見出し画像

刀展示ケースEDGE⑧ 製作は3パターン

前回↓


今日は現在製作している「刀展示ケースEDGE」に関わる打ち合わせをする為、ある作家さんが作業場に来て下さいました。(完成のタイミングで紹介しようと思います)
EDGEの外装については既に設計が終わり加工をスタートしており、8月中旬ごろには部品が出来上がるので、そこから組み立てて9月には骨組みが完成予定です。

毎回新しいケースを作る際は何かしら他の展示ケースとは違う特徴を作り出す事に注力しているのですが、色々考えた結果、今回は標準仕様の前に2パターンほど製作しようと考えています。
標準仕様は微妙なデザイン変更はあれど概ね以前公開したミニモデルと同じようになる気がするので、目新しいインパクトというのはあまりないと思います。

他の2パターンについても基本的に外装の形状は同じなので中の背面と土台の柄を工夫するわけですが、これが新しいカタチになるのではないかとワクワクしています。

ただ頭で描いている事をどう実現するかの方が難しく、ずっとそれを出来そうな職人さん、作家さんを探していたのですがようやく見つかったのがここ1ヶ月ほどの事。
その方のHPへ行き、問い合わせフォームから自己紹介と自分が何をしているのか、製作にあたり大事にしている事や協力頂きたい内容など、もはやラブレターのようなものを綴って送信。
きっと読むほうも長文で迷惑だったかもしれませんが、今日ようやくお会いする事が叶ったわけです。

お会いして製作しているケースや刀について話す為に作業場に刀を設置


実際にお会いして刀を実際に持って頂いたり、鑑賞の仕方や見所などを一通り説明する中で色々お話も聞けました。

どうやらその方のご祖父様が刀を好きで沢山集められていたようで。何やら不思議な縁を感じます。

その方自身も本職は一級建築士という傍ら、空いた時間に制作活動をされているような方なのですが、その製作活動とはまた別に焼物なども好きなようで最近はその展示会などに行って気になった物を購入したり、金繋ぎ教室に行ったりされているとの事。
そしてそれが巡り巡って本職や趣味の制作活動にも影響を及ぼしているとの事。

面白いですね。
36歳にもなると自分がしてきた事のない世界を経験している人の話であったり、趣味を全力で楽しんでいる人との話は殊更楽しくなったように感じます。

今回はもともとその方の作る作品はとても気に入っていたのですが、実際にお会いするまでその人の人となりが分からなかったので心配な面もありました。
やはり共に1つの作品を作り上げていくとなった場合、自分の根底にある美術品に対しての思想であったり、美的価値の方向性がある程度同じ方向を向いていなければなかなか物作りが上手くいかない事が多い気がするのです。
勿論意見の食い違いにより良い方向に物が良くなる場合もあるかと思いますが、あまりにその方向性が違うと…という話。

今回はそこまで気持ち良いほど一致しました。
こんな事はそうそうありません。
その方の作品も実際に写真よりも実物の方がよく、もともと気になっていたこともあり2点その場で購入させて頂く事に。
良い展示ケースが作れそうで、とても良い日となりました。


今回も読んで下さりありがとうございました!
いいねを押して頂けると記事更新の励みになります。
それでは皆様良き刀ライフを!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?