仕事で結果を出すための因数分解(=フェルミ推定)の使い方
仕事で結果が出ずに悩んでいる人が、仕事にこの考え方、やり方を取り入れてみて、復活のきっかけになればという思いで書いています。
1.ビジネスを因数分解する
因数分解(=フェルミ推定の考え方)を活用すれば、ロジカルに考える事ができ、プレゼンする時も相手に伝わりやすく、理解させやすい説明ができます。それでは、実際に仕事でどのように活用していくのか実例を交えて、説明していきますので、皆さんも主人公と同じ気持ちになって読んでみて下さい。
今、あなたは広告代理店で勤務しており、大手の航空会社に売上アップの提案しなければいけません。さあ、あなたはどのように考え、どのように提案しますか?(自分なりに3分でも良いので考えてみてください)
それでは、進めていきましょう。まずは売上アップの提案で考える事は、そのビジネスがどのような因数分解(=ビジネスモデル型)で成り立っているかを考えます。
「①売上=②搭乗者数×③単価」です。②搭乗者数を上げるか、③単価を上げるかです。この数値アップの提案ができれば完璧です。
まずは、②搭乗者数をさらに因数分解しましょう。搭乗者数の因数分解で考えるのは、どの航空会社でも当てはまる因数分解(=フェルミ推定)で考えます。フェルミ推定については別の機会に記述したいと思います。
「②搭乗者数=④1機当の平均利用者数 × ⑤航空機の離発着数」
に因数分解できますが、さらに因数分解しましょう。
「④1機当の平均利用者数=⑥1機当の平均座席数 × ⑦平均搭乗率」
「⑤航空機の離発着数=⑧離発着間隔 × ⑨滑走路運用時間 × ⑩滑走路数」
ここまで因数分解が出来たら、仕事は半分終わりました(笑)。
2.ビジネスをコントールできる部分とできない部分に切り分ける
ここから何を考えるか?そうです。③、⑥、⑦、⑧、⑨、⑩の要素を代理店として提案できる部分(=コントロールできる部分)と提案できない部分(=コントロールできない部分)に分けます。
「③単価」を上げることは、飛行機の搭乗料金を上げることを意味します。搭乗料金を上げると搭乗者数を減らす可能性があるため、一旦ここでは提案できない部分(=コントロールできない部分)として考えて進めます。
「⑥1機当の平均座席数」を増やすことは、座席数が多い飛行機(=大型ジャンボの機数)を増やすことを意味するので、購入に莫大な金額がかかるので、提案できない部分(=コントロールできない部分)だと考えましょう。
次に、「⑦平均搭乗率」を増やすことは、飛行機の搭乗者数を満席にすれば100%です。フライトごとの搭乗率を上げることは提案できる部分(=コントロールできる部分)だと考えましょう。
「⑧離発着間隔」を増やすことは、離発着の間隔を短くして、飛行機の飛ぶ回数を増やすことを意味します。そうすると、安全面に大きな影響が出そうです。この数値のアップは提案できない部分(=コントロールできない部分)だと考えましょう。
「⑨滑走路運用時間」を増やすことは、飛行機が離発着する時間帯を少なくすることを意味します。夜12時から朝6時まで飛行機は離発着していませんが、この時間に飛行機を飛ばすことになります。これも地域住民の調整や法的な整備が必要そうです。この数値のアップは提案できない部分(=コントロールできない部分)だと考えましょう。
「⑩滑走路数」を増やすことは、そのままですね。新しく滑走路の本数を増やすことを意味します。これも莫大な費用がかかるので、提案できない部分(=コントロールできない部分)だと考えましょう。
3.コントールできる部分のアイデアを出し、実行するための優先順位をつける
コントロールできる部分は、「⑦平均搭乗率」を増やすことだけになりました。前回も説明しましたが、このコントロールできる部分に絞り、徹底的に考え、多くのアイデアを出します。例えば、時間帯別・曜日別・季節別・用途別・行き先便別という形で。そして、大きく整理した状態で同僚の力(=同僚の頭)を借りても良いでしょう。そして、そのアイデアを実現するにあたり、費用対効果の軸と実行難易度の軸のマトリックスでプロットして、優先順位をつけます。
右上の最重要の部分(実行難易度が易しく、費用対効果が高い部分)にプロットできるアイデアを最優先で提案するようにしてください。
4.ポイントのまとめ
・ビジネスを因数分解する
・因数分解でコントロールできる部分とできない部分に分ける
・コントロールできる部分を徹底的に考え、多くのアイデアを出す
・そのアイデアを費用対効果と実行難易度の軸(上記図)でプロットする
・そのアイデアに優先順位をつける
・アイデアを提案(実行)する
いかかでしょうか?余談ですが、クライアントが『没にした提案はありますか?』とか『我々に提案できることはありますか?』と言われたときに、コントロールできない部分を相手側の立場に立って、マトリックスで整理して話ができれば、クライアントから絶大な信頼を得られると思います。
今まで皆さんが提案した時に、上司に、クライアントに、『なにを言っているかよく分からない』とか、『説明がロジカルではない』と言われた経験があるなら、この考え方を活用してアウトプットしてみてください。
あなたが結果を出して、周りから認められ、そして自信を取り戻せることを望んでいます!
頑張って!
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。この記事があなたにとって、役立ったという人がいれば、この先はお布施だと思って、ぜひ寄付してください(笑)。この先の内容は、本の紹介です。フェルミ推定を鍛えたいけど、どうしたらよいの?また、フェルミ推定を仕事に活かしたいと思っている人は、必ず役立つので、ぜひ読んでほしいと思います。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?