カタリベタロウの物語 #45生い立ち〜#53乗り遅れ

   #45 生い立ち

白い画面に浮かぶ黒い矢印をずっと見ていなさいと言われたので見ていました。
そうしたらとっても楽しくなってキテ、晩御飯を食べて寝ました。
朝起きるとわたすはカタリベタロウになっていましたぁ!

と、いうのが私の生い立ちです。

甥たちはかわいいなぁ~。
古舘は今年も一浪だなぁー。

終わりです。


   #46 へっへ

「今日ヘルメット多いなぉ~」
「え?ヘルメット?」
「あ、 ヘリコプター」
「ああ、ヘリコプターね。確かにね。でもヘルメット学生も多よ」
「ホントだねえ」
「なんでだろねえ」
「ヘリコプターが多いのとカンケーあるかやぁ?」
「なにかおっこってくるんけぇ?」
「ごろごろごろごろ、どうも、雷です」
「わしゃ避雷針じゃで生意気な」
「へっへっへっへっ屁。」
「へっへっへっへっ屁。」


   #47 坂話

「坂お登んのキチィ~」
「まぁた坂吉が言ってるでぇ」
「あの坂キチめが!」
「坂の上のチキンは美味しいよね~」
「ヨネさ~ん、ヨネさぁ~ん???」


   #48 ConversationTalking

ちっちゃい頃ってちっちゃいですよね。
そうですよね。
あーよかった多数派で。
それでね、サウナ行ったんよ。
そしてらでっかかったんでぇーす!

まさにちっちゃいでっかい多っ数派って感じですよね。

そして、とある日の晴れた午前中サウナでのおっちゃんたちの会話がこれ♪

(お1)いやぁ~熱いなぁ~いつもこんなに長く入ってるの?
(お2)そうですねぇ、大体10分くらいは。
(お1)スゴいなぁ~俺はもう倒れそうだよ。
(お2)無理しないでくださいよ(笑)
(お1)いやぁ~まぁでもここで倒れてもAEDがあるから大丈夫だベぇ(笑)
(お2)そうですねぇ、すぐに運べば助かるでしょうねぇ(笑)
(お1)急いで頼むよ(笑)
(お2)はい。実際に使わないとやり方も覚えないだろうし、丁度いいかもしれませんねぇ(笑)
(お1)そうだよなぁ、せっかく機械があっても使う機会がなきゃなぁ~(笑)
(お2)宝の持ち腐れですもんねぇ~じゃあ、私はそろそろ……。

悠々と水風呂へ!!!

すると残ったおっちゃんの隣にぽっちゃりとしたおにぎりみたいな若者が近付き「昨日のサッカー観たぁ?2-1で勝ったよぉ~」と切り出し浅い浅いサッカートークへ突入没入延長戦アディショナルタイムへとGO!!!!!!

楽しかったです。


   #49 ハナクソング

今日も僕ちんはハナクソを作る。
せっせかせっと、ハナクソを作る。
鼻の穴の中に住み着いて、ただひたすらバレないようにいつの間にやらハナクソを作る。

指でほじられちゃうその時まで。

せっせかせっと、ハナクソを作る。
せっせかせっと、ハナクソを作る。

異常、鼻の中の管理人兼現場監督でした。


   #50 まぁ、まぁ、

陸橋を登り切ると、自転車を押していたおばあさんがしゃがみ込んでいた。

「大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ」
「そうですか……気を付けて下さい」

何が「気を付けて下さい」だ。もっと気の利いたことが言えないのか、俺。
自分の言葉の出なさ加減が恥ずかしくて、早歩きでその場を後にする。

「お兄さん、ちょっと」

と、そんな言葉が聞こえたような気がしたが、車の音に掻き消されて聞こえませんでしたよ的なスタンスで何事もなかったかのように凛とした背中を向け続けた。
その罪悪感からか、下り坂に差し掛かったところでより一層早足になる。
そして、下り切ったところですぐさま横道に逸れ、いち早く安心感を得ようとしつぁ。

「よし、ここまでクレバー……」

善人から一気に逃亡犯の深層心理へと没入。
考え過ぎる悪い癖。
もう何も考えずにさっさと行ってしまおう。

「お兄さん」

近付く自転車の音。

「さっきはよくもシカトしてくれたなぁ!」と、一瞬にしてそんな被害妄想の台詞が聞こえてきたが一瞬にして馬鹿馬鹿しくなり一瞬にして意を決して一瞬にして愛想よく一瞬にして滑らかに一瞬にして一瞬にして振り向いた。

「あ、はい」
「さっきはありがとう。それでね、お兄さん、2千円貸してくれない?」
「え?」

予想外過ぎる言葉にわろけてきた。

「必ず返すから。電話番号、教えて」

何故だか貸しても教えてもイケナイ気がした。

「あー今買い物してきちゃってないんですよぉ~」
「そっかぁ~400円だけでもなぁい?」
「あー小銭ならあるかも……あ、ちょうど500円玉あるんで、どうぞ」
「ありがとねぇ。後で絶対返すから、電話番号、教えて」
「いやいやいや、ホント大丈夫なんで、貰ってやってください。これも何かの縁なので」
「ホントぉ?悪いわねぇ~」
「いえいえ、それじゃあ、気を付けて」

何が「気を付けて下さい」だ。もっと気の利いたことが言えないのか、俺。
自分の言葉の出なさ加減が恥ずかしくて、早歩きでその場をデジャヴ!!!

ふぅ……なんだこのやりとり。

何も考えず気前よく2000円あげちゃえばよかったかなぁ……せめて事情くらい聞いとけばよかった……。
果たしてこの判断は正しかったのだろうか……うわ、赤信号だ。

近付く自転車の音。

「ホントありがとねぇ」
「いえいえ、それにしても今日暑いですねぇ」
「ホントねぇ~ジュースでもご馳走してあげたいんだけど」
「いやいやいや……」

嘘だろお!?どんな感覚しとんねん!!!

「……大学生?」
「あぁ、まぁ、そんな感じです」

ホントは氏がない旅人です。
めんどくさかったのでテキトーに話を合わせた。

「どこの大学?」

予想外に突っ込んできた。テキトーに有名大学を答える。

「へぇ、そうなんだ。頑張ってねぇ」
「あ、はい。ありがとうございます」

救いの青信号。

「それじゃあ、僕、こっちなんで」
「ホントありがとうねぇ~」
「はーい」

不思議な時間だった。
まぁ、なんだかんだ面白かったけど。
良いことしたのかな?
判断が難しいね。
まぁ、どっちでもいっか。


   #51 不倫逢瀬のワンシーン

「そうだ、こうしよう。私があの花を摘んでくる間に、キミが一瞬足りとも旦那さんのことを考えなかったら、私はキミを受け入れよう。でももし、一瞬でも旦那さんのことを考えてしまったら、キミは大人しく旦那さんのところに帰るんだよ」

「ダメーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

「ダメーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

「ダメーーーーーーーーーーー」

「ダメーーーーー」

「ダメー」

あれ、さっき豊島区の年増女が初老のキョートーと呼ばれているおじさんに不倫したいオーラムンムンで近付いていっているのを見たような気がするんだけど気のせいだったのかな夢だったのかな……。


   #52 紛失イートイン

とあるビニコンで、“日本は安全で財布を落としても戻ってきます!”的な雑誌のコラム的な的なんを読んでいたら、おじさんが”ウィ~ん”と入ってきてイートインコーナーを”ざっ!”と見回して、「さっきそこのイートインコーナーのコーナーで財布無くしたんだけど監視カメラ見せて」と無骨に店員さんに言ったんだけどその店員さんは「イートインコーナーのコーナーんとこ監視カメラ無いんできっと映ってないですよぉ」と一蹴(元サッカー部)。

「警察に届けてみたらどうですかぁ?」

すかさず提案。

「いやぁアイツらは使えないからなぁ」

と一蹴(元バッカー部)。

「詳しく調べてくれるかもしれませんよぉ」

「いやぁ」

「届いてるかもしれませんしぃ」

「いやぁ」

「中に何か住所とか書いてあるカードとか入ってたんですかぁ?」

「いやぁ、ただの小銭入れ的なんだからぁ…」

「いくら入ってたんですかぁ?」

「いやぁ」


   #53 乗り遅れ

ボタン式の電車が来たけど、その開閉ボタンを押さず、ずっとドアの前で立ち尽くしテイル系男性がいました。

しばらくすると、その電車はそのままガタンゴトンと行ってしまいました。

その後もその男性はしばらくの間そこに立ち尽くしていました。

え?何故それが分かるかって?

そうです、何故なら私もその男性に気を取られて乗り遅れてしまったァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!


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