実際のキャリア相談において、どの程度の重要性があるのだろうか。

これまで数百名の面談を行ってきた私の見解としては、キャリア理論を理解していなくても、ある程度の経験があれば、対応は出来ると考えている。
但し、理論を知っていることで、話に深みや説得力を持たせることが出来るし、クライアントの悩みや思考を体系的に整理しやすくなる。
しかし、理論ありきで考えると、クライアントの機微を見落とすことにもつながり、結果として適切な対応ができなくなる場合もある。


理論を知っていることは、どちらかというとセミナーを開くときや、ワークショップのコンテンツを作成する際に役立つような気がする。知識習得のための知識的な?(どういうこっちゃ)


と、いうわけで、
晴れて国家資格を取得して、これからキャリア相談に対応しようとしているコンサルタントの方においては、基本に立ち返って、まずは目の前のクライアントに集中してラポール(信頼関係)を築くことが何より重要かな、と。
その上で、しっかりと話を聞き、整理をして、寄り添った対応をすること。
面談が終わった後で、自分の整理のために理論と照らし合わせて理解を深める的な流れの方がスムーズかな、と。

なぜなら、慣れないうちは面談をタイムマネジメントしながら進めるだけでけっこう大変だから。


などと、理論を棚上げする理由を述べていると、我流に走り過ぎてしまうので、ときどきはテキストを読み返したり、専門書を購読してみるのも大切化もしれませんね。


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