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刀を持っている ≠ 危ない人

「日本刀を持っている」

このように言うと「怖っ…危ない人じゃん!」という反応を示す人が少なからず居る。
日常生活で刀を見なくなった今、刀を怖いと感じるのは無理もない。

しかし。

刀が怖いからといって、「刀を持っている人=危ない人」と結びつけるのはどうかやめて頂きたい。
それは誤解である。

日本刀を楽しんでいる人は主に2パターンいる。
①居合(試斬)などで刀を使う人と、②刀を鑑賞して楽しむ人である。
①について言えば武道で礼節を学んでおり、そうした人が果たして人を殺傷する可能性が高いと言えるのか冷静に考えて頂きたい。
②については、刀を美術品として楽しんでいる人達である。
美術品として楽しむ人は刀に疵が付くのを嫌い、疵が付かないように刀を丁寧に扱う。そうした人が果たしてその刀を使って人を殺傷するか?
まずしない。
刀は高いので使うのには勿体なさを感じる人が大半だろう。
故にこうした理由で刀を持っている人には基本的に危ない人は殆どいないと思われる。

怖いのは刀を脅しの武器として持つ人(例えば反社系の人など)や、精神状態が不安定な人が刀を持っている場合だろう。
状況によっては人を斬ったりなど何をしでかすか分からない。
こうした人が怖いというのは刀を持っていてもいなくても同様に感じるが、刀を持っていたなら殊更怖い。
このように怖いのは刀そのものではなく「持っている人がどのような人か」の部分が大きい。

話は少し変わり、犯罪率は貧困率と相関関係にある。
シンガポールなど豊かな国では犯罪率が少ないし、ベネズエラなど貧困な国では犯罪率が高い。
さて拵付の日本刀を買うとしたら少なくとも10万円は必要である。
貧困な人ほど犯罪を起こしやすい、と仮定するなら10万円の刀を買える時点で貧困である確率は下がるので、つまり犯罪を起こしづらい人達でないかと言い換える事が出来る。
つまり刀を持っている人で犯罪を起こそうと考えている人は少数も少数である事が伺える。
むしろ数千円でどこでも買える包丁の方が貧困な人が手に入れやすく人を気づ付ける事に使われるリスクは高いのではないだろうか。

刀を持っている事と危ない人であるという事は全く別次元の話であるので、是非誤解頂かないように頂けると嬉しく思います。


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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

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