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21世紀『新しい科学』の姿とは?

『科学』は、時代と共に変化しています。

村上陽一郎は、科学史を振り返り、
19世紀は、科学者による好奇心に基づくもの、20世紀は、国家による国家繁栄の目的で技術に応用されるものであった。
そして、21世紀にも『新しい科学』の姿があるはずだと述べています。

そこで、21世紀の『新しい科学』はどんなものかを考えてみました。

私は、21世紀の科学は、『市民との関わり』という価値観が追加されるのではないかと思います。

インターネットの普及は、20世紀と21世紀の社会で大きく異なることのひとつです。

非科学者である市民は、インターネットを使うことで、これまで閉じた構造の中に置かれていた『科学』の情報との距離がかなり縮まっています。

SNSさえやっていれば、どこかの科学者と関わりを持つことだってできます。

互いに距離が近くなった分、これまで交わらなかった分野同士の混合・融合が起こりやすい環境が出来ています。


一方で、これまで殖産興業を目的に科学を駆使してきた社会では、科学と人のすれ違いから生じた問題も目立つようになっています。

だから、社会のどこかに、これまで蓄積された科学の知識を必要としている人や、見過ごされてきた解決すべき事象があるはずです。

私は、そういった小さなすれ違いを、社会観察を通して、人を通して見つけていく操作の一つが『科学技術コミュニケーション』なんだと考えています。

今まさに、科学者が社会で生きる市民たちと向き合う時代が来ているのではないでしょうか。

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