カタリベタロウの物語 #54母の愛〜#64いでん

   #54 母の愛

「たっくん手ェ洗ってねぇ~」
「はーい」
「洗ったぁ?」
「うん」
「嘘だよぉほら洗ってきてぇ」
「えあらったよぉ~」
「いいからほら洗ってきなぁ!」
「きめつけんなよ!」
「決め付けけるよ!だってうんこついてるもん!!!」
「あっ」


   #55 田所さん家

田所さん家の台所は田んぼです。

田所さん家の台所は一丁前にIHです。

しかし、電気が通っていないのでそれはもはや平らな台です。

トイレの花子さんの苗字は田所です。

めでたしめでたし。


   #56 感覚を研ぎ澄ますレッスン

「この感じ習った?」
「まだだよ」
「雰囲気で読んでみ」
「えむりだよぉ」
「いいからいいから、セェーェノォッ」
「いやむりだよぉ~」


   #57 温度差

「キミって、すごく眩しいよね」
「うん」


   #58 カンケェネェ

「。。。ねぇ、向いてないよ。ねぇ、もう辞めなよ。ねぇ、私の為に、もう、辞めて。。。」

「。。。いやまじでそんなの小島よしおだよ!」

「うわそのセンスないわぁ~別れるもう辞めても別れる!」

「がびょ~ん」


   #59 ギターさすらい

「こんなのもらっちゃっていいの?」
「うん、いいんだよ、中古のお下がりだから」
「いやめっちゃ旅人!」


   #60 れいちゃん

「れいちゃんはなにがいいぃ~?♡」
「うーんれいわぁ~れいわぁ~……」
「ぅよーしれいわにしよう!!!」

という流れで”令和”に決定致しましたぁ。


   #61 山手正義

「ねぇ、めぇのこと、見送って」
「うん、じゃあ、山手線、一周するよ」
「きゃん、嬉しい」
「あぁ~ちゃんと乗った分お金払わなきゃダメですよぉ~」
「え、そうなんですか?それじゃあ、アナタが払ってください」
「えあはい?」
「その正義を執行したいのであればアナタが僕の分のお金を払えばその正義は無事に執行されますよ」
「……はぁ……ぁなるほ怒……」
「ほら、よこせ」
「そーの前に死刑を執行するぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「いや~ん」
「きゅん」


   #62 なんぱ

「ねぇ今度街中のベンチとか座って女の綺麗な生足とか眺めながら缶チューハイでも飲もうぜぇ~」
「イェ~イ」

そして当日。

「あっ、見て見て可愛いの」
「ホントだ行ってくる!」

「ねぇねぇ連絡先交換しよっ」
「えぇーーーよーーー」
「じゃぁふるふるで」
「腰をふりふり♪腰をふりふり♪」
「そのふるふるじゃねぇな!!!」

バチーン!!!

脳梗塞発症。

叩いた方が。


   #63 Rh-

「なぁ~んでそんなにマイナス思考なーん?」
「うーん血液型があーるえいちまいなすだからかなぁ~」
「んなわけあんめぇ~」
「おたんこなすうんめぇ~」


   #64 いでん

「息子の家庭内暴力が酷いので殺しましたぁ~」
「あ、遺伝ですねぇ~」
「そんな訳ないだろォ~」
「いやいや暴力のいっちゃん酷いのが殺しだよォ~」
「つまり僕は頭がオカシくて父はただの馬鹿だと言うことですね!」
「いいえ!あなたのお母さんは男です!」
「うキー!!!」

これが世に言う日常会話。

というわけで”遺伝子おでん”、はじめました。

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