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歴戦の刀、誰の作か考える

昨日のブログに引き続き、今回は先日即売会で購入したばかりの以下の無銘刀の時代や刀工などを推測してみます。
安い事もあり鑑定書も当然ないので、あくまで個人的な見解、推測です。
因みに刀屋さんの見解を聞くのを忘れました。
今度お店に行った際にでも聞いてみようと思います。

①姿

菖蒲造をしている。
元は薙刀だったのだろうか。この辺りも後程帽子をみて推測してみる。

②茎

目釘孔は2つ。一つは達磨形状をしているが、いずれも正円ではなく両側から鏨で開けたような古い孔をしているように見える。
孔の断面が白っぽくなっているのも古い物には見られるので経年による孔である可能性が高そうである。
最後まで南北朝か鎌倉かで時代を悩んでいるのであるが、個人的に鎌倉時代と思う一番の理由はこの目釘孔の開き方だったりもする。

こちらは残念ながら錆が部分的に薄くなってしまっている箇所が多い

次に鎬筋の繋がりを見てみるが、いずれも不自然ではない為、茎を繋げたなどは無さそうである。

更に焼き落としているように見えることから、生ぶ姿なのかもしれない。
しかし水影のようなものも見られ再刃である可能性も高いと感じる。
仮に焼き落としなのであれば時代は鎌倉まで上がりそうだが、どうだろうか。茎は再刃感がないようにも感じられるが、ここは今後の勉強として残しておく。

ちょっと刃の消え方が本来の焼き落としであるなら不自然な気もする。
因みに樋の横には添え樋が1本あったものと思われるが、研ぎ減って消えている。
こちらは自然な焼き落としにも見える。うーん、悩ましい。


③刃文

こちらも研ぎ減っているので本来の刃文を復元して考えてみる事にする。

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