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それでも誰かの決断を待つのか?

「ピッチでの結果さえ出せれば、文化として自然と根付いていく」至極単純に、のほほんと考えていた高校時代。「代表監督になって、英語くらいは話せるようになっておくべきだったと思ってるから、樫本はちゃんと勉強しておけよ」年代別代表でお世話になっていた吉田弘さんに言われ、ちゃんと勉強はしようと思っていたこともあり、アメリカでの経験は大きく私を変えた。

一番のきっかけは、アメリカ大学スポーツという、プロ顔負けの環境下で思う存分にサッカーをやらせてもらえたこと。ここまでのことが学生スポーツで可能なのか。素直な驚きと高揚感の裏腹で、日本で実現できていないことへの羨ましさや悔しさ。その複雑な感情が「もっと学びたい」という気持ちを生んだ。

教育学部から、リベラルアーツ学部に移り、「Body, Mind, Media, and Sports」という独自の専攻をデザイン。そこでは、運動科学、心理学、スポーツビジネス、スポーツ社会学などの基礎を学んだ。ただ一つを愚直に極めれば、目標を達成できると考えていた頃とは180度捉え方が変わった。

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集大成となるインターンシップは、大学のアスレティックデパートメントにて。
全米ベスト4にも進出したこともあるバスケチームのチケットは常に完売状態。

「縦ではなく、横に知識を広げいていく」この世界を知ってからは、果たして自分がどのエリアに興味があるのか。元々のゴールであった、「女子サッカーを文化に」という目的地にたどりつくために、なにに着手するべきなのか。

取り組み自体は同じであったとしても、その中身が自分の中で繋がっているか、そうでないかでは大きく異なる。事実、本当につい最近までは、様々なことに興味を抱き、横にはどんどん膨れ上がっていくものの、深みが増していくことがなかった。

また、日本に帰国してからの期間は、組織とうまく共存することにこだわり過ぎた。組織を動かすということには力を使い、権力を持つ人の同意を得ることができなければ、いつまでも形にはならない。ここ数年間でぶつかり続けてきた大きな壁であり、私もこだわり続けてしまったので、サポートしてくれる周りの方々をやきもきさせてしまったと思う。

反省に反省を重ね、最近辿り着いた、自分にぴったりだと感じた言葉。

「いろいろな人の夢と夢を繋いで、大きな夢を描く」

おそらくというか、ほぼ確実に、今までとマインドセットは変わらない。だけど、不思議なことに、すっとハマる言葉が見つかった瞬間、今までは繋がらなかった道が見えたり、求めていたものが急に転がり込んでくる。

誰かの決断を待つのはもう終わり。周りを蔑ろにするということではなく、そこを言い訳に、行動を起こさないということをやめること。いろいろと制限があるなかでも、どれだけ形にできるか。ピッチの外でも、自分らしく。

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改めて見返して、自分らしさを最も感じた一枚。
パフォーマンスのために自分のペースを崩したくないため、輪に入りつつも、自由に出入りできる立ち位置をキープ。笑
受け入れてくれる周りに甘えてばかりはいられないとは思いつつ、「それが自分である」ことを知れたことは大きな一歩なように感じる。




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