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転職の話「優秀」かどうかと「相性の良さ」は企業によって変わる

子どもの寝かしつけをしていたら、自分の方が先に寝落ちしてしまいました。どっちが親で寝かしつけをしているのやら。


さて、今日も中途採用の面接官を。

中途採用の採用基準は大きく3つに分かれる。
業務経験とスキル、ポテンシャル、カルチャーフィット(チームフィット)の3つ。

業務経験とスキル

これはもう言わずもがな。
中途採用は経験者採用なので、募集職種で必要となるスキルや経験をどれだけ備えているか。
例えばエンジニアであれば、募集職種でインフラ系の経験を必須としているのであれば、どれだけアプリケーションに強くても、インフラ経験がゼロなら採用されない。(別ポジションでの採用はありえる)

実際には募集要件で求めるスキルが複数あって、そのうちのどれだけを満たしているか。経験年数や規模、成果などを鑑みながら、採用チームでエンピツをなめなめするという感じである。


ポテンシャル

これはけっこう難しい。
自律性だったり、向上心だったり、素直さだったり、若さだったり、地頭だったり、ラーニングカーブだったり。
企業によって「早く成長する人材」や「大きく成長する人材」の特性やコンピテンシーは異なる。きちんと採用を行っている企業であれば、社内にロールモデルとなるような社員を設定していて、その人物がもつ特性やコンピテンシーと同様の素養を持つ人物を採用ターゲットと定めている。


カルチャーフィット(チームフィット)

これは既存社員との性格的な相性の良し悪しの話ではない。小さな会社や小さな部署の採用であれば、性格的な話を持ち出す場合も無くはないけれど、ここで言うカルチャーフィットとは、価値観や職業倫理、理念への共感みたいな話である。

例えば、自社利益を最優先しようとする企業に、顧客利益を最優先したいと考えるような人が入社すると、ミスマッチすること間違いない。
チャレンジ大推奨で成功率60%でガンガン推し進めていこうとする会社に、石橋をたたいて渡りたいガチガチの人が入社しても、同じようにミスマッチする。

これは、優秀かどうかとか、スキルがあるかないかとかという話ではない。純粋な相性の話である。

企業や組織の成熟度やタイミングによっても、重要視するものは変わる。
創業時や、新規プロジェクトをスタートさせるときなどは、スピード重視で、自発的に物事を推し進められる人材が重宝される。逆に成熟してきたタイミングでは、ミスなく安定的に進められる人材が求められたり、或いはアイデアを拡散させながら新しい風穴を開けられるような人物が求められたりする。

繰り返しになるが、優秀さとは全く別の相性の話である。
採用担当(特にジョブ型雇用の)であれば、誰でも経験があると思うけれど、間違いなく優秀な人材を”合わない”という理由だけで泣く泣くお見送りにするということがある。お互いのために致し方が無い決断である。


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新卒採用であれば、ほとんどの場合、ポテンシャルを採用基準にするしかない。中途採用の場合、変数がたくさんあって、評価軸が色々あるから、採用の仕事としては中途の方が面白いと感じる。ただ、新卒のフレッシュさって眩しいんだよな、色んな意味で。

そんなことを頭の片隅に起きつつ、明日からも面接面接。

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