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🌊⛅️『他人の夏』


「親父が僕に言ったんです。


死のうとしている人間を、軽蔑しちゃいけない。

どんな人間にも、その人なりの苦労や、正義がある。その人だけの生きがいってやつがある。


そいつは、ほかの人間には、絶対にわかりっこないんだ、って。」




「人間には、他の人間のこと、

ことにその生きるか死ぬかっていう肝心のことなんかは、決してわかりっこないんだ、

人間は、誰でもそのことに耐えなくちゃいけないんだ、って。


だから、目の前で人間が死のうとしても、それを止めちゃいけない。

その人を好きなように死なせてやるほうが、ずっと親切だし、

本当は、ずっと勇気のいることなんだ、って」
『他人の夏』 山川方夫





家にあった国語の教科書をパラパラして再び出会った言葉たち。

ああ、こんなのあったなあ、と思って読み返した。

今になって読むと、また違う気持ちが溢れて良いな。

物語は何年にもわたっていろんな気持ちを感じさせてくれるね。


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