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コンピテンシー面接という手法について考えてみる

今朝、目が覚めた瞬間にコンピテンシー面接のことを考えていました。なぜそんなことを考えていたのかは全く分かりませんが、起きた瞬間から、脳がコンピテンシー一色だったので、noteにまとめておこうと思います。
#採用と面接中毒の末期?


コンピテンシーとは?

高い成果を出す人の行動特性を表す概念。

成果を出す人が何かしらの課題に対して、どのように考え行動するか、その特徴的な思考と行動の特性を認識し把握することで、マネジメントに活用し、他の従業員に行動変容を促したり、採用時に「将来成果を出せる人材かどうか」の判断に用いられる。

コンピテンシー面接の作り方


①求めるコンピテンシーを特定する

高い成果を出すためのコンピテンシーは、業種や職種によって異なるため、採用募集を行う職種に対して必要なコンピテンシーを特定する必要がある。



②ハイパフォーマー(活躍している人)を特定する

※注意すること
架空のハイパフォーマー像をイメージしない
実際に活躍している人を想定する



③ハイパフォーマーが持つ行動特性を定義する

・ハイパフォーマーにヒアリングを行う。

成果を上げたことについて、
 どのような状況で
 どう行動をしたのか
 どうして、その行動を選択したのか
 その結果、状況はどう変化したのか
 結果に対して何を感じたのか
 その後、さらに どう行動したのか
 (以下ループ)

上記のような質問によって、
課題設定(課題発見)と、解決行動に至る思考プロセス、結果に対する自己評価、及び再行動を確認し、どのような行動特性を持っているのかを洗い出す。

いくつかの成果事例や活動事例に対して、上記のようなヒアリングを行うことで、重要度の高い特性を特定する。


重要視する行動特性の設定は、一つの職種に対して2~3程度を目安とする。
(上級職や、複雑性の高い職種の場合は4~5つ程度でもよい)

重要視する行動特性が多すぎると、全てに合致するような"スーパースター"を探すような採用となってしまい、結果として採用充足までの時間がかかりすぎるか、妥当な候補者を見つけられないリスクが高まる。



④行動特性の有無を確認するための質問を設計する

③で定義した行動特性にフォーカスした質問項目を設定する。
細かい設定をするというよりは、面接時に最初に質問するテーマのようなイメージ。

例)確認したい行動特性 = 達成へのこだわり

最も大きな成果を上げたことは何ですか?
困難だった課題を解決したことはありますか?

面接の進め方はSTARを意識する

STARとは下記を細かく確認し、掘り下げていく面接手法の一つ。
 Situation(状況)
 Task(役割)
 Action(行動)
 Result(結果)


Situation(状況)

どのような状況に置かれていたのかを具体的にする

・具体的な課題とその背景
・規模(関わる人の人数、予算、広さ、ボリュームなど)定量的な情報
・協力体制やパートナーの状況
・その他リソースの状況 
など

Task(役割 ≒責任範囲)

・チーム内の位置づけ、役割、責任範囲

Action(行動)

・課題に対する最初の行動は何だったか?
・どうしてその行動をとったか
・他に選択肢はあったか(検討したか、どのように意思決定したか)?


Result(結果)

・Actionの結果、状況はどう変わったか(課題は解決したのか)
・(課題が定量的なものではなかった場合)どのように解決したかどうかを判断したか?
・状況が変わった結果、何か新しい課題が現れたか


面接時の注意点

コンピテンシー面接は行動特性を把握するための面接手法です。
行動特性とは、考え方や意思決定の仕方などソフトスキルにあたります。
従って、職務遂行に必要なハードスキル(資格、知識 等)の確認とは切り離して行う方が効果的です。

具体的には、
1次面接では、その職種を行うために必要なハードスキルにフォーカスを当てて面接を行い、
2次面接以降で、コンピテンシーにフォーカスして面接を行うなどの方法が考えられます。

※もちろん、1コマの面接の中で、ハードスキルの確認(15分)/コンピテンシーの確認(30分)のように分けることも可能。

※STARに基づいて面接を進めることで、具体的な業務の進め方を知ることができ、ハードスキルの確認も出来るが、抜け漏れが発生しやすいため、オススメはしない。



まとめ

今日のnoteは文章というより、手順メモみたいになってしまいました。
コンピテンシー面接は、候補者の人物像を深く理解できる面接手法です。

そのため、ミスマッチなどを回避するのにとても有効な面接手法とされています。

また、面接を受ける候補者側からしても、深い質問が繰り返されることから「自分のことを真剣に理解してくれようとしている」と、好意的に受け止めら、志望熱意を上げられる手法とも言えます。

しかし「なぜ?」「どうして?」と繰り返し深堀することになるため、圧迫感が出ないように、話しやすい温和なトーンを保つことが重要。

例)質問時によく使う枕詞
・覚えていればでかまわないのですが・・・
・細かい質問で恐縮なのですが・・・
・答えにくい質問かもしれないのですが・・・
・しつこく聞いてしまってごめんなさいね。適切に理解したくて・・・



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寝起きからフル回転していたコンピテンシー面接脳がやっと落ち着いてきました。

このnoteを書きながら、いくつかの企業の採用HPを流し見していて、
「あぁ、この企業はこんなコンピテンシーを大事にしてそうだなー」的な妄想をしていたので、どこかで○○社のコンピテンシー面接みたいなnoteを書いてみようかな。

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