マルジェ◯の死

Maison Margiela 無きあとの大阪農林会館

17歳の時の憧れ
白衣のスタッフとパチュリの馨り

市民権を得た足袋ブーツの台頭と
あらゆる素材で作られた5ACの登場
今では田舎の大学生でも4つ糸の付いた財布を持っている
レイジーサンデーモーニングの合成香料は鼻をつく

Martinがブランド名から消えた様に
私の心から興味が消えた
今日10年ぶりぐらいに足を運んだら
農林会館の2階のあの部屋がもぬけの殻になっていた

しかし、初期ペンキ塗りの足袋ブーツを
ヤフオクで売ってしまった私はとんでも無い馬鹿野郎だ

移転先？の心斎橋PARCO店には
ラインストーンでデコられたような5ACが陳列され
マネキンが男性用足袋ローファーを履いていた

コロナ対策か、客の押し寄せを防ぐためか
店舗入り口のポールにはロープがかかり

相変わらずスタッフが白衣を着て
小綺麗でピカピカの什器に囲まれて働いていた

マルタン・マルジェラ氏の本望か？
ジョン・ガリアーノ氏の意図か？

私にはもう全くわからない
中国北京の三里屯で見たマルジェラカフェが
そのうち日本にもやってくるだろう
タイバンコクのSiamで見たマルジェラ香水専門売り場が
そのうちあちこちの都市にできるだろう

否、もうあるのかもしれない
もう私にはこれ以上わからない