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星野源 / YELLOW DANCER ディスクレビュー

「生きているという事を大袈裟にせずでも大事にしている」

この作品は星野源4作目のオリジナルアルバムである


「地獄でなぜ悪い」「Crazy Crazy/桜の森」「SUN」
といった4曲のシングルが収録されている
この中だと「SUN」が一番印象深かった

キャッチーの極みというような曲でメロディとノリが心地よく
サビは分かりやすい歌詞で感動しながら踊れる曲である

アレンジは程よく遊んでいてこういう日本の音楽はある意味面白い
ルールはしっかりあるので安心して聞けるのも良い所である

アルバムの1曲目「時よ」はスーパースターの1曲目だった
元気になる曲で全てを受け止めて日々を生きる強さや
誰かと繋がる強さやとにかく強さを感じる
強さは全てをかっさらうのでやはりスーパースターの1曲目である

と思いきや2曲目「Week End」もスーパースターだった
色んな時代を感じる曲で懐かしさと新しさの融合を感じることが出来た
その中心でどしっとスーパースターとして
彼が表現しているのでこちらも迷う事なく聞くことができた

後は「口づけ」が弾き語りで収録されていて
派手な曲が多く収録されている今作の中で目立つ一曲であった
アルバムを飽きさせない為の大事な曲になったと思う

この作品の歌詞は風景と今対峙する人の心を描いてて
自分の視線を歌詞にしているように感じられた
今までの作品は潜りに潜って意識の外にある

遠い複雑なものを書いていたように思うが
今作はよりもっと心に近い所を書いているように感じた

生きているという事を大袈裟にせずでも大事にしているのが分かる歌詞だった
アレンジの方向性は意志が強く定まっていた

どんどんいい意味で大人になっていて色気もでていた
この方向性は好き嫌い分かれるだろうが
この作品のコンセンプトだと思うので考えすぎずに乗る事をオススメしたい


ライブに行きたくなる人が増えるアルバムだと思う
個人的には星野源第2章の開幕と言える作品になったと感じた

自分の中で完結ではなく誰かと完結させる曲たちで
エネルギーが閉鎖されたところから解放されかなり強いものになっている

誰かと繋がることや手を握ることや笑いあうことを肯定し始めた彼が
これからどうなるのか興味深い
まずこの作品を聞いてさらにこれからの彼に注目して欲しい


変幻自在のクリエーターユニット「KATANAGARI」です。基本ミュージシャンとライターです。Apple musicなどでカバー音楽、オリジナル音楽を配信しています。 https://itunes.apple.com/jp/artist/katanagari/1288449046