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国民民主の差別化戦略について

こんにちは。
今回は、国民民主党の差別化戦略について書いていきたいと思います。

「新しい野党」として、一部ではコアな人気がある国民民主党ですが、
いまいち支持の広がりが弱いように見えます。
ではなぜ、新しい野党であるはずの国民民主党の支持は、そこまで広がらないのか、考えてまいりたいと思います。

提案型野党

国民民主党のアイデンティティと言えば、政策提案です。
反対ばかりの立憲民主党、また、最近では立憲民主党に同調する日本維新の会と一線を画し、与党野党の枠を越えて、政策提案を行っていくことが、現状の国民民主党とその他野党との最大の違いかと思います。

そういう意味では、国民民主党は差別化戦略が成り立っているようにも見えますが、それが爆発的な支持に繋がっていないのもまた確か、原因はどこにあるのでしょうか。

違いなんて存在していない

その答えは簡単です。
国民民主党とその他野党に、差別化できるだけの違いなど存在していないということです。
先ほどと真反対のことを書いているようですが、実はそうでもありません。
先述の通り、現状の国民民主党とその他野党に違い自体は存在していますが、その違いが左程意味をなしていないことが問題かと思います。

差別化に意味は無い

そもそも、差別化自体にはなんの意味もありません。
国民民主党とその他野党に違いがあったところで、それが生活向上に直接的に寄与するわけでもありません。

支持者からすれば、提案型野党という戦略は、大きな違いにも捉えられますが、支持者ではない人からすれば、それは違いと言えるほどの違いではないということです。

逆説的に言えば、提案型戦略を大きな違いだと捉える人が国民民主党を支持するのだとも言えますし、大きな違いだと捉えない人は国民民主党を支持していないのだとも言えます。

利益のある差別化でなくては意味が無い

国民民主党とその他野党の違い自体には意味は無く、その違いに、なんらかの付加価値が無くては、その違いが支持に結びつくことは無いということです。

支持者が仮に、国民民主党とその他野党の現状の違いに利益を感じていても、非支持者からすれば利益ではないので、その差別化を以て支持に至ることは無いということです。

支持拡大を思案するときに重要なのは、現状の支持者の認識ではなく、現状では支持していない人の認識です。
国民民主党を支持していない人を支持に至らせるのが狙いなのですから、当然の話ですが。

現状の支持者が違いだと感じるだけの違いでは、差別化戦略はなんら意味をなさず、それが新たな支持層の開拓には繋がらず、自己満足で終わるということです。

その提案としての「民権拡大」です

私は日頃より、特に国民民主党に対して「民権拡大」のポジションを取った方が良いと意見を述べていますが、その理由がまさに、いままで述べてきたことです。
「民権拡大」が、支持者以外に対して違いと言えるだけの違いとして映るかは問題としてありますが、私としては、絶対的な差別化を行う上で、民権拡大のポジションは最低限必要と考えています。

先日に書いた上の記事では、党首公選の必要性について考えていますが、この党首公選の促進こそが、現実的な利益の提示に繋がると思っています。

記事の中でも記載していますが、現状、新しい党首公選の仕組み、そしてその機能を最大化させるだけの派閥を保持している政党は存在していません。

党首公選の促進とはつまり、党員の意見がより通りやすくなるということでもあり、他党になんらかの変化が無いと仮定すると、党首公選を促進するほどに、どの党よりもその政党に対して意見を通しやすいということを意味しています。

人それぞれ、求める政策や考えは様々あるかと思いますが、より進歩的な党内民主主義を保持し、機能させる政党とは、自身の求める政党をより通しやすいことを意味しており、それはつまり、現実的な利益であると私は考えています。

ゆえに、党首公選、党内民主主義の進歩こそが、国民民主党にとって最大の差別化戦略であり、かの枝野立憲なきあと、差別化戦略が振るわない国民民主党にとっての、新たなるアイデンティティなのではないかと考えている次第です。

割と現実的な方向性かと思います

以前に書いた、上記の参政党についての記事の中でも、より政党の運営に直接的に介入できる運営党員なるものを記載していますが、党費は結構割高となっています。

しかし裏を返せば、政党の運営により直接的に介入できることとは、割高な党費に見合うだけの価値、つまりは利益があるからこそ、これで成り立っているわけです。
より実益のある差別化を考えた時に、党首公選の促進は一つの方向性なのではないかと思います。

参政党の猿真似をする必要は無いですが、例えば、現状の国民民主党の党費を据え置きとし、そのうえで、代表選挙における党員の一票を強化、つまりは党首公選をより促進し、そのうえで派閥の活性化によって、選択肢を増やすとによって、他党にはない、国民民主党だけの価値を生み出せるのではないかと愚案します。

以上、国民民主党の差別化戦略についての私案となります。
お読みいただき、ありがとうございました。

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