【小説講座】面白いエンタメ長編小説の書き方
【いきなりテクニック・ツカミはダイジ】
――おユーチューブ・おティックトック・おジャンププラス。
この世のすべてを手に入れたお嬢様・娯楽王ゴールド・オジョー。
(中略)
お嬢たちはおグランドラインを目指し、夢を追い続ける。世はまさに、大娯楽時代!!
……お分かりいただけたでしょうか?
無料ですぐ楽しめる娯楽、あまりにも多すぎ!!!!
今はもうタイパ(タイムパフォーマンス)の時代。
読者に「大事な大事な自分の時間」という限られたコストを支払ってもらって、わざわざ面倒な文字を読んでいただくのが小説の世界でごぜぇます。
「たとえ無料でも、他の娯楽に使える時間を無駄にさせられるのは明確な損!」という認識が大多数。
自作小説のライバルは、今や他の小説ではありません。
クオリティとコスパ&タイパの高い映画や漫画、ショート動画と同じ土俵で「これは私の大事な時間を支払ってまで読む価値があるか?」と厳しくジャッジされるのがインターネット・自然の理になってしまいました。
よって、最初から「おっ」「面白そう」と思わせないといけません。
たとえば「実家に帰省したときに聞いた話」を、理解のある彼君(リカカレ)と飽きっぽいクソガキ(アキガキ)二人に披露したとします。
「私の実家って新潟にあるんだけどぉ、すごく交通の便が悪くてぇ、いつも親戚のおじさんに迎えにきてもらっててぇ、あ、親戚のおじさんっていうのは腰が悪くてぇ、前は農家だったんだけど……」などとだらだら前提を喋っている場合。
リカカレは優しいので辛抱強く聞いてくれるけど、アキガキは聞いてくれません。
「つまんな~い!飽きた!その話本当に面白いの?ヒカキン見ていい?」とか言ってきやがります。
――でも、はじめましての読者もそうなのです。作者を甘やかしてくれるリカカレなんて現実にはいませええええん!
なので、心の中の仮想読者は、リカカレではなくアキガキを飼っておきましょう。
これが、「親戚のおじさんが農家やめてサウジアラビアでユーチューバーになって5億稼いで20歳年上の嫁ができた話なんだけど」から始めると、きっとアキガキも「何それ何それ!?どういうこと!?」と食いついて聞いてくれるでしょう。
何もしなくても見続けられる動画と違い、小説は「最後まで能動的に読むことを選択し続ける」必要があります。よって「つまらないから読むのをやめる」離脱リスクが大きめなのです。
最初のツカミ(フック)でいかに「面白そう!」「続きが読みたい!」と思わせるかで、その後の離脱率が違ってきます。
あなたの小説は、最初の数行で何をしていますか?
はじめましての読者が食いつくようなフックは仕込んでいますか?
もしなくても大丈夫!明日からでも遅くはないワ。
アキガキが「えっなになに~?面白そう!」と言いたくなるようなツカミから始めましょう。
……さて、このいきなりテクニック、ツカミになったかしらん?
ここからはリカカレ向けの前書きになります。
でも、ぶっちゃけ不要だなと感じた箇所は読み飛ばしてもらっても全然OK!
美術館の回り方と一緒で、最初から一生懸命すべてを読み込んで疲れてしまって、結局何も身につかなかった……となるなら意味はありません。
実用書なんて、最初はペラっと目次を見て、あっさり全体を俯瞰し、興味のあるものや自分に必要なところだけじっくり読みこめばいいのです。
「このお記事から自分に必要なテクニックを掴みとってやるぞ」という気持ちで、効率的に効果的に、必要なところはガツガツ読んでくださると嬉しいですワ。
全8万字のうちたっぷり3万字は無料全体公開で、そこだけ見ていただくのも大歓迎ヨ♡
下の目次から各トピックにジャンプできるので、読みたいところから読んでちょうだいネ!
※画像がとてもとても多いので、Good通信環境での閲覧推奨です
※アプリが重かったらブラウザからご覧ください
■更新履歴☆0905追記
追記したところは記号で分かるようにしてあります。
ブラウザのテキスト検索で「☆」を調べたら、更新箇所だけ読めます!(スマホのブラウザでもできるので、やり方は調べてみてくださいネ)
【追記】
地の文講座も出ました!!
小説で大事なのは書き方よりも中身の面白さなので、超ビギナーの方は「プロット編」ともいえる本記事からこのまま見ていただくのがオススメです!
■いろはのい、きほんのき、ほんきのほ
あらためまして、ご覧いただきありがとうございます!
創作おTips2周年を迎え、仕事をしながら個人の原稿も2年で100万字を達成し、経験を圧縮して「超本気」のお記事を作ることにしました。
いずれはおTipsをおまとめして紙の本にしたい、というのがわたくしたちのDREAMですワ。
サンプル代わりに最初の3万字は公開して、残りの5万字は軽めのおスパチャ程度、お紅茶花伝3本分のBIGボリューム有料お記事です。
普段も誠心誠意無料公開記事を書いていますが、「超本気」で自分が書いて書いて身に着けた経験を、「超本気」で読んでくださる方にお届けしたいと思っています。
――上手い小説を書きたい! 面白い話を作りたい!
そう思って数々の小説講座を読み、本を買い、「得られるものがなかった」とがっかりした経験があるので、見てくださる方にはそういう思いをさせないように、思いつく限りの手のうちをさらけ出し、エンタメおTipsを凝縮しました。
特に最後の「即使えるおテクニック」は、今すぐ長編を書かずとも、いつでもすぐに取り入れられるものだと思います。
◎このお記事のターゲット
また、ここでの長編小説は「8~16万字程度で、長めの時間や多くのシーンを書き連ね、一つの映画のように単体で完結する作品」「市販の文庫1冊分」をイメージしています。
「文庫何冊分も続ける超長期連載」についてはおまけで触れるのみで、基本的には想定していません。
また、小説特有のトピックをスルーしていただければ、長編漫画やゲームシナリオなどの作成にも、お役立ちできるのではないかと思います。
◎十年目の真理
小説講座、シナリオ術などの解説本、記事などは趣味でおりおりず~っと読んでいますが……十年目で大変なことに気づきました。
か………………書かなきゃ何も完成させられませんわ~~~~!!!!
オホホ、ホホ……。
当たり前田のクラッカーですが、特にビギナー学生時代はそうでした。
一日何時間も「小説講座」や「創作掲示板」を読んではふんふんそうなのかと勉強し、また一歩作家になる夢に近づいたぞ!と満足感とともにスヤァ……と寝ていたのですが、
か、書いてないやんけ~~~~!!!!
一文字も増えてないやんけ~~~~!!!!
このお記事の存在意義にもかかわることですが、一番大事なのはアウトプット。
インプットはあくまでアウトプットの質をよくするものであり、アウトプットが0だとそもそも作品は「完成」しません。
すでにアウトプットできている方は、それだけでもう「成っている」。向上を求めてお記事を開いてくれたんですネ!
そして……「これから書こう」と思っている方は、ぜひとも1日15分でいいので、書きましょう。
0はいくら向上しても0。だから、まず1をカタチにするのです。1さえできれば、そこから10にも100にも伸ばせます。
書けるようになってきたら、1日1時間以上が基準ですわね。これでコンスタントに文字数が重ねられます。(もちろん人によって必要な時間は増減します)
これを十年前のわたくしにタイムマシンで知らせたいですワ……。およよ……。
極論、以下のなが~い8万字のテクニックがなくとも、愚直に1日1時間を積み重ね続ける。それだけでもう大丈夫です!
執筆筋をつけて、書きながら自力で向上させていけばいいのです。そのうち、2時間3時間書けるようになりますヨ!
これ、本記事の中で一番大事です。これさえできていれば大丈夫です。
参考
◎経験がアベイラブル
では、何故わざわざテクニックをお記事にしたためるか?
優れたお記事の役割の一つ、それは経験を売るということ。
十年弱書き続けて執筆筋をつけて、最近ようやくフルタイムで働きながら2年で100万字(うち長編5つ以上)書けるほどの筋肉が身につきました。面白いコンテンツも毎日摂取して、自分なりの面白さの理論も煮詰めて考えてきました。それくらい書いて書いてようやく分かったことを、ビギナー・中級者の方に教える想定です。
しかーし!そもそも才能とセンスがありゃ理論はいらねえ!
……そう、わたくし「小説を書く才能」そのものに溢れているわけではないのです。あったら毎日2万字書いてるし、今頃は映画原作でも書いてますワ……。
根幹が「面白いものを書きたい」でなくて「面白いものを読みたい」。
だからこんだけ書きつつも、「1秒の暇を惜しんで書き続ける生まれつきの小説家」にはかなわないと分かっています。(逆に「1秒の暇を惜しんで読み続ける」タイプ)
その代わり、論理的思考と言語化がちょっとだけ得意。
天才が無意識にガーッ!バーン!ドカッ!とやっていることを、編集者的な視点で分析し、言語化し、法則に落とし込むのが大好きです。(あんまり関係ないけど、通っていた塾から勧誘されて、大学時代はずっと塾講師のバイトをしていました)
生まれつきのセンスや感性は真似出来ない。
けれど、言語化した法則は再現性が……ある!
つまり、誰でもできちゃうおテクニックなわけです。
独学の選手もいるし、1人で結果を出せるならコーチはいりません。
ただ、独学オンリーは通常厳しく効率の悪い道。全て自力で身につけるのは車輪の最発明ですワ。
効率よく成長するため先人に訊く――というのは極めて有効な上達法ですわね。
◎このお記事の方向性
最初の「ターゲット」にも書きましたが、本稿は基本的に「恋愛あり+縦軸ありの長編小説」を想定しています。一次創作でも二次創作でも書きやすくてウケやすい、大衆向けエンタメフォーマットですね。
※縦軸……謎や解決すべき問題など、話を引っ張る、キモとなる要素
もちろん短編にも使えるし、恋愛がなくても使えます。HLBLGLTLなども特に意識していません。漫画やシナリオ・脚本にも転用できる箇所がたくさんあると思います。
また、過去記事の内容について、ブラッシュアップして改めて強調することもあります。
……お待たせしました。
以下、テクニックのおTipsです。おヒアウィーゴーですワ!
■「面白い話」を書くには
◎「面白い」の要素分解と定義
本稿の目的は「大衆向け面白盛り盛り読みやすエンタメ作品の書き方」です。(例として出すのは、分かりやすさ重視でポピュラーな漫画が多めです)
多少アラがあっても圧倒的に面白ければいいし、「面白いかどうか」はコンテンツの魅力の肝ですよね。
では、どうすれば面白いものが書けるか?
それにたどり着くためには、まずはおゴールの「面白い」を分析して把握する必要があります。
スポーツの練習でも言われるそうですが、漠然とした感覚を言語化して整理することでロジカルな把握が可能になり、センスやマグレが「再現性のある技術」になるそうです。
◎要素1……謎と解があること
「謎解き」って鉄板ですよね!それこそミステリーは謎が主体の分野。
テレビ番組のCM前後でやたらクイズが出されるのも、謎があると答えを知りたくなる人間の習性をうまく利用した結果です。
ミステリーに限らず、謎を魅力的に使ったヒット作は数知れず。
宝探し大冒険の映画グーニーズやアンチャーテッドはヒントを元に謎を解いて進み、仕組まれた閉鎖的サスペンスのブレット・トレインやSAWは脱出法や黒幕を探る面白さがありました。
「この状態からどう逆転するんですか!?」という大ピンチからの逆転劇もまた、アクションやコンゲームなど、全ジャンルで魅せられますね。
恋愛ものも、わたくしはミステリーの系譜だと思っています。
「今目の前にいる人は誰が好きなのか?何を考えているのか?どうやったら落とせるか?」という謎について「あのとき実はこう思ってた」「こうすると恋に落ちる」という解が用意されています。
創作においても、「謎」と「解」を用意するクセをつけると魅力アップですワ~!
主人公や語り部に「あの人の真意はなんだろう」「ここからどう脱出しよう」という疑問を抱かせ、読者にも一緒に考えさせるのです。
答えはなるべく「無理筋からのキレイな大逆転」だと落差が大きく、気持ちよさも増えますね。(プロット章のピンチの項目で後述します)
同じ疑問を持ったキャラが複数いる場合、推理大会やディベートをさせるのも個性が出て面白くなります。
……個性が出ましたね!
このディベートは結局役に立つ結論は一切出ません(人選ミスなので)。よって、ストーリーは全然進まないけれど、ストーリー進行をあえて止めることでドラマが生まれ、なおかつ面白いシーンになるから、これでいいのです。
また、このディベートからの解!が上手く、おそらく意図的に繰り返していたのがHUNTER×HUNTER序盤。
難のある2択を提示→キャラが悩む→予想外の3つ目の解を出す→やったあ!さすが(キャラ名)!という流れをキレイにつくり、キャラの魅力を見せると同時に爽快な面白さを出しています。
ここで重要な「仕込み」は、読者にも"二択しかない"と思い込ませておく胆力です。
三つ目の正解は、読者からは思いつかないように目をそらす、二択に追い込む……というミスディレクションが上手いと、「無理筋からの大逆転」になり爽快度が増します。「やっぱりね!その答え分かってたよ」と言われるのはなんだか悔しいでしょう?
今来てるギャンブル漫画ジャンケットバンクは、これがとっても上手いんですよネ!
デスゲームのようなギャンブルの試合(?)を重ねてストーリーが進行するのですが、「読者の誰もが予想しなかった勝ち方で勝つ」回が何度もあって、最高にエキサイティングでした。
作者の中では勝ち筋や攻略法が決まっているのですが、それをまったく気取らせない誘導やミスリーディングの仕方が見事なので、一見の価値ありです。
キャラの疑問という次元にかぎらず、ストーリー全体の展開についての「このあとどうなるんだろう?」という読者が抱く謎は、シナリオ術の世界では「セントラル・クエスチョン」や「ストーリー・クエスチョン」と呼ばれます。
「空手の達人の主人公 VS 柔道初段の敵」の試合は勝って当然。
でも「運動音痴の頭脳型主人公 VS 柔道初段の敵」は、「どう勝つの!?」となりますよね。状況が困難であればあるほど、セントラルクエスチョンが持つ「読者を惹き付ける力」が強くなります。
コンセプトの時点ですでに面白い映画ホーム・アローンは、「家に一人で残された子供VS侵入しようとする泥棒2人」。「無理でしょ!?」「どう撃退するの!?」という問いが視聴者の関心を引っ張ります。
洋画を見ているとよく「クリフハンガー」という単語が出てきます。
「ウワー!絶体絶命だあああ!」というところで「to be continued…」が出てくるアレです。
スッキリしないからこりごりだよ~という意見もありますが、飽きずに次の話を読んでもらいたいなら、バンバン取り入れちゃいましょう!
これも、セントラルクエスチョンの吸引力を上手く利用している例ですね。
◎要素2……感情を揺さぶること
映画の宣伝とかで「泣ける!」「泣きました!」とアピールされるやつ、よく見ますわよね。
涙にはストレス発散効果があって気持ちよくなるし、分かりやすく感情がかたちになるしで、「名作バロメーター」になりがち。泣いた作品は評価が甘くなる(ことが多い)のです。
人は自分を肯定するようにできています。すごく高価な商品は、「買って損した」と思いたくないので評価が甘くなりがちです。
過去の決断を肯定する方向に、判断の舵が切られるんですよネ。(もちろんこれは商品の質が平均以上の場合の話で、不良品だったらさすがにそうはいきません)
「お金と時間を使って、さらに泣いた作品」も、「この我(オレ)が泣いたのだから、よっぽどいい作品に違いない」と思うのです。
……そう、実は、「名作だから泣いた」のではなく、「泣いたから名作だと思う」場合もあるのです。「笑った」も同じね。
「感情を揺さぶること」「読者の中にある経験にアクセスして強い共感を引き出すこと」というのは、実際作品の出来とは相関がありつつも別軸、別バロメーター。
「出来のいいシナリオ」に多くみられる特徴が「共感度が高い」であって、「共感度が高い」=「シナリオの出来がいい」ではないのです。
ですから、たとえプロットがものすごい、アイディアをハリウッドに売れば何億!というネタでなくても、読者の共感をあおって泣いたり笑ったりさせれば、評価が爆上がりになります。
よって、泣かせるパターンや笑わせるパターンをいくつか持っておくと、強力な武器になりますワ!
これは、日ごろから「自分が何に泣いたり笑ったりするか」「多くの人間がどこでどう感情を揺さぶられるか」を観察しておきましょう。
特に「泣き」は自分の経験に依存し(年をとると経験の蓄積により涙もろくなる)、「笑い」は世代や知っている文脈に依存します。
(ジョジョパロとかは、ジョジョを知らないとガハハと笑えない)(それでも面白いギャグ漫画があるんですけど……太臓もて王サーガっていうんですけど……)
それでは、わたくしの手持ちというか、知っているパターンをおシェアするわね。
〇泣かせるパターン
以下、ハイパーオタクタイム。
絶対泣いてしまう代表例は忠犬ハチ公ですネ。リチャードギアのHACHIでクソボロに泣きました。アニメだとヴァイオレット・エヴァ―ガーデンで、毎週「卑怯なり……」といいながら顔面を濡らしました。漫画だとからくりサーカスの終盤!とにかくキャラの退場の仕方が熱い!かっこいい!
この三作は、「純粋な心をもったキャラのひたむきさ」と「死を含む愛別離苦の書き方」が見事の一言です。
愛別離苦もありつつ、「熱い感動」で思い浮かぶのは金色のガッシュ!!。上記とは少し異なり、「ボロボロになりながら頑張る姿に泣いてしまう」作品です。がんばるキャラがもうすでにメチャクチャ泣いているので、それにつられる側面もありました。
辛い過去を克服するキャラに泣いてしまった小説は童話物語です。元いじめられっ子で世界を憎んでいる少女と、自分がしてしまったことを悔やんで少女を追いかける少年のダブル主人公で、少女の人間不信とかがすごくて、一筋縄では円満にならないんです。世界を旅して、困難に困難を重ねた後のクライマックスに感情が揺さぶられました。
〇笑わせるパターン
笑いは……涙に比べると圧倒的に難しいです。ツボが人それぞれだし、小説という媒体は他の映像に比べるとかなり不利。「唐突な変顔」とかは動画や漫画で見た方が絶対面白いですからね。
でも、たとえ挿絵がなくても笑いは可能です。
……………………苦戦しているの、おわかりいただけたでしょうか?
泣きパターンは単体でも具体例が出るけど、笑いパターンは文脈依存のことが多くて、なかなか書きづらかったです。
笑いのメカニズムについては諸説ありますが、よく言われるのが「ギャップ」論ですね。
想定との「落差」が大きいと、そのギャップの分だけ笑いが生まれる。上記のパターンは「予想と差がある」「常識と差がある」どちらかに分類可能です。
特にギャグ漫画は「予想を誘導する」「ページをめくった途端予想とは別の絵をバーン!と出して笑わせる」のがお約束。ギャグ漫画の荒川アンダーザブリッジは、予想誘導と裏切りの連続が見事でした。小説では真似しづらいかもしれませんが、勉強になりますネ!
お笑いにはそこまで詳しくないのだけれど、芸人さんのコントはまさに職人芸。練習のために文字で書き起こす、とかも効果的だと思います!
わたくしも色々小説を読んでいて、やはり声を上げて笑ったものは否応なしに高評価になる傾向があります。
「ギャグ(コメディ)作品」として面白いですよ~と発表されたものはもちろん、死ネタで最後号泣してしまうような悲しい作品でも、それに至るまでの過程で爆笑してしまう会話があった奇特な作品は、二次創作ですが5年以上経ってもよく覚えています。
笑いはセンスに依存すると思われがちで、それも否めないけれど、しかしながら「笑いのパターン」を集めて共通ルールを見出せば、同種の笑いは再現可能です!
ただ、どんなに優れたギャグでも、100人中100人を笑わせるのはきっと不可能。
実際に(異なる年代とも同世代とも)お友達とオススメのギャグ漫画を紹介しあったことがあるのですけれど、その……アマゾンで高評価な作品でも、わたくしにとってはびっくりするほど面白くなくて、1冊読み終わるまでピクリともしなかったことがあります。
(また、80年代に超ウケたコメディ映画を見たら、差別や偏見、痛そうな失敗ばかりで、ドン引きするばかりでむしろドマイナスでした)
笑いの相性ばっかりは仕方ない!どうしようもない!
よって、全員笑わせようとせず、「自分と笑いの琴線が似ている人」がクスリとするような小ネタを仕込む……くらいの意識がちょうどいいと思いますワ。
〇共感性アップで感情移入
二次創作と違って、一次創作だと主人公は読者にとって「全く知らない人」です。
作者にとっては思い入れのある魅力的なキャラでも、初対面の人からするとまず「誰?」から始めるわけで、エピソードを通してゆくゆくは分身のように感じられる存在に、もしくは好きになってもらう必要があります。
能力の高さがあると憧れ力で惹きつけることができますが、成長型主人公やどん底から始める構成の場合はそうもいきません。
では、「有能さ」や「高い人間力」がなくてもキャラを身近に感じられる、応援したくなるようにするためにはどうすればいいか。
読者との、性格面での負の共通点を作りましょう。
プロット編で詳しく紹介するシナリオ本に、うまいたとえだなと思った箇所があったので引用します。
有名なバーナム効果ですね!
雑誌の占いコーナーなど、自分とは別の星座のコラムを読んでもなんだか当たっている気がして面白いですよね。
「余裕があるとなまけてしまう」「長いものに巻かれがち」「決断がすぱっとできない」「本音がはっきり言えない」「時には感情的になってしまう」「頑固なところがある」「独りよがりになってしまうことがある」「下心を持っている」
……これらの負の特徴、「自分は絶対に当てはまりません!」と自信をもって言い切れる人は何人いますか? まずいないはず。
つまりは性格上の弱さとは、人類が普遍的に持っている共通の弱点なのです。
成長型主人公であるシンジくんやリンの谷のローワンは、引っ込み思案で弱虫。はじめからメチャ強主人公であるルパン三世は異性に弱く、榎木津礼二郎はハチャメチャで唯我独尊。
主人公が弱くても強くても、愛すべき欠点が分かればグッと親近感が増すのです。
人は自分と似た者を肯定し、愛するようにできている……ところもあります。よって、自分との共通点、あるいは「分かる弱さ」を見つけると一気に心理的距離が縮まって、「わかるなあ~、がんばれ!」と、主人公を見る目が「知らない人」から「親近感を持つ人」になります。
仮に自分が持ち合わせていない種類の弱さであっても、「欠点がある」という時点で全人類との共通点になりますね。
ちなみにこの欠点、成長型主人公の場合は作中で克服しがちで、最初からメチャ強主人公の場合は、克服せずに(弱点・個性として)残りがちです。克服して「完全無欠」になってしまえば、ピンチが作りづらくなりますからネ。
スピンオフや二次創作でも、キャラの持っている既存の「弱さ」を強調することで、成長やピンチの作劇がしやすくなります。
設定や描写に空白があるなら、あえて「あったかもしれないトラウマエピソード」をつくり、「弱さ」をねつ造しちゃうことも可能です。(→そこからの成長・克服・救済)
自分と共通する弱さに「がんばれ!がんばれ!」と応援しながら見た作品は、やはり「ここまで感情を揺さぶられたからには名作だ」と思ってもらえます。
◎要素3……作中ロジックに破綻がないこと
要素1の「謎」と被ることがあるけど、大事なので「ロジック」は独立して語ります。
これはダメな例を語る方が分かりやすいですね。
上記どれも「一貫性がない」「リアリティがない」「納得感がない」で表現可能。
「作中ロジック」とは、キャラの言動や伏線回収などについて一貫性や納得感があるか、筋が通っているか……と定義します。
作中ロジックのアラは、作者がさせたいことと読者の中で積み上げた印象に差があるときに生まれます。
たとえば「元悪人Aが子供Bをかばって死ぬ」について、作者は「どや!これで感動するやろ!Aの好感度上がるやろ!」と出したのですが、読者の中のAの印象とその行動に乖離があるため、「キャラが自然にした行動」ではなく「シナリオにさせられた行動」に見えて、急に冷めてしまいます。
「急に冷める」……没入感が一気に解けるのは、まずいですわ~!
物語世界の中にダイブして全身全霊で楽しんでいたのに、魔法が解けて現実に戻され、「これあんまおもろないな」となった経験、誰しもあると思います。
一流の作家は、息継ぎする暇がないほどず~~っと夢を見させてくれます。
松井優征先生お嬢様のお記事で拝見して、それ以来ずっと意識している概念ですが、「謎や感情移入」が面白さの攻撃力なら、「ロジックに破綻がないこと」は防御力。
防御を固めて盤石な作品にして、読者を夢中にさせたいですネ!
〇作中ロジックの通し方
アンチパターンの「元悪人Aが子供Bをかばって死ぬ」について、ロジックを拡充させましょうか。
作者がさせたい「かばい死に」は階段のてっぺん。読者の中のAの印象は「元悪人。自分の目的のために容赦なく人を利用する悪い奴」で、階段の一段目です。
てっぺんまでの階段が抜けているので、五段飛ばしでいきなり結論を出されたときに「えっ!?」となってしまうのです。
では、抜けている階段を埋めていきます。
さて、一段目からいきなりてっぺんに行くとキャラの「いきなり善人化」になりますが、階段を埋めたことで随分納得感が出ましたネ!
ちなみにこの段階を飛ばした「善人化」は、ナチュラル善人ほどやりがち。人は自分の考えを常識だと思いがちなので、善人にとっては「大人が子供をかばうのは当たり前」で、それを「元悪人A」がいきなりやっても世界の道理なのです。
もちろん、別の性格特性や特徴においても同じことが言えます。リアルで健啖家の方が書くキャラがのきなみ大食いとか、ひねくれた作家の書く人間社会が悪意に満ちているとか。
ある程度は作家の個性なので、過度に恐れる必要はありません。
尖りすぎて「リアリティがない」と言われたときは、「多くの人間はどうだろう」と観察するのもアリですね。
この「納得感」の感覚を手っ取り早く養うのは、大衆向けコンテンツの感想をたくさん読むことでしょう。感想サイトとかで「ここは変だと思った」という指摘が多い箇所は、一般との乖離のサンプルになります。
二次創作でもキャラの「悪人化」や「善人化」は要注意です。キャラの一貫性と納得感が激減なので、「周知のキャラ像」と「させたい行動」の間に乖離があるのなら、それまでの階段を丁寧丁寧丁寧に設置するとベネですね!
……ふう。
おチキンに例えると、肉の脂肪や旨味の話は解説できました。
次は、骨となるプロット&具体的な執筆法の章です。
■プロットって必要なの?
言葉を使った総合芸術ゆえに、結局小説って個別の「良さ」が何万通りもあって、画一的に「こうしろ」と語れないんですよね。
ハリウッドとかでもある程度理論化されているから、「プロット論」は書きやすい。伝わりやすい。普遍的な型がある。「感性」だけでなく「ロジック」的に説明できる。
小説講座というものは「プロット(ストーリー)の作り方」に終始することが多いです。
実際そういう小説講座を読んで生きてきたわたくしですが、最近見た脚本家のシナリオ本では、全然違うことが書かれていて驚きました。
もちろん、このご本は長編小説講座でなく、ドラマの脚本家志望向けのご本です。書く対象も練習用の「20枚シナリオ」(4000字、映像にすると約10分)が対象で、コンクールで優勝する方法ではなく「とにかく楽しんで書こう」というビギナー向け。
でも、「面白さ」は媒体に限らず普遍的なものですよね。
シナリオセンターの講師の方が「大事なのはストーリー(プロット)じゃない。その場その場で面白けりゃいい!!」と断言されてるのは意外な発見でした。
たしかに記憶に残る作品は、キャラの強烈な個性や小ネタのクセが強いことが多いですね。(「◎クセつよトンチキポイントで爪痕を残せ」にて後述)
どんなストーリー(プロット)も、話の筋を限界まで単純化してしまえば恐ろしくシンプル。
「トリックを暴いて殺人事件の犯人を捕まえる話」「鬼にされた妹を人間に戻すため、鬼と戦う話」「引退間際のベテランが精鋭を鍛えて戦う話」など。シンプルなプロット単体では、他との差別化はまずできません。
だから、短編を書くビギナーに、まずは凝りすぎずに単品で面白いもんを書けという気持ちも分かります。
――じゃあ、ストーリー(プロット)ってどうでもいいの?
これについてう~んう~んと考えた結果、お話には「トップダウン・プロット決め打ち型」と「ボトムアップ・シーン積み上げ型」、あるいはその合わせ技があるんじゃないかと結論づけました。
個々の作品がどちらであるかは問題ではありません。
自分が書くとき、どちらのタイプかです。
念能力で強化系の人が、わざわざ具現化系の修行をしても意味がない。強化系には強化系の修行という風に、自分に合った師匠とやり方を探した方が効率的なのです。
◎トップダウン・プロット決め打ち型
こちらはハリウッド映画やミステリーに多いですね。プロット>キャラの関係で、プロットありきの設計です。
「プロットが面白い」ので、ともすればキャラを全く別のキャラにすげ替えても成り立つかもしれません。(キャラの個性と結びついて、替えが利かないようにするのが理想ですが)
たとえばミステリーおなじみの殺人事件。探偵役を他のキャラにすげ替えても、謎解きパートの面白さはそう変わりません。主題はトリックとその解明ですからネ。(人間関係パートでは、替えはききませんが……!)
ホラーとかもそうですね。例外であるカルトのNEO様くらいキャラが立っていなければ、ホラーにおいてやられ役人間キャラは結構取り換え可能。なにせ、主役は怪異なので。
また、先に全体の設計を済ませてしまうので、途中で「続きが思いつかない」ということにはなりません。
映画のようにキレイに終わるけど、たとえばキャラクターの伏線や成長すべきポイントなどすべての要素をキレイに回収した結果、逆に長期連載のように続けるのが難しいかもしれません。
◎ボトムアップ・シーン積み上げ型
こちらはキャラありきのスピンオフや恋愛もの、日常ものに多いですね。キャラ>プロットの関係で、キャラありきの設計です。
「キャラが面白い」ので、衝撃的なプロットは必須ではありません。大抵の二次創作はこっちですね。
キャラの個性で成り立つので、キャラをすげ替えたら意味をなさなくなる話も多いでしょう。
「このキャラとこのキャラがこういう状況に置かれたらどうなるか?」という想定を積み重ねた結果生まれる話もこちらに該当します。シミュレート派ですわね。
全体の設計は必須ではないので、ゆるい長期連載に向いているはず。日常系やきらら作品はこういうイメージですね。
◎両者の作劇方法の違い
「これもこれも伏線だったのだ!何もかも最初から決まっていて計画通り!」が得意なのがトップダウン・プロット決め打ち型。どちらかというと、「お話」を作っていく一次創作向き。
結論(ルール)があって、それを個別事例に適用させる演繹法みたいですね。
「キャラが勝手に動いた結果、面白いことになったよ~!」と続けていくことが得意なのがボトムアップ・シーン積み上げ型ですね。うる星やつらみたいな長期連載がこれ。どちらかというと「魅力的なキャラが既存」の二次創作向き。
個別事例の集合から結論(ルール)を見出す帰納法みたいですね。
下ネタ注意ですが、「セックスしないと出られない部屋」をテーマにした話づくりの脳内過程を書いてみました。タイプ別に、どう話を作るかの一例です。
プロット決め打ち派の思考は、まず「話を盛り上げること」第一です。プロット>キャラなので、キャラ設定も「険悪な二人」としか決めていません。そして、随所で「読者をびっくりさせよう」とします。
大筋のお話ができたので、この次の段階でキャラを決めたり「らしい」言動を掘り下げたりします。
次は、対照的なボトムアップ型の思考回路も見てみましょう。
※以下、放送中のアニメうる星やつらのあたるとラムちゃん(あたラム)で作った例があります。なるべく原作でもありそうな感じを目指しました。
ソーロングですわ~~!?
そう、これは「キャラが特定の状況に置かれたらどうするか」をシミュレートしたので、「らしさ」やセリフがふんだんに盛り込まれ、プロットより細かくなりますね。
こうやってすぐにドタバタ話ができてしまうのは、ひとえにキャラの個性、魅力のたまもの。高橋留美子先生お嬢様、リスペクトですわ……!
というわけで、「このキャラならこういうことをしそう」を時系列に沿って積み重ねることでもお話ができちゃいます。
シーン積み上げ型は、「キャラを動かす」のを大事にしています。キャラの個性がはっきりすればするほど作劇しやすいですね。
殺人事件を解決するミステリーとかは、おそらく不得意ではないかと思いますが、「原作でもありそうな展開の二次創作」にはとっても向いてますネ!
◎決め打ち型・積み上げ型のまとめ
まず話の大筋を決め、「キャラが弱い」「このキャラこんな行動するかな?」など違和感が出た経験があるなら、おそらく決め打ち型。(プロッターともいう)
小説講座とかでまずプロットプロット!と言われていてピンと来ない、順繰りに想像していってキャラの意志に任せる方は、おそらく積み上げ型。(パンツァーともいう)
仮にどちらかに振り切れているなら、小説講座などは自分にあったものを手本にするといいですね。上述しましたが、自分に合ってない修行をしても意味がないので……。
全ての創作者がくっきりはっきり2タイプに分けられるか、というと全然そんなことはありません。大抵は両方の特徴を持っていて、2:8とか6:4とか異なる比率で混ざり合っているはず。
プロットに終始したら個々のシーンはつまらなくなるか? 個々のシーンを拡充させたら全体の縦軸プロットは弱くなるか?
もちろん、そんなことはありません。
優れた書き手はシーンの面白さとプロットの面白さ、両方を兼ね備えています。
ですので、「キャラが個性的で、さらに全体の縦軸プロットも面白い」の両取りが理想ですネ!
話ごとに違うケースもありますわね。
「今回は、キャラが洋館に迷い込むホラーだから、プロットを最初につくろう」「今回は、AとBに水族館デートをさせる話だから、イチからじっくり妄想していこう」など使い分けられます。
たくさん書いた経験のある方は、きっと「分かる~」と言ってくれると思います。
◎プロットがなくてもいい場合、あった方がいい場合
たとえば粘土でお城を作るとして、上司に相談したら「え~和風の城なの?洋風にしようよ」と言われたとします。設計図段階での変更ならやり直しは設計図の書き換えだけで済みます。
しかし、もう粘土で名古屋城を作っちゃって、乾かして、色塗りをした後だったら……?それまでの作業、全部やり直しですわ~!イヤですわ~~!!これからノイシュヴァンシュタイン城を作るんですの!?!?!?!?おファックこりごりですわ〜〜〜〜!!!!
ず~~っと書いてきた長い話においても、同じことが言えます。
「主人公の設定を思い付きで変え、帳尻合わせのために数万字分を削除し、書き直さなければいけなくなった」「結末が思いつかず最後の最後で書けなくなり、未完になる」などの事態が起きたら……………………泣いちゃいますわ~~!!!!
ものづくりにかかわるお嬢様は分かってくれるはず。変更をするなら初期の段階ほどダメージが少ないのです。
よって「プロットが必要かどうか」問題は、作業量によります。
すぐ直せる短編ならプロットはなくてもOKです。
本稿で想定する「長編小説」は文庫1冊分で完結する、8~16万字程度の物語。そこまでの作業量は人それぞれですが、1ヶ月半~半年以上はかかるでしょう。
ボツや書き直しのリスクが短編と段違いですから、「最初にプロットで全体図を作っておく」のが断然オススメです。書く前にある程度の展開や長さが把握できるのはアドのアド。
全体が最初に見えるので、たとえば「幼少期が長すぎて一番の盛り上がりのはずの青年期の尺が足りない」などのバランスの悪さにもすぐ気づき、調整できますね。
「実際に作業に取り掛かる前に人に見せて相談できる、練り直せる、変更コストが低い」のが一番のメリットです。
仮に依頼を受けての執筆や、編集さんとの打ち合わせでも欠かせません。書く前にまず「ざっくりこの内容でやります」と伝えないと、お金は出ないでしょう。
◎長編は効率重視でプロット推奨
「その場その場で次の展開を考えながら書く」より効率がいいのは、「あらかじめ『考える』パートを済ませておいて、書くときは書くことに集中する」です。
最初に大筋を考えておけば、執筆パートでは迷いなく「①想像して」「②文字にする」だけのマシーンになれる。そうすると、安定したペースで原稿が量産できます。
……趣味よりも、お仕事よりの考えですネ。
執筆計画・スケジュール作成時にあると便利な「自分は1時間に何字書ける」という計算式は、ある程度よどみなく打鍵していることが前提です。
事前に作ったプロットがしっかりとしていると、ダカダカダカーッ!!とすごいスピードで書けるんですよね。
話が固まっているか否か、それにより迷いなく書けるか否かは、苦しい苦しい原稿期間後半にズシンと響いてきます。
まるで、手元のズレが数ミリでも、28メートル先の的までいくとすご~くズレてしまう弓道みたいですネ!(最近ツルネを観た人)
日常ものならそうでもないかな、とは思うのですが、ミステリーや群像劇、複数人の思惑が交錯する作品において、次の展開を考えながら書いた場合。
「あとで考える」「あとで整合性をつけておく」というタスクが積み上がったまま物語終盤までいき、結果的に締め切り前に泣きながら加筆したり書き直したり……という経験がありました。死にました。
粘土で城をつくるときも、壁を作りながら「この部屋何畳にしよう」と考えるより、まず最初に設計図という紙面で俯瞰して考えた方が全体が見れて効率的。
まずおおざっぱに決めてから、細部に進む。細部から全体を組むのは結構難しい。
余裕のある最初の最初の時期にじ~っくり考えて、詳細な設計図を作っておくと、後で非常にラクできるのです。
――では、プロットがないとダメなのか?
無論、そんなことは毛頭ありません。最終的に面白いものが完成すりゃいいのです。天才なら一発書きで映画クオリティのものが書けるかもしれないし、そうでないなら何回でも書き直し、最終的に結果を出せばいいのです。
プロットがあっても、結局気が変わってボツややり直しになるリスクは0ではありませんからね。(だいぶ減らせるけど)
結局わたくしはわたくしの経験に基づき「短いスパンで長編をガンガン書くとき自分にとっていちばん効率のよかった方法」を提示するだけ。
性格、創作タイプ、環境、理想、おゴールは人それぞれであるからして、自分にとっていちばんいい方法、合った師匠を選んでくださいネ!
本稿では、プロットを作るのがオススメという立場ですが、演出方法や盛り上げ方などパンツァーの方にも実になるような講座を目指しますわネ。
◎積み上げ型の大御所と作劇方法
プロッター向けの講座はたくさんあるしこれからやるので、パンツァー向けにも一応紹介しておきますね。
パンツァーの大御所といえばミザリーやITのスティーブンキング先生お嬢様。
また、「登場人物の見た目や風景写真を壁に貼り、とにかく想像する」方法なのは松岡先生お嬢様ね。
プロットなんかいらないんじゃーい!という方はこちらを参考にしてみてはいかがでしょう?
■必ずそそり立つ壁
◎選択と決断は普通に激大変
物語を考えるのって、実はすごいことじゃありません?
何せ、可能性がありすぎる!
世界観、主人公の性格などの設定周りや、どのキャラとどういう絡みをさせてどこに行きどんな話にするか……………………。
えっ? 選択肢、無限にあるけど!? 何が正解なんですか!?
選択肢が多すぎると、人は選択という行為を放棄するそうです。
創作も同じで、ストーリーって……どうやって作ればいいんですの!? かっ、可能性が無限にあるよォ〜!? とビギナーのときはパニックになっていました。
結果的に、大長編の1話だけ作り、続きが思いつかなくて放置……というのを高校生の頃にしていました。(古傷があいたたた)
決断、苦手~~!
質問の答えがない状態は脳にストレスだ……とラジオで行動心理学の先生が言ってました。(ソース不明)
かといって、「無理にエイヤッと決めてとりあえず完成させる」ができたら……正直スゴイ。いきなりできたら相当適性あります。
完璧主義のひとは掃除ができない……という例はよく聞きますわよね。理想100%の掃除は大変すぎる。だから、なかなか手が付けられず、かえって部屋が汚くなるとか。
「ぼくがかんがえた最強のプロット」についても同じで、理想が高ければ高いほど、完成させられないはずなんですよネ!
特に、現代日本人はこの大娯楽時代において、「面白い作品」を見る目が肥えています。
はじめのうちは、みんな鑑賞スキル>作品を書くスキル。
理想が高い(審美眼が鋭い)ほど、ビギナーである自分の作品にダメ出しばかりしてしまい、そもそも「完成させる」まで至りません。
……しかし、安心してください。
レベル1の赤ちゃん素人が、いきなりプロ並のすごすご大ヒット作品を作れるはずがないのです!
セルフダメ出しは、解決策が見つけられるならOK。
でも、解決策が分からないままダメ出しの嵐→結局完成品が一つもなくなるのは、非常にもったいない!自分自身で、創作の芽を摘んでしまっている状態なのです。(高校時代のわたくしがそうでした)
ただその状態、苦しいかというと……実はそんなに苦しくはありません。理想だけを見ているとき、人は現実に傷つかないからです。
「理想の夢想」はたしかに気持ちよくて幸福。
いざ現実世界で執筆してみれば、当然誰でも、最初は理想100%は生み出せません。必ず自分の発展途上な実力に傷つき、落ち込みます。
大事なのは、「駄作を作って傷つく勇気」です。
よくいいますよね、「出ない神本より出るクソ本」って!
面白くなるかもしれない無限の可能性のうちから、一つ一つのパズルのピースを作り出し、一本道に「選択」「決定」するの、と~ってもしんどいです!
精神状態がへろへろのときは、そんな大変なことできません。労力を費やして作ってみても、できるものは傑作か駄作か分かりません。
それでも、「一日一時間以上書く」「理想より下のものを完成させる」を愚直に積み上げることでしか、作品は生まれないのです。
ビギナーのうちは、同じくビギナーのお友達を「褒めて育てる」つもりで、自分の作品のいいところを見つけて、それを伸ばしていきましょう。
◎壁の予習をしておこう
プロット作成講座に入る前に、予習的に難所もおさえておきましょう。分かっていれば盾を構えて自衛できます。
長編作成でのしんどいポイント色々ありますが、わたくし的にはこの3つが壁です。
……あっ!待って!逃げないで!もうちょっと読んで!
大丈夫!
全部、乗り越えられます!
先輩であるわたくしが、闇の魔術に対する防衛術を教えるのが本稿の目的の一つでもあります。
①プロット作成の壁対策では、オジョ式・プロットテンプレの提供により、「こうすればいい感じにできるよ」を伝授します。
あえて選択肢の数を狭めて、無限の選択肢から8択くらいに絞れるといいなと思いながら書いています。
また、話の展開で迷ったとき、どう決断する?というトピックも後述します。
②原稿体力・精神力の壁対策では、「こうすれば効率的に書けるよ」や「無理せず休め」のトピックを設けています。
あとはこのお記事も参考にどうぞ♡
③報われたいの壁対策は、「■長編執筆はYeah!めっちゃしんどい」の章に詳しく書きました。(またしんどいの章がありますが、具体的な対策が目的です)
一人で無理せず、時には休み、人を頼り、無理なく長期の執筆作業とお付き合いしていきましょう。
また……作業に取り掛かるためのエンジン始動ブーストは、報酬系に働きかけるのが一番!
「ぼくのかんがえた最高の長編」ができたとき、
人は…………
とても、とても…………
嬉
し
い
。
自分のためのオーダーメイド最高長編、ほんっとに気持ちいいです!
自分の「好き要素」でしか構成されてない、好みがぴったんこカンカンのお話は……世界にたった一つの宝物!なんでこんなにかわいいのかよ……。
作品が完成したときの快感は、作品を完成させた者だけが味わうことのできる、唯一無二の特上ご褒美なのです!
この「やりきった」お嬢様と同じ景色……見たいと思いませんか?
想像してください。
自分が、困難を乗り越え、最高の長編を作ったときのことを……。
1回でも長編を完成させられたら、流れが分かって身について、2回目も3回目も(もっと向上させて)作れます!
最初の1歩がしんどい1歩。
しかし……とても偉大な、「最高の道」に続く1歩です。
進むべき時は、今!なのです!
さて、次からは具体的なプロット講座ですわネ。
型に従ってプロットを作成し、そのとおりにひたすら書くべし!書くべし!
広大な創作という雪原をバンバンドンドン進むのは、自分一人で書けるようになってから。まずは先人が踏み固めた道をたどりましょう。
武術と同じで、基本の型をマスターしてから自分なりにアレンジするのです。
■プロット前に決めること
◎ジャンルはどうする?
……あげようと思ったらもっと出てきますわネ!
大抵は複数かけあわされています。ファンタジー×バトルだと王道になるし、ファンタジー×料理だとダンジョン飯みたいになります。
こういうのは、好きなものにしたらよろし!ですね。
好きなジャンルの作品は、自然といっぱい読みます。蓄積した知識が膨大なネタの引き出しになるので、「あるある」も「これ嫌」も経験に染みついています。
引き出しが既存のジャンルならば、一般人やオタクの平均よりも圧倒的に解像度が高い物語が、特別頑張って勉強しなくても書けちゃうのです。
一応、売れがちなジャンルやマイナーなジャンルの差はあるので…………もし大きな数を目指すなら、メジャーなものの中から自分が好きな題材を選んで、いっぱい読みましょう。(無理して嫌いなものに取り組む必要はないと思います)
◆ジャンルのかけ合わせでまだ見たことないものを
すでにあるジャンルを書くのもいいけれど、ジャンルでそもそも「おっ!」と目を引いたら、オンリーワンになれますワ!
それまでなかった(有名じゃなかった)ジャンルのかけ合わせで、パッと思いつくのは以下です。
全て一つ一つは既存のジャンルだけど、「その手があったか!」というものばかりですよね。
アイディア発想法として「かけあわせる」手法は鉄板です。
自分じゃ思いつかない意外な組み合わせを作るために、たとえばカードに書いてシャッフルしてめくる……というやり方もありますわね。
◎コンセプトで「読みたい」と思わせる
全く新しいジャンルでなくても大丈夫!名作は、コンセプトで「見たい」と思わせる力がつよつよです。「一言でどんな話」がすでに面白かったら、勝利確定なのです!
人生何度やったら「生殖能力の代わりに偽札が全身から出るし、それをバトルにも活用する」とか思いつくんでしょうネ……。
これはもう……連発できたら大ヒット作家間違いなしなので、偉そうに語れませんが……。自分が「面白い」と思ったことを、ひたすら蓄積するしかないんじゃないかしらん?
アイディア発想で有名なのはオズボーンのチェックリストと、それを発展させたSCAMPER法ですわね。(詳しくは調べてみてちょうだいね)
たとえば、俳優志望と殺し屋が入れ替わる「鍵泥棒のメソッド」は「入れ替える」、ギャルゲーで得たスキルで現実の女子を攻略する「神のみぞ知るセカイ」は「応用」、逃げる向きを上にした「EXIT」は「並び替え」という発想にカテゴライズできないこともないわね。
アイディアのひらめきがほしいとき、片っ端から試すべしですワ!
机に向かってうんうんと悩むのもまた発想、そして日常の1コマを使えるネタレベルにまで持っていくのもまた発想。
先ほどお買い物をしていたとき、同じカゴにコーラとハ〇ター(漂白剤)を入れました。
その時……ビビビビッ!!ひらめいた!!
不死身キャラがコーラとハ〇ターを混ぜて飲んで、普通の人間に「ピリピリしておいしいよ」って勧めたら面白いんじゃないこと!?(※危険なので絶対にリアルでやらないでください)
……ギャグセンスの相性はさておき、わたくしにとって面白いと思えるネタが、偶然の「Combine (組み合わせる)」からできました。
逆に、ボトムアップ的に「コーラと何を組み合わせたら面白くなるかな?」から考えていたら、なかなか漂白剤は出てこないと思います。
こんな感じで、机に向かっていないときも使えるネタ探しを意識していると……脳って不思議なもので、自動的にネタを拾ってくれる習性があるんです。
(参考:『ブレイン・プログラミング』より。ちょっと眉唾な気もしますが自己啓発本としては面白かったです)
◎アイディア発想はインプットから
小説完成に必要なのはアウトプット。そして、アウトプットの質を高めるのがインプット。
何も知らない状態からは、通常斬新な発想なんてできません。
車輪の最発明――ゼロから苦労して生み出した大発見が、実はもう誰かが発明していた!無駄だった!というヤツになるのがオチですわネ。
エンタメは時代と共に発展するもの。
時代が後になるにつれ、膨大な数の人間たちが努力とひらめきを積み重ねて、発想Aを凌駕するB!それをさらに発展させたC!と「面白い」のタワーを積み重ねてきました。
後に生まれただけのわたくしたちが、この天才たちの歴史にタダ乗りできる……すごいことですワ!これを利用しない手はありません!
マジのガチの天才でなければ、まずは質の高い娯楽を浴びて浴びて咀嚼して反芻して、「面白いのツボ」「こういうの好き」をたっぷりためておきましょう。
自分の中にアイディアのカオス・スープが入った引き出しを作っておく。これが広く深いほど、発想の組み合わせの数は膨れ上がるもの。
「こうすれば面白いんじゃない?」「これが好きで読みたいな」という思いを元に、新たな組み合わせを作ってどろどろのスープを具体的な形に固めるのです!
◎テーマって、なに?
お話のテーマって……たとえば例としてよく挙げられる、立派な「命は尊い」とか「復讐は哀しい」とか「美しい自然を守ろう」とかでしょうか? いいえ、それらの教訓的メッセージは必ずしもテーマではありません。正直いりません。
エンタメを愛する者にとって、道徳の教科書を見せられているような説教臭さって、正直「くっさ♡」ってなってしまうので、むしろ非推奨ですわ。
教訓的メッセージ。それは、プラスの方向の物語を書くうちに、読者が勝手にそういうことを感じ取ってくれたりします。特段、作者が説教を折りこむ必要はありません。
もし「説教してえ!」と思うなら、作品でなくおツイッターのフォロワー0の鍵垢でやるべきで……それでも作品に何か埋め込みたいなら、娯楽の範囲内になるよう極力薄めるのがオススメです。
やはり作中で「思想」を感じるとうわっとなってしまうんですよね。
タイトルはぼかしますが、異文化っていいよね!多様性だね!と言っているように見える映画で、特定の文化のネガキャンがあったときはびっくりして、急に現実に戻ってしまいました。
無論、教訓的メッセージを入れるなというわけではありません。
ストレートにセリフや地の文で語るのではなく、行動や結果から、自然と人それぞれの範囲で誰かが感じればいいな……くらいでいいと思います。これは大衆向けエンタメ講座なので。
(例:「友達は大事だ!」と叫ぶのではなく、友達の喧嘩と仲直りや、友達がいたから成功したことを見せて暗に伝える)
ちなみに、上記はただの「教訓的メッセージ」に関する話で、「テーマ」についてはここからです。
テーマとコンセプトは別。
コンセプトは、「〇〇が××する話」「もし〇〇が××だったら」という、一言のキャッチーな概要みたいなもんですね。
テーマは、全体を通して何を描くか。
たとえばジョジョだったら、テーマは「人間賛歌」です。ジョジョ一部のコンセプトは「つけるだけで吸血鬼になれる仮面があったら?」とかですかね……?(自信なし)
天使にラブソングをなら、テーマは「人は変われる」でコンセプトが「ショーガールがスラム街の教会でシスターになったら?」でしょうね。
(分かりやすい説明がされてたので、詳しくは『工学的ストーリー創作入門』をご覧ください)
テーマは必ずしも教訓とはイコールではないけど、「家族愛」みたいに教訓と一致することもありますわね。
もちろん、高尚でないテーマでもOKです。「敵をぶっ殺すと……スカッとするぜ~!」「モテまくりハーレム最高!」「(えちえち)なプレイって気持ちいいンゴ~!」みたいに、さまざまな欲望を満たすようにガン振りしてOKです。
また……やっぱりわたくしは、エンタメに振り切れるならテーマの設定はなくてもいいと思います。人間という種が好むように「他者と群れる」「群れの中で尊重される」「恋愛する」みたいな軌道を描くと、勝手になんかテーマっぽいものができるので。
はじめからテーマを意識して書く場合は、当然そちらに寄せた展開や効果的な演出ができるので、そこはアドですね。
ちなみに、あえて「深さ」「複雑さ」をなくした大ヒット作がトップガン マーヴェリックです。
人間的成長とかは確かにあったのですが、じゃああの映画のテーマ何?って訊かれると全然分からないんですよね。しいていえば……「トムクルーズかっけ~!!」
大衆向けのエンタメって、いい意味で「深くない」んですよね。単純で、分かりやすくて、スッキリ爽快。見たあと「あ~面白かった!」で終わるヤツ。
「敵にも悲しい過去があって……」とか「武力で解決するのは本当に正しいのか……」などのテーマ性を盛り込めば、それはカンヌ受けする「深い」作品になります。見た後ずっとモヤモヤしたり、「それってどうなんだろう」と考えさせられて…………前者とは対極的ですね。
どっちが優れているかとかではまったくないし、好みの問題ですが、このお記事は大衆向けエンタメ講座なので「分かりやすく単純」をモットーにしております。
■ざっくりプロット大原則
世にはもちろんそうでない名作もあるけれど、これは大衆向け面白盛り盛り読みやすエンタメ小説講座なので、言い切りますネ。
悪い状況から良い状況に好転してたらOK!
このお記事でも好転シナリオについて書いています。
荒木飛呂彦先生お嬢様も『荒木飛呂彦の漫画術』で(少年漫画の)主人公は常にプラスに進む、とおっしゃっていました。
マイナスからゼロ、ゼロからプラス、マイナスからプラスなど、プラスに向かうストーリーにする。
主人公にとって得るものがあったとか成功したとか、常に前進させるということですね。(展開として負けるのはOKだが、負けても成長したとかにする)
よって、超ざっくりレベルのプロットであれば好転ポイントとその前後さえ押さえていればオーケーなのです。
最低限、これだけ決めてから書きましょう。
この3ポイントさえ押さえていれば、目的に向かって書き始められますワ!
「東京から大阪まで行くとして、途中にどの駅に止まるかは決めておくけど、駅と駅の間はどこを通ってもOK」
銀英伝の田中芳樹先生お嬢様も、小説の書き方についてインタビューでこうおっしゃっていました。
プロットはスタンプラリーのチェックポイント。途中のルートはどこを通ってもOK。
なので、①と②の間に「魔法使いに会うために怖い谷へ行く」とか自由に盛ってOKです。
ライブ感で書くほうが得意な方は、(途中ルートの選択肢は多いけれど)もう書き始めてOK牧場わよ!
散々前述したとおり、わたくしにとっての最大効率は「プロットを詳細に煮詰めて固めてから執筆へGO」です。
この後はプロットシートのテンプレを配布し、超・細かくプロットの構成と作り方を語るわネ。
■おCM
さて、番組の途中ですがいったんおコマーシャルです。
約8万字のうち3万字をサンプルとして公開しました。ここまででも、お役に立てるテクニックを胸を張ってお届けしたつもりです。
ここまでで十分!という方も、見てくださってありがとうございました♡
オジョ活を応援してくださる方は、おスキ&おシェアで広めていただけると嬉しいです!
ワンコイン未満のおスパチャ(お紅茶花伝3本分)で読める以後の5万字は、さらに具体的に「三幕構成の解説」「オジョ式・プロットテンプレ&穴埋め式シート配布&詳しい書き方解説」「今日から即使えるエンタメ小説テクニック集」となっております。
おメインディッシュですネ!
我ながら、具体的で再現可能なテクニックをたくさん書けたと思います。
また、おツイッターでスクショの進捗公開をしてたので、サンプル代わりにもどうぞ。(おツリーで続いてます)
購読について迷い中の方に向けて、いつもお世話になっている日本語のエキスパート、感想&日本語アドバイスの山内リリ先生に本稿の推薦文を書いていただいたので、ご覧ください。
きょ、恐縮~~!
リリ先生のお人柄も伝わってきて、わたくしまで購入ボタンを探したくなる推薦文、大感謝です!
セールやクーポン大好きなので、お得情報もおシェアしておきます。
それでは、後半におヒアウィゴー!
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