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読んだことを忘れたくない あるいは読み返したくなるはずのお話

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活字の海を波乗り中に見つけたお気に入りの記事を残しておく自分用の文集。本棚の片隅に並べて、その背表紙を眺めているだけで申しぶんのない時を過ごせるような小さな出会いの積み重ね。
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2021年2月の記事一覧

女子高生の私が大好きな家庭科の先生に裏切られた話

家庭科の授業ではいつも先生に驚かされる。 その日も私たちは週に一度の楽しみとして家庭科室へやってきた。体験的な授業を多くされる先生だったため、座学は久々だった。今日は何をするんだろうと期待に胸を膨らませながら筆記用具を手に席に着くと、先生は言った。 「今から小テストを始めます。」 先生のその一言は、これから始まる楽しい時間の終わりを宣言したも同然だった。 テストという単語は我々学生にとって、条件反射で嫌悪感を抱いてしまう存在である。筆記用具だけを持って来させたのはこの為

最後まで読みたくなる文章と途中で読みたくなくなる文章

日常的に、noteで色々な書き手さんの文章を読んでいると、自分が「読みたくなる文章」と「読みたくなくなる文章」の傾向がなんとなくわかってきたので、そのことを書きたいと思います。 ちなみに、私はただの一般人です。文章を書くということについてはまったくの素人です。ブランディングとかマーケティングとかSNS運用とかSEOとか?、そういうのも何にもわからない人間の、ただの一つの意見です。 だからこれから書くことは「多くの人に読まれるための文章術」などではなく、単に私自身が自分の好

アンサング・ヒーロー

なにか大きな事業をしているとか、毎日テレビに映るような有名な人、などではなくて。きっと同じように、暮らし、働き、遊び、悩み、そんな日々を送るとても身近な人のなかに、おおいに憧れ尊敬し、願わくば自分もそう在りたいと思う、素敵な人たちがいる。 相手に気を使わせずに気遣いができる人。いつも二歩くらい先を読んでさらっと差し出せてしまう格好の良さよ。 ───── この世界には無数のアンサングヒーローがいた。 僕らはあるときふと、その事実に気づきます。 (近内悠太『世界は贈与でで

かめはめ波に打たれた日~コミュニケーション考~

かつて、留学生だった。そう告げると大抵の場合「じゃあペラペラなんですね!」と返ってくる。 ペラペラかペラペラでないかは留学そのものとは相対しない。いわんや帰国から十〇年も経っていれば、推して知るべし、である。 異国で暮らすその日まで、私は自分のことをお喋りでコミュニケーション力の高い人間だと思っていた。しかし、私はあくまで「テクニック」で日本語を操っていたが故にお喋りだったのであり、日本語力に頼れない状況において、私はちっともお喋りしたい!喋らずにはいられない!人間ではな

オープンドア!

note勉強会フェリーに参加しております。 2/17は「note勉強会フェリーオープンドア」ってのがありまして、記事を書いたり雑談したりする自由参加のzoom会でした。 雑談ってのはちょっと「うっ(苦手)」ってな感じの私なので参加するかどうかはめっちゃ迷ったけど、note勉強会フェリーのゆるっとした空気が好きで時間も都合がついたしオープンドアしてきました。ヘイ、オープン。 結果、noteに対する視野が広がったっていう。 雑談が苦手とか言って、めっちゃペラペラしゃべってた