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わたしと人類と選挙(2) 新しい景色を考える。

昨日の投稿の続きです。

従来の選挙の風景

選挙のコンセプトは表向きは端的に言うと、「候補者の思いを有権者に伝えて、共感する候補者に投票し、得票が多い順に当選する仕組み」である。

なので、いろいろ伝えたいことはあるだろうが、とどのつまり、候補者が有権者への最終的なオファーは「一票を私に投票してください」という事に尽きる。

ただ、実際は、大半は積極的選択ではなく、仕方がない消去法による選択だと思う。なので、基本戦略は「いかにこん中で、マシか」と思わせる事が重要になる。

少ない経験の中で感じるのは、特に大型組織選挙においては、心からその候補者を応援している人なんてほぼおらず、大半(もちろん全員とは言わない)が「ビジネス」や「メンツ」や「貸し借り」があるから応援しているに過ぎず、そのややドライな現実は、実は候補者自身が良く分かっている。

従来、選挙運動時の活動場所は街頭や集会がメインで、公平性を期すため、ツールは原則「紙媒体」で枚数制限があるのだが、2013年から、インターネットを活用した選挙運動が解禁され、(投票日は投稿禁止等の最低限のルールはあるにはあるが)、選挙期間中においても、運動量自体に法的制限はなく、理論上は運動量は無限になった。

新しい選挙の風景

現代社会、これだけ新しいマーケティング手法やメディア、SNSが登場している中、ド昭和な選挙や政治の景色を、法をいじらない形で、少しだけアップデートするにはどうしたら良いだろうか。

私の問題意識はいろいろある。

まず、立候補者が「私に一票を託してください」というスタンスではなく「共に未来を創りませんか?」と仲間を増やすスタンスで接し、有権者も「消極的選択」ではなく、「この人と一緒に未来を作りたい」と積極的投票出来るようになればと思っている。(実際、これまで出来るだけそのスタンスで選挙戦略を考えてきた。このあたりの具体的な戦略・戦術についてはゆくゆくとんでもない高額で販売していきたい。)

また選挙を一過性のイベント(皆さん、過去誰に投票したか覚えています?)ではなく、「投票」を通じて得られた「つながり」を維持・強化し、本来的な目的である政策実現に向けて動いていくためには何が重要だろうか。

そして前の記事でも書いたが、出来るだけ課題当事者が政治家となって議会に実社会と同様の多様性をもたらしたり、首長に「シニアな男性」以外がなるようにするにはどうしたら良いのだろうか。

少し考えてみた。

スタンスの変化

これまでは、
「有権者:任せます!よう知らんから。政治家:任せてください!」
だったのが、今後は
「有権者:これをお願いします 政治家:代わりにやります! 」

「有権者:だったら私がやるわ!」
になるケースが増えていくのだろう。

そういう意味では、このプラットフォームは変化の兆しを感じる。


ビジョン創造と実現協働コミュニティの構築

平たく言う、昭和から脈々と代々続く「後援会組織」をアップデートしましょう、という話しだ。

スポーツチーム等で例えるなら、「後援会」は「ファンクラブ」だ。よくも悪くも「応援する側」と「応援される側」、「企画する側」と「その企画を享受する側」で線が引かれる。それが悪い訳では無いが、そこから共に何かを創造するというのは結構難しい。なぜなら関係性が「フラット」ではないからだ。

私が今後、政治家に求めたいのは、フラットな立場で、「ビジョン」づくりの旗振りをし、様々なステークホルダーと対話しながら肉付けし、共に実現に向け協働するパートナー達のコミュニティを創っていく能力と感じている。結果、それが強くしなやかな活動の基盤になっていく。

実際、若干選挙というシチュエーションは異なるが、富山県ではそういう観点で真摯に取り組まれていると感じる。

音声メディアでの発信

政治家にとってSNSは、あくまでも街頭活動等で展開している一方通行型の発信をそのままネットで延長しているだけに過ぎず、(内容も批判・否定の応酬も散見され)、少なくとも私にとっては限られた可処分時間を削ってまで見たいと思える楽しいコンテンツになっているとは言い難い。

また、映像の素人が撮影・編集するYoutubeなんてもっと見てられない。そんな暇があれば、有名なYoutuber番組や、芸人が出ている番組を見て爆笑していたい。

それよりも、自身が実践して「これいいかも」と思うのは、音声メディアだ。しかも、やりたいのは単に「聞くラジオ」ではなく「出るラジオ」であり「成果を出すラジオ」だ。

ゲストをお招きし(偉い人を呼ぶのではなく、課題当事者を招く)、対話を通じて必要な企画・政策を紡ぎ出していく。そしてその過程を配信する。

聞いてる数は少なくても良いと考えている。

以下のような記事などのデータを見たり、実体験を踏まえると、質が高く、絆が深いコミュニティを創っていける可能性が他メディアよりあると感じる。しかも、スマホがあればすぐ始められるコストの低さも魅力だ。ゲストを招く際も、Zoomで繋いで録音し、そのままアップすることも出来る。

ビジョンを共に実現のための人材育成

従来、政党等が主催する政治塾の主な目的は新人立候補者を発掘する側面に比重が置かれていたように思う。

また得てしてこういう場は「一方通行な講座」が主であり、なかなか参加者や受講者同士の対話やなど、混乱の元なので(恐らくきちんと回せる人材がいない)実施できてないケースが多いだろう。

この「ビジョンを共に実現のための人材育成」という発想は、乙武氏が昨年主催した政治塾や、昨今始まり、協力をさせていただいている都民ファーストの会主催の政治塾の取り組みからインスピレーションを受けた。

ただ学ぶだけのコミュニティではなく、お互いが仲間として切磋琢磨し、共にビジョン実現に向けて実践する様々なセクターのプロデューサーを育成する事が重要であると考える。


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