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そして男は頂をめざす(後編)

そして風呂休憩だったりして。
嫁ちゃん「あんたー、なにしとんのー?早くお風呂入ってよー。洗濯できないじゃん!!」
僕「は、はい!たっ、ただいま、ただいまお風呂に入りますっっ!!」
これで終わります。後編ということでどうぞ。(そして誰宛??)


長男と二人で富士山に登りたかった。

2017年は家族4人で登ったけど、もともとは2015年に次男と2人で富士山に登ったので、2017年は長男と2人で登る予定だった。だけど嫁も登ると言ってくれたので、最終的には家族4人で登頂した。結果的にはとても良かったのだが。

だけど今回僕は長男と2人で富士山に登りたかったんだ。

何度もこのnoteに書いているが、長男はレックリングハウゼン病で知的な障害もある。僕の体力も少し落ちているし、これから長男にどのような症状が現れるかわからない中では、今年2人で行こうと決意した。


6 2019年8月3日 富士宮ルート

8月2日の夜20時過ぎに出発。もうすぐ目的地というところで、霧がすごくて全く前が見えない事態となり、ゆっくりゆっくり車を走らせる。翌0時30分頃に水ヶ塚公園駐車場に到着。4時間程仮眠。

朝起きたら超快晴。素晴らしい。

長男よ。いまからお父ちゃんとこの山に登るんだよ。って2年前に登っているけどね。

天候は晴れ。今までで一番の快晴。

だけど、じつはお父ちゃんの体には異常事態が起きていて、、、

なんというか、その、、あの、、ゲリラ豪雨が、げりら豪雨で、下痢ら豪雨なのです。ここのトイレ2回行きました。

登る前から体力を消耗しまくって、だけど僕は長男の体を気遣って、

長男のカバン5kg、対してお父ちゃんのカバン9kg。

2Lの水とお茶が合計2本、お父ちゃんのカバンに入ってございます。

今年は出発の日に奥様のご機嫌が麗しゅうなかったので、お小遣い貰うことができず、仕方なくやっすい2Lのペットボトルを途中のコンビニで購入したのだ。富士山の山小屋で500mlのペットボトルを買うと500円とかするからね。値段が高いっていう人がいるけど、3000m以上のところへ運ぶ輸送費がかかるので仕方がないのです。


ところで、上記写真にちらちら写るものをプチ自慢したい。

しなくていいって?色黒のおっさんの自慢話なんて聞きたくない?

いや、聞いて。お願い。今回のために登山靴を新調した。知っている人だけに話が通じればよいけど、あの名店ゴローのセミオーダー登山靴。ブーティエルという軽登山靴。

いい。すっごくいい。さすがセミオーダー。僕の足にしっかりとフィットする。普段履き含めて今まで何十足も靴を履いてきたけど、一番履き心地がいい。ステキ。ステキング。この靴の購入記は別記事で自慢しま、、、いや書きますが、これから登山を始める方は中途半端に2-3万円の靴を買うんだったら、4-5万だしてでもオーダーで購入することをお勧めする。自分の足に合わせて作られたものだから、本当に長く快適に使えるよ。これを買うために断捨離含めてヤフオクで3足ほど靴を売り払ってよかった。


話をもどして、6時過ぎ着のバスにのり5合目へ。売店で帽子が吹っ飛ばされないようにクルクルのコードみたいなのを300円で購入し、買い忘れた日焼け止めが800円だったので購入を見送った。(ケチんぼ)

鼻くそほじりながら、体を順応させるために少ししゃがんだ瞬間、、来た。奴が来た。。。ちくしょう。闘いつかれた戦士に安寧の時は来ないのか。と、5合目のトイレでも20分ほど強豪ゲリラとストリートファイトした。


7時20分。ゲリラとの戦いに勝利したお父ちゃんと、空を見ながらぽや~んとしている息子はいよいよ出発する。

出発前から体力消耗しまくったのか、足取りが重い。

2年前とちがって四捨五入すると50歳の年になってしまったからか、過去5回と比べて明らかに歩を進める速さが遅い。あれ、僕って50歳だったっけ?(物忘れが激しい)

だけど今回は終始長男が僕を引っ張って行ってくれた。

ずんずん登っていく長男。逞しくなったね。

お父ちゃんはとてもうれしい。

長男「おとうちゃーん、早く早く。何やってんの?おいてくよ。たくっ」

生意気言いやがって。

おい、息子よ。お父ちゃんはあんたより4kgも重たい荷物を持っている。

体重はあんたの47kgに対してお父ちゃんは80kg(ちょっと恥ずかしい)だ。

重量だけでいうと2倍(ちょっと恥ずかしい)だ。更に言うと年齢はあんたの3倍(これはあまり恥ずかしくない)だ。

ということは2×3であんたよりも6倍苦しいのだ。

6倍の界王拳を使ったら、体がガタガタになってしまう。いや、もはや動けるレベルではない。それを耐えて頑張って登っているのに。おいていくとは何事か。ハァハァ(*´Д`)。。。

って文句言っていたら、2Lのお茶を自分のカバンに移動してくれました。

ありがとうございます。


6合目

新7合目

元祖7合目(上から読んでも下から読んでも山口山、、荘)

8合目

9合目(2年前に宿泊した萬年雪山荘)

9号5勺

と順調に登っていく。


ところで同じ数字が2回以上続くとちょっと腹が立ちませんか?

「新」とか「旧」とか「元祖」とか「本」とか「Z」とか「GT」とか「超」とか。。。(途中からドラゴンボールになってますけども)

わざとやる気をそげ落としてくれてはるんやろうか、と、思わずえせ京都弁が出ちゃうよねー。


そして、出発から7時間半。14時半ごろに山頂到着!!

やったね。よく頑張った。

今回僕は長男がいたから山頂までこれた。

長男が頑張ってくれたから頂上までこれたんだ。

君が父ちゃんを頂上まで連れてきてくれたんだ。

ありがとう。ありがとう。

君はこの先もがんばれるよ。

だって、日本一の山に2回も自分の足で登ったんだもの。

自信を持ってね。絶対大丈夫。

でも無理をしてはいけないよ。

一歩一歩、ゆっくりでいいから前に進むんだ。

前に進んだ先には、とてもステキな風景があるんだ。

今回は神様が君の頑張る姿を見て、雨を一滴も降らさなかったんだ。

神様も君を応援してくれているんだ。

もちろん、父ちゃんも母ちゃんも君を応援しているよ。

だってこんなに人生を頑張っているんだから。

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