自己啓発本って何のために読むの?
皆さんは「自己啓発本」を読みますか?
私は何年かに一度、集中的に読みます。
この文章をぜひ読んでほしい方
・自己啓発本を手に取るかどうか迷っている方
・「自己啓発本って結局役に立たないよね」と思っている方
これはルールにしているわけではなくて、人生の岐路に立った時や、自分自身で何か迷うことがあるときに
「よし、久しぶりに自己啓発本でも読んでみるか」
と、スイッチが入って10~20冊くらいを1,2か月かけて集中的に読みます。
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さて「自己啓発」本って何なのでしょうね?
とりあえず、聞いておきますか。
教えて、Wikipedia先生
自己啓発(じこけいはつ)とは、自己を人間としてより高い段階へ上昇させようとする行為である。「より高い能力」、「より大きい成功」、「より充実した生き方」、「より優れた人格」などの獲得を目指す。
他に、自己開発、自己啓蒙、自己変革、自己改革などの表現も使用される。
(Wikipedia)
すげー、意識高けー。
生まれて初めて「自己啓発」の意味を知りました。
まぁ、私流に解釈すると、そこまで崇高なものではなくって、目の前の問題をなんとか解消するために知見を拡げるって感じです。
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少し前に、専業農家を営む姉と自己啓発本についてこんなやりとりがあった。
姉「あんた、自己啓発本って読む?」
私「時々読むよ」
姉「あれ、何が面白いん?」
私「面白いというか、考え方のヒントが書いてあるような感じかな」
姉「でも結局、それって"私はこれで上手くいきました"っていう、その人の方法の話やろ?」
私「せやで」
姉は短大を卒業した後、すぐ北海道に移住してファームステイをし、気が付けば農家に嫁いでいた。
なので会社員の経験はなく、一般的な"ビジネス"というフィールドとは関わりの少ない人生を送っている。
けれど、ふとした時に本質的でクリティカルなことを言う。
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自己啓発本と一括りにまとまってしまっているが、色々な種類がある。
成功者の自叙伝、哲学、思考法、Tips系、、、etc,
書き方についても様々だ。
筆者の一人称で書かれるもの、小説のような物語風になっているもの、師と若者のような対話形式で書かれるものなど。
要するに種類はとにかくたくさんある。
けれど、中に書かれていることは、2種類だけだ。
・私(著者)はこの方法/考え方で上手くいったのでエピソードを紹介します
・私(著者)が好きな方法/考え方を紹介します
結局のところ、他の誰かの成功法が書かれている。
言い換えると、それをそのままなぞったところで、自分の仕事や人生がすんなり上手くいくなんてことはない。
#そもそも、そのままなぞれない
では、なぜ自己啓発本を読むのか。
私には2つの理由がある。
1つ目の理由。
新しい考え方を仕入れて、自分の問題を解決するため。
仕事、人間関係、人生など、何かに行き詰ることがある。
そんなとき、最初は自分の過去の経験や知識から、なんとか打開できないものかと、四苦八苦する。
このアプローチは時々うまくいくし、打開策が見い出せなくなることもある。
では、次にどうするか。
誰かに相談する。
これはけっこう上手くいくことが多い。
自分にはない視点を見つけてくれたり、状況を打開するためのアイデアを授けてもらえることがある。
さらに、その延長線上にあるのが、自己啓発本だ。
自己啓発本には、過去の偉人の武勇伝や、誰かの成功哲学が記されている。即ち、自分以外の誰かの考え方が記されている。
それらを読み、脳内に取り込むことで、新しい知識や思考法などを得ることが出来る。
その新しい知識や方法を自分の状況に合わせて使うことで、状況を打開できることがある。
2つ目の理由。
自分の好奇心や課題意識の方向性を知るため。
私は自己啓発本を読み、新しい知識や参考になる情報を得た時にメモをする。
このメモは単体で見ると、本から抜き出したTipsの集合体なのだけれど、
別の捉え方をすると
「自分が関心を惹かれた、好奇心のカタマリ」ということになる。
読書中は特に深く考えずに「イイな」と思ったところをメモしたり、マーカーを入れたりする。
そして後から振り返って、
「なぜ、イイと思ったのか?」と自問自答してみる。
「どこが、イイと感じたのか?」と自問自答してみる。
そんな問答を自分の中で繰り返すことで、自分のアンテナがどこに向かっているのかを知る。
このアンテナは「課題意識」かもしれないし「好奇心」かもしれないが、
自分の興味関心の矛先ということだ。
本屋をフラフラしているときに、なぜか目に留まる本があるのと同じように、本の中にも、自然と目に留まる文章がある。
「自分の意識がどこに向かっているのか?」
これを知るために、私は自己啓発本を読む。
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「自己啓発本」って見方によっては、思想的であったり、スピリチュアルに感じるものがあったり、なんとなく距離を置いてしまう気持ちもある。
実際、私も読まず嫌いしていた期間もけっこうある。
さらに、ただ読むだけだと、頭でっかちになるばかり。
大切なのは、どう使うか。
娯楽的な読みものとしても、面白い自己啓発本はたくさんある。
けれど、多くの自己啓発本は、読んだ後に自分の人生にどう活用するかということが大事なのだと思う。
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最後に一冊だけ、紹介をさせて頂く。
初版は2013年と、少しだけ古い。
かなりブームにもなった本で、本屋さんでも未だに平積みされているので、今さら?と感じる方も多いだろう。
前職に入社してしばらく経ったと、メンターの方がすごく良いから必ず読むようにと推薦してくれた。
私は、読まなかった。
タイトルから勝手に内容を予想して「読まず嫌い」したのだ。
私が予想した内容はこんな感じ。
・他人からどう見られるか、そんなことは気にする必要がない
・自分の価値観で生きろ
・嫌われたっていいじゃないか、大切なのは自分の人生で生きることだ
本当にこういう内容だったとしても悪くないけれど、そういう考えは自分の中に既にあったので、わざわざ読む必要もないと思っていた。
それから7年経過し、昨年ふと思い立ってkindleで読んでみた。
思ってたのと全然違った!!
実際の内容は「アドラー心理学」という考え方について、哲学者と青年の対話形式で描かれている。
アドラー心理学という言葉自体があんまり馴染みがないものだと思う。
私自身、まだその真理を深く理解しているとは言えないけれど、ざっくりというとこんなことが書いてあった。
・自分が対峙すべき問題や課題と、他人の問題(自分が解決できない問題)を切り分けることの重要性
・自分自身が幸せかどうかを決めるのは、自分自身の意識次第で変わる
・自分の感情(喜怒哀楽など)は、周囲の人の影響によって決まるのではなく、自分自身が選択している
#書きながら、記憶があいまいなのでまた読み返したくなってきた
自己啓発本を読んで、その内容を消化することはけっこう体力がいるし、読んでばっかりだと、ただただ頭でっかちになっちゃう。
けれど、時々は手に取ってみると、新しい自分に出会えます。
まずは読まず嫌いをせずに、チラ見してみませんか?
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