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「名刀は青く見える」はどんな感じで見えるかについての個人的見解

「名刀は青い」など書籍で表現されているのをよく見る事がある。
実際に青く見える刀が確かに存在し、そうした刀を拝見する機会があった時に「これが青か!」と妙な感動があったのを覚えている。
ありきたりかもしれないが、粟田口や相州上工などでそうした色を見た事があるが鉄に含まれる成分の関係だろうか。
この色を写真に写すのは実に難しい。
尚これも個人的な感覚であるが、地鉄そのものが青みがかったような刀もあれば、匂口あたりが青く見える物もある。
例えば粟田口や新藤五は地鉄が青い物があるが、行光、正宗あたりは刃が青い物がある気がする。
ささやかな違いなので人により捉え方も変わると思う。

そんな折、粟田口でも相州上工でもないが青く見える写真が撮れた。
以下は先に挙げた匂口が青く見えるタイプの青さであるが、まさに以下のような感じで見えた。

尚以下も同じ刀の写真だが、色が全く異なって白く見えるように、撮り方に左右されることも多く、故にネットにある写真を見てもその刀が青く見えるかは私は分からない。

因みに新々刀でも青く感じた刀が1つあり、これもまたありきたりかもしれないが源清磨の作。
全てではない気がするが昔拝見した短刀の清磨は刃が青く古名刀の色をしていた。どうやら有名な清磨の作らしい。

因みに青くない名刀も沢山あり、青くないから名刀ではない、というのは少し違う気もする。
また先に挙げたように青さも人により見え方捉え方が異なると思う。
その為今回の内容はあくまで「私が感じる青さ」の話、となる。
この辺りの見え方を写真付きで詳しく書いてくれている書籍を私はまだ知らないので、どうしても個人的な感覚で書くしかない。

しかし青さ関係なく名刀と呼ばれる刀に共通しているのは地鉄に潤いがある事だろうか。
この「潤い」という表現は文字通り地鉄が水を含んでしっとりしていそうな様子で個人的にもピッタリの言葉に思うが、先人達は実に的確で分かりやすい言葉を当てがってくれている事が多く非常に参考になる。

潤いについての表現もまた個人的な感覚にはなるが、以下のような雰囲気のものは潤いがあると表現されているケースが多い気がする。
どこかしっとりしたような雰囲気が感じられる。

対して以下のような見え方(地鉄が白っぽく肌が白く立っている)をするのは「しっとり」という表現は適切でないように感じる。
どちらかというとカサついているように見えないだろうか。
まぁ同じ刀で写し方が違うだけなので、あくまで肉眼での見え方の印象差として捉えて頂ければと思います。

因みにこの刀の作者については月マガ会員向けにこのページの最後に追記しておきますので気になる方だけ見て頂ければと思います。

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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

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