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メモ。関係構築と相互理解について。

学習のメモ。

関係デザインについて。

誰かと一緒に何かをするとき。
チームを作る時、チームで何かをするとき。
コミュニティに所属するとき。

要するに自分以外の誰か他人と関わる時は、すべて何かしらの関係が生まれる。
特に、誰かと一緒に何かの活動に取り組むときは、協力的な関係であったり、共創的な関係構築が必要となる。

よい関係性を構築ために重要となるポイントは「共感」にある。

共感する点が多いほど、思考やゴールイメージの共有が明確に出来ているほど、コミュニケーションはスムーズになるし、アウトプットの精度も上がる。

例えば、こんな共通点がある2人がいたとする。
・日本人同士
・温泉が好き
・焼酎より日本酒派
・好きなおにぎりの具は梅おかか

「好みの似た2人だ。きっとすぐに意気投合しちゃうかもしれない。」と感じるかもしれないが、果たしてそれは本当だろうか。

”同じ日本人”と言っても、北海道出身の人と沖縄出身の人では、価値観がまるで違うかもしれないし、両親が外国人だけれど、日本で生まれ日本国籍を持っている見た目は完全に外国人という日本人であれば、これまた価値観が違いそうである。
そもそも、日本人と定義するものは何か?という共通概念が完全一致していなければ、安易に”同じ日本人”とカテゴライズすることは難しかったりする。

温泉やお酒やおにぎりの具についても同じことが言える。
硫黄系の温泉が好きな人もいれば、酸性の温泉が好きな人もいるし、露天風呂が好きな人もいれば、砂湯が好きな人もいる。解放感を味わいたい人もいれば、湯治のために好んで温泉に通う人もいるかもしれない。

日本酒も、冷酒派と熱燗派では色々違いそうだし、ちびちび飲む人と大酒のみもいる。おにぎりでも、すっぱい梅を好む人もいれば甘めの梅を好む人もいる。

要するに、共通のラベルを掲げているからと言って、そのラベルが意味するところを理解しないと、簡単に認識の齟齬が起こってしまう。

逆を返すと、関係デザインを上手に行うということは、そういったお互いが掲げるラベルの意味を丁寧に理解しながら、共通点を見出したり共感をしていくという作業になる。


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人は1週間もすれば、別の人間になっているようなものだと捉えてコミュニケーションを始める。
気持ちが変わっていることもあるし、物理的に出来ないことが出来るようになっていることもあるかもしれないし、逆に出来ないことが増えているかもしれない。

現時点での相手の状態を理解しようとするところから、関係性の構築は始まる。特に、相手のことを丁寧に理解しようとする姿勢であったり、配慮を示す姿勢というのは実際に理解が出来るかどうかよりも重要になることがある。(気遣ってもらえている、丁寧に対応してもらえている)


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少し別の観点で、「ビジョンの共有から始める」と組織はうまくいかないという研究結果があるらしい。
実現したい世界よりも、解決したい課題を共有してアタックする方が、パフォーマンスの精度は上がるらしい。もちろん、課題を解決した先に、どのような成果が得られるかというビジョンについては、いずれかのタイミングで共有することが必要にはなるらしいが。


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Diversity and Inclusionとスローガンが掲げられ、多様性を認め受け容れることが重要視されているこの頃。

相手のことを安易に「分かっている」と思い込んでしまうのではなくて、実は他人のことは「完全には分かり合えない存在」と認識して、丁寧に丁寧に理解しようとする姿勢の方が重要であるらしい。


「そうか、他人とは分かり合えないのか」と言葉にしてしまうと少し寂しい気持ちになる。
しかし、それを諦めの言葉にしてしまうのではなくて、だからこそーとスタートラインに立つ気持ちでいれば、少しずつ距離は縮められるのかもしれない。

共通概念の構築というのは、一言で言い表せないほどの努力とコミュニケーションの積み重ねに成り立つものであり、同時に刻一刻と認識の乖離が生まれていくものなのだと、理解する。

関係性の構築は一過性のものではなくて、連続した時間軸の中で繰り返し行われていくもの。
だから丁寧に根気強くやらないといけないんだな。






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