#3 台湾入国!したけど…お金が…ない…?
飛行機で3時間程度。
あっという間についた台北で、私は初日からかなり苦戦することになる。
まず、空港について早々、約2万円分の台湾ドルが当たる台湾の観光キャンペーンに参加し、見事に当選!!
いやーいいね!!!幸先良い!!!最高!!!!!!!
…と、浮かれたのも束の間。
ウキウキ気分で引換カウンターに向かうと、「引換できません」と。
え?
…え?んー、えっ?
まさか、いやまじね、今でもまさかすぎて本当に信じられないんだけど。
理由を聞いてみると、事前に登録してあったパスポート番号の入力ミスが発覚。
これだけシンプルな理由を聞いても意味がわからな過ぎて、え?え?何?え?と困惑。
待って、パスポート番号なんて、私これまで10年以上海外行く中で1度も間違えたことないけど?別に更新したてでもあるまいし?
なんでよりによって?お金が当たる時に?しかもバッチリ当たったのに?え?
悔しいよりも、なんで?そんなことある?という気持ちで、カウンターでちょっと粘るもやはり無理。(そりゃそうよ)
入国早々くじける。
人生初のミスに気持ちも撃沈。いやだもう帰りたい、やだ、悲しい。ぴえん。
リアルに3分くらい動けなくなるほど悔しかったのだけど、「まあここで最悪なことあったし、あとはいいことしかないか!」と切り替えて、とりあえず現金を手に入れることに。
(正直当選する気満々だったから空港でお金をおろす予定すらなかった。はは!)
無事にATMを見つけて、まあ3万円分くらいおろしておくかな~と慣れた手つきで操作する。
…ん?
え、ん?
あ、え?ん?んん?なんで?え?カードが読み込まれない。
空港内のATM3台くらい回っても、全然読み込んでくれない。磁気不良?
でも直前の日本では使えたしな。
ちょっと待って、てゆーか現金下せないのは、さすがに詰む。だめ。むり。
日本円があるにはあるけど、それは最後の切り札だから。だめ。たぶん。
いや待てよ?すでに今がその最後なのか?え、早くね?
でも、空港で粘ってても仕方ないしなー、と、とりあえず市内に行く電車チケットだけは事前に購入していたので(自分グッジョブ!!)、一文無しのまま、とりあえず宿に向かうことに。
夜着のフライトということもあって、1泊目の宿は予約しておいた。これもグッジョブ。とりあえず今夜の寝床はある。
ただ、現金は欲しいな…あと…オナカスイタ…
というわけで宿に荷物置いて、市内のATMへリベンジの旅へ。
しかし、おろせない。次の店も……はい、おろせないね!OK!
ああ、なんだよ。初日でフィナーレかよ。無理だよ。現金無しで12日は過ごせないよ。これでクレカも使えなかったら野宿だよ。てゆうか台南行く交通費も出せないよ(実際はオンライン購入可能)。いやもうどうすんの…。あーオナカスイタ。
初日。23時前の台北。街中。一文無しで腹ぺこ。
フィナーレの要素しかない。
手持ちの日本円は2万。この時間にやってる両替所ある?
とはいえ円安物価高の台湾で12日過ごすにはあまりにも頼りない。
ヒッチハイク?ごはん屋さんで食べたぶん働く系?一期一会を全力で楽しむ?
ちょっと全然そんな予定じゃなかったんだけどな…
(後から気づいたけど、こんだけ考えてたのに帰国という選択肢はなかった)
はあ。いや、まあもうどうにかするけどさ。どうにか!!!!!でも!!!!!なぁぁあああああ!!!!!
発狂寸前。
その時、ふと何を思ったか、おもむろにウェットティッシュでカードを拭いてみた。
人間、追い詰められた時って、謎の行動することあるよね…
せっかく拭き上げたしな、と諦め半分でATMに再挑戦してみる。いけた。
え!!!?いけた!?いけたの!?
え?何!汚れ!?どっか汚れてたの?ウェットティッシュは汚れてなかったけど?
えっ何で?湿度?摩擦?なに?なんで?なんか!ATMが!!!お金を!!!
くれましたーー!!??!現金だぁーーーー!!?
もう、本当ね、一歩間違えば犯罪者みたいな顔と勢いでATMから現金をつかみ出し、ちょうど近くにあった毎度おなじみ寧夏夜市へ。
とりあえず喉が渇いていたから近くの店でスイカジュースを買い、1週間何も飲んでなかったもんでね!みたいな風情で、ストローから吸い上げた。沁みるーっ!くぅーっ!!
空腹と精神的疲労がピークを超えたうえ、お金を手にした安心感からか、何を食べるか考えられなくなり、とりあえず足だけ動かして夜市をうろつく。
この夜市、駅から近いこともあり、毎回来ているからある程度お店はわかるんだけど、まったく頭が働かない。
結果、においに呼び寄せられるように臭豆腐のあるお店へ。
臭豆腐大好きだから、そうだね、臭豆腐にしよう。いいじゃない。台湾っぽさ満点よ。なにより、今の私には金がある。
臭豆腐の老舗・里長伯にて。
臭豆腐は他にも美味しいお店が結構あるけど、考えるの面倒だったし、ここは王道で!
メニューの英語を頼りに、(フライド臭豆腐…ワンタン…ワンタンいいね!きっと揚げた臭豆腐とプリプリワンタンのセットだ!ちょっと肌寒いし、いいわ!これにしよ!)と思い、注文。
頭の中は、カリフワの臭豆腐ともちプルのワンタンでいっぱい。
空腹のお腹にも優しいはずだわ。ふふ。
と、ようやくリラックスを覚え始めたあたりで、料理が運ばれてきた。
なんか違うけど?
どうやら、臭豆腐とワンタンではなく、臭豆腐を包んだワンタンを揚げたものだったらしい。
フライドって、アレね、全部にかかっているやつね。あーね。
あ、よく見れば日本語も書いてあるじゃん、しっかりしてよ。
なんで英語しか読めなくなってんの。そんで間違ってるし。
待って!あのっ!言い訳じゃないんだけどね、臭豆腐の食べ方は基本的に煮込みor揚げなのよ。
で、揚げた方がホクホク感があって、ニオイもほぼ気にならないから、いつもフライを頼んでいたのね!
だからフライドの時点で臭豆腐の調理法かと思ったら、まさかのワンタンごと揚げる方だったとは…
いいよいいよ、嬉しいよ、食べ物にありつけただけ幸せだよ、お金ならあるからね、いただきましょう。
うん、美味しい。美味しいよ。
カリカリ超えてザクザクに揚がっていて、食感も楽しく、ワンタンのタネに臭豆腐がミチミチに詰まっていて、もうすっごく美味しいんだけど、空腹にはキツイね!ザクザク過ぎて口の中も傷だらけだね!もっと違うカタチで会いたかったな!!
でも、食べ終わるころには、ヘビーさと咀嚼の回数のおかげで、かなりの満腹感でした。結果オーライ!
それから帰巣本能に導かれるかのように宿に帰って、クタクタの体にシャワーをかけて、「あとはもういいことしか起こらない」というおまじないを3回唱えて、眠りにつきました。
おらワクワクすっぞ。(虚無)
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