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「刀好きを集めます!」と電話してくるマーケティング会社の話

会社のHPを見てかよくマーケティング会社から電話がかかってきます。
今まで10回以上ありましたが全部、ネット系マーケティング。
電話越しの人は皆自信満々でテンションが高め。

「「刀とくらす。」というコンセプト感動しました!弊社はSNSマーケティングに特化しており…まずはブランド作りが~」
「弊社は独自の膨大なデータベースから刀好きな人を全国から抽出出来ます!そこに絞ってマーケティングする事で効率的に売上を…」
「刀のケースなんて初めて聞きました!私たちにお任せ頂ければこの展示ケースが沢山売れるようになり…」

こういう電話が如何に多い事か…。
時間の無駄なので電話かけてこないで欲しいのが本心ですが、記事に書けばネタの一つにもなりその時間が無駄にならない気もするので、体験談でも書こうと思います。
まぁ無いとは思いますがこの記事を読んでこういった電話が減ったら嬉しいです。

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①刀について何も知らない自称マーケター

大体こういう電話はビッグサイトなどの大きな展示会前に多くなる傾向があります。大きな展示には出展社一覧が載るのでマーケ会社も片っ端から電話をしているのでしょう。
勿論それ以外の時も定期的にきます。11月は2回位ありました。

そしてこのマーケ電話をかけてくる人達の共通点は何といっても、刀について興味がないのに興味があるように飾ること。
話を伺うと大体がこんな感じ。

自マ「私も日本刀好きなんです。こういう家で使える展示ケースあったらななんて思っていました。(省略)私たちは刀好きを御社のサイトに集められます!」
私 「具体的にどう集めるんですか?」
自マ「御社サイトを検索上位に上げる事で多くの人の目にとめれます」
私 「SEOですね。多くの目にとめた後はどうされるのでしょう?」
自マ「そこは状況に応じてフォローアップを都度させて頂きます」
私 「因みに刀好きと言う事でしたが、新刀と古刀どちらが好みですか?」
自マ「シントウ・・・?コトウ・・・?」
自マ「日本刀って本当素晴らしいですよね。日本人の魂です。」
私 「日本刀のどこが好きですか?」
自マ「刃文とか綺麗ですよね!」
私 「好きな刀工とかいらっしゃいます?」
自マ「あの、、何でしたっけ?呪うやつ」
私 「村正ですか?(…呪わないけど)」
自マ「そうです!そうです!」
自マ「ケースのライトはやはり拘ってるんですか?」
私 「はい、展示ケースには地鉄が良く見えるライトを使っていて…」
自マ「すみません、地鉄って何ですか?」

もう素晴らしい位に全員知らない。
そう、誰一人何も知らないのである。
圧倒的初心者なのである。
何なら村正を知っているかどうかも怪しいレベルなのである。


②そう、刀に興味がないのである

お題目を沢山並べるが、結局は刀に興味がないのである。
私だってどうせお願いするなら刀が好きな人にお願いしたい。
刀について興味がなく何も知らない人が刀好きをどう集めるのかイマイチよく分からない。

言い換えれば、牛丼業界の内情も知らずに、そして牛丼も食べた事がない人に牛丼店のマーケティングを任せようと思うのか?
そんな人から牛丼の魅力を引き出すワードや粋な戦略が生まれるのか?
イマイチよく分からない。


③ケースを沢山売る事がゴールじゃない

そして当たり前の事だが集客はゴールではないのである。
そしてゴールは展示ケースを沢山売る事だと思われがちだが、私的には沢山売る事よりも地道に何十年と長く続けていきたいのである。
だから瞬間的に沢山売れるよりも、少しづつ定期的に売れた方が嬉しい。
そしてケース作りを通して刀好きな人達と好きな時に刀について語り合える小さなコミュニティを作る事が私のゴールなのです。

という事で、私は刀が好きな人と関わりたいので今の「刀箱師」という仕事をしています。
刀が好きな人達とコミュニケーションが取れればそれで幸せなのです。

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それでは皆様良き御刀ライフを~!

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