見出し画像

刀の鑑賞会やります!

コロナが落ち着いて徐々に刀の鑑賞会を開催する所も増えてきました。
そこで、7/25(土)12~16時、東京上野周辺でフォロワーさんたちと集まり、刀の鑑賞会をしようと思います!

興味を持たれた方は以下よりご参加ください。
安全並びに刀身保護のため、参加に条件がありますので詳細はリンク先をご確認ください。

とはいえ、どんな雰囲気かなど分かったほうが参加もしやすいと思いますので、前回やった鑑賞会の様子について書こうと思います。


1.前回の刀鑑賞会について(初めて開催)

私が初めてやった鑑賞会は2019年の年末です。
何度か刀の展示即売会や美術館に一緒に行った顔見知りのフォロワーさん3名で小さくお試し的な感じでやりました。

場所は東京のJR御徒町駅から徒歩1分くらいの会議室を借りて実施。
好立地ながら小人数の為小さな部屋で済んだので、確か2時間鑑賞会をしても一人当たり600円位で済んだ記憶です。

道具は全て持ち寄り。
刀や短刀、鍔、などの他にもライトや刀枕、刀の下に敷く布など鑑賞に必要な道具は全て持ち寄りで開催しました。


・寄せ集めの道具でも結構それっぽくなる

画像1

寄せ集めの道具を並べたとは思えないくらいそれっぽくなりました。
たぶん一番の功績は刀の下に敷く布の色が偶然に一致したことでしょう。笑
(事前に何色の布持ってくとか打ち合わせてなかったですからね!)


2.鑑賞刀の紹介

写真右から

まずはこちら。貴重な源久道&源頼久次の親子による合作刀!

画像8

三日月型の飛び焼きがシンボルマーク。
刃も非常に明るく、しかも鞘書きには薫山氏の「出来上々」の文字が!
薫山がこのように良い評価を鞘に書くのは稀です。
そしてなんと言っても親子で一緒に作った刀!
何を思いながら息子と一緒に作刀したのでしょうか。
次の鑑賞会にも出てきてほしい一振り。


次は藤原長綱(近江守忠綱の弟子)。

画像6

ずっしりして長く、業物にランクされるだけあり、持つといかにも切れそうな感じがひしひしと伝わってきます。
丁子(刃文)は写真のようにはっきり見る事が出来ます。
そして実はこの刀、2019年の大刀剣市に一緒に行った際にフォロワーさんが迎えていた刀!
あの様な大イベントで一緒に行った人が刀を買ってるとワクワクが止まりません。笑
今年(2020年)も買ってほしかったですが、残念ながら大刀剣市がコロナで中止と発表されてしまいました。残念…。


3振り目は堀川国広です。

画像6


最晩年にあたる慶長18年の作になります。この半年後に国広は亡くなりました。
志津を狙った作風で、いわゆる堀川特有のザングリした肌はあまりしていません。ですが明るい刃がお気に入りです。
この刀を迎えるまでの話は以下に書いてるので、暇な方は私とこの刀の出会いについて読んで見て下さい。笑


最後は相州行光です。
今回唯一の短刀でした。
行光は正宗の父とも兄弟子とも言われています。
地景と金筋などの働きの多い刃が魅力です。
疲れた時にこの短刀を見ると不思議と疲れが取れます。
この刀を迎えるまでの話もいずれ書こうと思います。

画像5


・刀剣画報所載品が3振り並ぶ

因みに上3振り(久道、長綱、国広)はなんと刀剣画報掲載品です!
この時は想像もしていませんでしたが。笑
まだ刀剣画報を買っていない方は急いで買いましょう!

上の2振(久道、長綱)は以下の刀剣画報に。

3振目(国広)は以下の刀剣画報に掲載されています。


3.鑑賞鍔の紹介

画像6

鉄鍔が3点並びました。
透かし彫りも少し触るとちぎれてしまいそうな位繊細です。
鉄味がよく、磨く(金象嵌部以外)とつややかになるお話も聞けました。
鉄鍔は手入れしただけ良くなるらしいので、私もいつか買ってみたい。。

そして驚いたのが音色の良さ!

画像7

軽く叩くと「チーーーン」と高い澄んだ音が響き渡ります。
これは実に良い音でした。
ちゃんと鍛造された鍔の場合は、叩くと音が響くらしく、鋳造の物は叩くと「チンッ」と短く鳴るらしいです。

このように普段フォロワーさんが大切にされている刀や刀装具を見たり刀についての話が出来てまさにあっという間の2時間でした。
Twitterで普段見ている写真とは違い実際に手に取って見れるのは至福の時間です。


4.その刀工に関して超詳しくなる所有者

画像8

私が今まで刀の所有者と話して感じた事ですが、やっぱり刀を買った人ってその刀の事に関してめちゃめちゃ調べるし詳しいんですよね。
たぶんその刀工の事だけで言えば学芸員さんより詳しい人もいるのではないでしょうか。

私の場合で言うと(私はまだ学芸員さんレベルには程遠いですが)、
国広を買ったときは国広関係の本(國廣大鑑、堀川国広とその弟子、堀川国広とその一門、その他)を全て片っ端から買い読みましたし、押形もネットで見れるものは全て調べました。
「國廣」で検索して引っかかる個人的な研究ブログは殆ど全て読み、国広の展示会があれば足利などにも遠出をします。
刀屋さんでも堀川一門の作風と比べて自分の刀と比較鑑賞します。(行光の時も同様)

画像11

そして何より買った刀を毎日見るので、その刀だけについていえば細かい傷から模様まで凄く細かく見て熟知しています。

そんな人たちが所有者には沢山いるわけですが、そんな人たちに直接所有刀について聞いたら何でも話してくれる鑑賞会とか絶対楽しいじゃないですか。

支部や日刀保の鑑賞会に行って鑑賞刀の説明を受けるのも勉強になるんですが、表立った話だけではなく、「どこで買ったの」とか購入秘話まで聞ける、まさにフォロワーさん達と楽しみながら刀について思う存分話せる、またとない機会に感じます。

これから刀を買おうとしている方も、所有者の方とお話しする事で、購入後の生活が少しイメージできるかもしれません。笑


5.今度開催する鑑賞会について


そして今度開催する鑑賞会は、前回の3名から大幅に増え、10~15名位で行いたいと考えています。
3名でも超濃い内容だったのが、10名になるとどうなるのか…

更に多くの名刀が並びそうな予感がして今からとても楽しみです!

参加は以下リンクから可能です。
参加に当たり条件がありますので、よく読まれてからご参加ください。
フォロワーさんの大切な刀を扱う都合上、安全面と刀身保護の為、ご理解頂けますと嬉しいです。

フォロワーの皆様にお会いし刀話できるのを楽しみにしています!


6.最後に

今回の鑑賞会には刀に関するものであればご自由にお持ちください。
刀装具、小刀、書籍何でも良いです。
それとライトや刀枕、布などお持ちの方は是非持ってきてください。
因みに私は自作した刀展示ケースを持っていこうと思います。笑
フォロワーさんの御刀を飾って撮影会出来たら嬉しいです!

そしてフォロワーさんが「私の刀美術館に飾ったらどう見えるんだろう?」という疑問が少し解消されれば私としてはこの上ない喜びです。

画像9

画像10

それでは皆様良き御刀ライフを~!



この記事が参加している募集

#イベントレポ

26,053件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?