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おせち料理や食材のの一つ一つの意味 

 今日はおせち料理の代表的な品や食材の中から、それぞれに込められた意味をご紹介します。お食事の楽しみや、先生方だと学校でのお話など、色々な場面でお役に立てると幸いです。

黒豆
黒豆は正式には「黒大豆(くろだいず)」と呼びます。黒は邪悪なものをよける色として古くから親しまれています。また、豆は「マメに働いて暮らす」という意味があり、勤勉と健康を願います。

田作り
 田作りは、カタクチイワシの佃煮です。カタクチイワシの肥料で米が5万俵も収穫できたことに由来し、豊作祈願の縁起物です。

たたきごぼう
 根を深く張るごぼうは、家族や家業が土地に根づいて代々続くという意味を持ち、細く長く幸せが続くことを祈願します。さ

数の子
 ニシンの卵です。数が多いことから子孫繁栄を意味します。

かまぼこ
 かまぼこの形状が日の出に見えるため、古くからおせちにふさわしい食材とされています。魚のすり身ですが、加熱してあるため日持ちすることもおせちにふさわしい理由です。

伊達巻
 巻いた形状が書物や掛け軸を連想させるため、知性や文化の発展、学業成就の願いが込められてます。甘いのにこちらも魚のすり身だと知ったときは驚きました。

昆布巻(こぶまき・こんぶまき)
 「喜ぶ」と関連づける縁起物です。佃煮にして日持ちするように加工します。

栗きんとん
 鮮やかな色が小判や金塊に似ているため、金運の上昇を願っていただく食べ物です。

酢だこ
 
タコは過熱すると体が赤く吸盤が白く変わり、見た目が紅白になるため、縁起がよい食材として使われます。多幸の字を当てることもあるそうです。やはりこちらも酢を使って日持ちするように加工しています。


 七福神の恵比寿様が手にする鯛は「めでたい」につながる縁起がよい食材です。

ブリ
 ブリは出世魚(しゅっせうお)の一つで、まさに立身出世を意味します。関東では「ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ」、関西は「ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ」と呼びます。私は愛知県に住んでいるので、イナダもハマチも聞きます。中部あるあるです。

海老
 加熱した海老は腰が曲がった形になるため、長寿の象徴とされています。腰が曲がるまで長生きしますようにという願いです。

鮑(あわび)
 
アワビの寿命は約15~20年。とても長生きする貝なので、不老長寿の意味が込められています。

れんこん
 複数の穴があるれんこんは「将来をよく見通せる」という意味があります。子どもの頃はよく覗いていました。

人参
 にんじんの赤はおめでたい色とされ、煮物や雑煮などに幅広く入れられます。

里いも
 里いもは、親となるいもの下に子いも、さらに下に孫いもが連なるように育ちます。なので、子孫繁栄を願いが込められます。

たけのこ
 たけのこは育つのが早いので、おせちでは子どもの健やかな成長や、立身出世、を願って食べられます。

手綱こんにゃく
 中央に切れ目を入れてねじったこんにゃくを「手綱(たづな)こんにゃく」と言います。手綱は馬をあやつる道具で、戦いに向けて心を備え、自己を律することにつながります。手綱が結び目に見えるため、良縁や縁結びの意味も含むそうです。

紅白なます
 大根や人参で紅白を表し、演技がよい料理としていただきます。酢で日持ちがするように加工されてます。

このしろ
 ニシンの仲間のコハダも出世魚のひとつです。縁起物としていただきます。

 昨日の記事に続き、今日はおせち料理の品や食材一つ一つに込められた意味についてご紹介しました。こうしてまとめてみると、紅白の縁起物や、その食材の特徴をうまく捉えたものが多い印象を受けました。
 ちなみにみなさんは何がお好きですか。私は、このしろです。ここでは紹介していませんが、ままかりという料理が大好きで・・・。来年は食べたい!