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【小説講座】お嬢様に訊いた短編プロットの作り方

今回は小説講座のお記事です。
お嬢様は最近新しいジャンルにはまり、気づいたら3か月で19万字(薄めのラノベ2冊分)書き上げていたそうです。くるってますね。
ただ、「スピーディにどうシナリオを組むか?」についてはそれなりの説得力はあるんじゃないでしょうか。

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お知識は実践するまでお価値がない。
――アントン・チェーホフお嬢様

ごきげんよう、お嬢様がた。
今回はお友達・箱からいただいた「短編をどう書くか」「物語をどう終わらせたらいいか」という相談をもとにお記事をつくったわ。

プロットに関しては一家言あって、文字書きとして5年以上活動してきたなかで、わたくしが意識していたのは「仕事しながらどう楽して作品を量産するか」「自分ウケしつつどう他人ウケするか」「どう目立って感想を言いたくなる話を作るか」でした。

最初の2年は大きめのジャンルにいたので、とにかく目立たないと、日々アップされる他作品の滝に流されて誰にも読んでもらえないんですのよね……。

ちなみに上記の考え方は、性格の4タイプ判定のド司令型に当てはまるので、ほかの3タイプから見たら「え? なんでそんなに人気ほしいの? 引くわ~」ってなるかもしれませんね。こればっかりは生まれ持った思考のクセなのでいかんともしがたいわ。魚に「なんで水の中にいるの?」と訊くのとおんなじことね。

この小説講座のターゲット
・初心者
・プロットを立ててから書く派
・他人ウケしてお感想がほしいお嬢様

自分なりの方法論がすでに確立していてガロンガロン書けているお嬢様には、あまり響かないと思うわ。

■ヤオイ(ヤマ、オチ、イミ)を作れ

何もなかった話」って……面白いかしら?
たとえばあなたがおジャンププラスの読み切り採用担当だったとして、「老夫婦が縁側で雑談しているだけでマジで何も起こらない話」には……掲載枠をあげようと思うかしら?

正直かなり厳しそうですわね。
その内容で1万人に「面白い」と言わせることができたら神お嬢様ですわ。

大衆受けを狙うなら、お手本はおジャンププラスの読み切り作品ですわ。
おジャンプの読み切りは大長編の1話目みたいな「中途半端なもの(原文ママ)」が多いイメージですけど、おジャンププラスは読み切り単体で面白くて「連載につながらなくていいから好きなものを」という思想らしいです。

まあ基本的にこれを見ているお嬢様がたの畑は二次創作なので、だいぶゴールが違いますけど……とにかくつくったプロットが平坦だとなかなか厳しいですわ。
目標は高く、迷ったときは「もし自分がおジャンププラスの編集お嬢様だったらどう思うか?」という視点から話づくりを考えたいですわね。

「平坦な話」より「起伏のある話」
シナリオのご本にはこういう図がよく載っていますわ(手持ちのシナリオ本を探しましたが元ネタは失念しました……)

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これは「序破急」タイプのテンショングラフですわね。
クライマックスで決断・勇気を迫られる、あるいは生命の危機など、緊迫した状況を作ってテンションマックスにすると盛り上がる! って図ですわね。

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ちなみに映画のシナリオは三幕構成が有名ですけど、おwikiの図に載ってるような「ちょうど半分のところで大きなイベントを起こす」「クライマックスの直前でドーンと下げる」は中編~長編向けですわね。短編じゃ尺が足りないわ。

起伏のある話にあるといい「やおい」(独自解釈)
・ヤマ……盛り上がり、メインイベント
・オチ……終わりがある、完結している
・イミ……読後感がいい、意図した感情を与えられる

ぶっちゃけ短編はヤマさえあればOK牧場ですわ!
終わらせさせすれば自然とオチになる。そしてイミはプロット段階で意識しておけば容易につくわ。

■ヤマをブチ上げれば自然とオチ(落差)がつく

……といってもこれが一番難しいんですけどね!
ただ、雑に盛り上げられるスターターキットはありますわ。

雑に盛り上げられる要素
・性、暴力、死
・告白してパートナーになるなど人間関係の進展
・問題解決、事態の好転
・ミステリー要素(謎の提示と判明)
・どんでん返し、読者の予想が外れる(あえて別の方向に予想を誘導しておく)
・戦闘描写(アクション)
・移動(旅行、あるいは逃亡など)
・閉じ込められる/脱出する
・肉体/精神が追い詰められる
・ギャップ(酒を飲んで知らない一面が出るなど)

こういう王道要素を組み合わせ、プロットにポンポン置いていくだけで盛り上がりますわね。

たとえば「嫌いあっていた主人公と相手役が、水に沈みゆく密室に閉じ込められる。1時間以内に脱出しなければ両方死ぬ。脱出の直前に恋愛感情が生まれる。実は密室を仕組んだのは相手役だった(水に沈んだのは事故)」――とか。盛り上がりませんこと?

とりあえず、好きな作品を思い出して「ここでテンション上がったな」というところがあればメモして要素を集めておきましょう。「何が好きか?」という自己分析結果はそのまま武器にもなります

盛り上がりきった後は種明かしや後日談をさらっと書いておけば、勝手に「オチ」になりますわ。オチとは落差で生まれます。なので、最後の最後でびっくりさせるような構成でなければ、そこまで悩むことではありません。

■物語の最初と最後を比べて、状況が"好転"してたらイミが生まれる

多くの人は読後感を気にしますわね。ハッピーエンドが圧倒的に支持される世ですから、大衆受けしたかったら読後感はよくしておきましょう。

Q.読後感をよくするには? 
A.序盤をひどくしろ

読後感をよくする事態の好転のさせ方
・マイナスからゼロになる、マイナスからプラスになる
・ゼロからプラスになる
・プラスからさらなるプラスになる

とりあえず正の方向に進んでいればオッケーですわ。

もちろん、シナリオ評価の高いトイストーリーみたいに、
ゼロ(楽しいいつもの日常)→マイナス(ライバル出現して転落)→プラス(パワーアップした楽しい日常へ)
といったん下げるのもOKですわ。最後に上がっていればいいのです。

「事態を好転させる」はジャジャン拳みたいにシンプルで使い勝手のいい念能……書き方ですわ。

以下は、恋愛系の話に使える好転例ですわ。
大抵の関係性を描いたお話は以下のどれかに分類できるんじゃないかしら。

関係性において、事態が好転する例
・険悪な仲だったが、分かり合えた
・喧嘩中だったが、仲直りした
・初対面だったが、恋に落ちた
・片想いだったが、両思いになった
・友達だったが、恋心を自覚した
・相手への不満・不理解・不安が解消した
・友達・恋愛関係が大幅に発展した
・不安だったが愛を再確認した

■何を見せたいか一言で表す

また、読後感と併せて設定したいのは、「読者に何を見せたいか」ですわ。一言でバシッ! と答えられないと、迷子のお話になってしまうわ。

たとえば漫画家の藤田先生お嬢様は、新人の頃テーマを複数入れすぎて迷走していたときに、担当お嬢様から「人を感動させる話をつくれ」と、一本に目標を絞ってもらったそうです。

テーマというと、なんだか「命の大切さを……」とか「争いの愚かさを……」とか急に意識が高くなるイメージを持たれがちですが、違います。

「何を見せたいか」は、欲望です
満たす欲望を一言で想定しましょう。

「ヒロインの可愛さとイチャイチャで読者のニヤニヤ欲を満たしたい」
「勧善懲悪でスッキリ欲を満たしたい」
「犯罪捜査をする二人のカッコよさと絆でバディ欲を満たしたい」
「ニッチすぎる性的趣向を満たしたい」
「ギリギリの状況でも人を信じる心の強さで感動欲を満たしたい」

……などなど、なんでもいいんです。高尚じゃなくてもいいんです。
欲を決めたら、それに特化しましょう。ガンガン欲望を満たす描写を入れましょう。短編ですし。
で、その欲望を阻害するようなものは除去しましょう。

たとえば、
・「勧善懲悪でスッキリ欲を満たしたい」のに、「敵にもかわいそうな事情がある」とかやったら、オナ……確かな満足の邪魔です。
・「バディ欲を満たしたい」のに、全然二人の会話がなかったら欲求不満です。
・「今時珍しい花魁ネタ欲を満たしたい」のに、肝心の花魁やってる描写が2ページしかなかったら本末転倒です。

人気作家はサービス精神旺盛と聞いたことがありますわ。
極論自分の創作ですし好きにやればいいけれど、もし「他人ウケしたい」なら覚えておいても損はないはずよ。


■できれば他者と別の料理をつくる。同じ料理でも別の味付けを

ヤマオチイミの次は「どう目立つか」ですわ。

世は大悪役令嬢時代。2019〜2020年は悪役令嬢ものが爆流行りしましたわね。
そんな中最近話題になったのが「悪役令嬢大相撲」、正しくは「大相撲令嬢 ~聖女に平手打ちを食らった瞬間相撲部だった前世を思い出した悪役令嬢の私は捨て猫王子にちゃんこを振る舞いたい はぁどすこいどすこい~」ですわね(書籍化おめでとうございます)。

だいたい流行りものは黎明期→大流行期→円熟期→衰退期という流れになるのですが、円熟期にはこういう、「お約束」を踏まえつつ奇天烈にひねったものが出やすい・ウケやすいのですわ。

それに、円熟期ならみんなもう目が肥えきって、「普通の」はなかなか評価されにくいわ。ひねりがほしくなってくる頃でしょう。

流行りものを書くにしても、その流行りが今どのステージにあるかは結構重要ですわね。流行りを作り出す側にいない人が99%なので、実際流行りものを書こう!となると後手に回りがち。

「もう見た」という作品は、どうしても新鮮味がなくお感想も言いづらいわ。逆に、ほしいお感想から逆算して話を作るのもいいかもしれないわね。これも上記の「欲望に特化する」に通じますわ。

たとえば想像しやすい女性向け二次創作お界隈を例にしてみましょうか。

あなたが最近はまったおジャンルは最盛期が2018年で、その頃には大量のおオメガバース作品が投稿された形跡がありますわ。
今(2020年)にはだいぶ落ち着いて、それでも三日に一つはおカップリング作品がお支部に上がるし、おオメガバースもたまに見かける、結構大きめのお界隈だとしましょう。

今から「普通のおオメガバース作品を投稿する」のは結構厳しいですわ。
もちろんただの趣味だから何の制約もないのですけど、この講座は初心者/他人ウケを狙っている方向けのお記事。

かつ丼が特産品の村にかつ丼を持ち込んでもあまり食べてはもらえません。別の料理で勝負するか、それかカツカレーにするなど大胆アレンジした方が目立てるわね。

設定ものならおケーキバースとかおDSバースとかもあるし、おオメガバースに固執する理由がなければ新しい風を取り入れてみるのはどうでしょう? それが手っ取り早いわ。

もし「それでもかつ丼がいいんだ!」というのなら、こだわりを丹念に詰め込み、かつ丼のまま今までにない最高のかつ丼らしいかつ丼のイデアを探求すれば、かつ丼村の方々も涙を流して食べにくるかもしれません。元よりみんなかつ丼が好きなのは分かっていますしね。

■実践編 プロットの作り方

ここまで、プロットを組む時に留意するといい感じになるポイントでした。じゃあ実際に、どうすればプロットができるのでしょう?

ビギナー向けの型は、上記で言った通り「序破急」「ヤマオチイミ」です。

プロットの作り方
①イミを設定する(悪い状況の始まりと、好転した終わりを用意)
②ヤマを設定する(始まりと終わりの間に盛り上がりポイントを設定)
③タイムラインを整理し、点と点の間をつなぐ

■具体例(桃太郎・アナ雪)
※アナと雪の女王のネタバレ要素を含みます

①イミを設定する(悪い状況の始まりと、好転した終わりを用意)
[悪い状況の始まり]
桃太郎……悪い鬼にみんなが苦しめられてる
アナ雪……壁のある姉妹、姉の心が閉ざされている

[好転した終わり]
桃太郎……鬼を退治し、財宝を手に入れて帰還
アナ雪……姉妹が仲良しに戻り、姉は力のコントロールができるようになり、妹には恋人ができる(国も平和)

最初と最後をまず決めてしまいましょう。
ここで大事なのは、好転させること。プラス方向にコマをすすめましょう。

②ヤマを設定する(始まりと終わりの間に盛り上がりポイントを設定)
[盛り上がり]
桃太郎……鬼ヶ島に上陸して仲間の力を活かして無双する
アナ雪……乗っ取られかけた国を取り戻す、死にかけた妹を真実の愛のキスで救う

ヤマは、一番の盛り上がりです。緊迫感があり、そのハラハラドキドキを主人公たちの勇気ある行動によって好転させることで、テンションがマックスになります

③タイムラインを整理し、点と点の間をつなぐ

セバスチャン! 紙と付箋とお紅茶を用意してちょうだい。
紙にテンショングラフを書いて、「何をさせるか」確定している点を付箋に書いて、ペタペタ貼っていきましょう。
桃太郎を例にして、さっき設定した最初と盛り上がりと最後を確定!

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確定事項
「鬼が最悪なとき生まれる」
「鬼とのバトルで勝つ!」
「財宝を持ち帰りハッピーエンド」

画質には目をつぶってね。きれいな字ですわね。
「どんな欲望を満たしたいか」と「ヤマで悪い状況をいい状況に好転させる」こともメモしておきましょう。

次は、その点と点のあいだを繋いでいきます。
付箋なので、考えながら時系列を入れ替えることも簡単です。

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……ふう。たぶん桃太郎の作者もこうして付箋でシナリオを練ったのだと思うわ。

こうして俯瞰してみると、いろいろアレンジもできるわね。
たとえばテンショングラフを、クライマックス直前をどん底まで落とすと……ハリウッド映画や劇場版のセーラームーンのようになるわね。

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読みにくいけど、以下追加・変更した付箋ですわ。
「仲間が増える」
「最初の戦いに勝つ」(序盤の盛り上がり。この後落とすので)
「仲間が主人公をかばって海に落ち、死ぬ」(クライマックス前にどん底まで落とす)
「仲間、生きてた」(主人公のピンチに駆けつけるとか)

慣れてくると、息をするように「この後の展開のために今は下げておこう」とかできるようになるのだわ。
好きな映画を見ながらテンショングラフを書いていってもお勉強になるわね。ディズニー、ハリウッドの作品は笑っちまうくらいテンションの波の作り方が見事なのだわ。

ちなみに連載作品などの長編だと、テンショングラフは一話ごとに小さく上がったり下がったりを繰り返しながら、全体的に見ると上記のようなかたちになります。

■練習問題 エピソードの盛り方

ビギナーはやっぱり「何もない話」を描きがち。もちろんご趣味ならいいですけれど(以下略)。
「オラもワクワクする話をつくりてぇ!」というお嬢様は、日ごろから「盛る」訓練をしておきましょう。

以下は、練習問題です。この平坦なプロットをドラマティックに盛るとしたら、どうしますか? 設定も変えていいので好きなだけ盛ってどうぞ。

練習問題 盛れ!(メイドインワリオ)
①「交際中のABが相合傘をして帰る」
②「交際中のAB。AがBにオムライスをつくる」
③「友達のABが今日あった出来事を雑談している」

回答例の前に、まず元のプロットに駄目出しです。

…………ほとんど「事態の好転」がないですわね。ヤマも何もない、のっぺりしてますわ。おジャンププラス読み切り掲載担当の目で見ると……NGですわね。

また、たとえばすべて最後のセリフを「また明日」でシメるとします。
……オチてないですわね。
オチとは落差、ヤマがのっぺりしていると全然オチ感が出ませんわ。

ちなみに余談ですが、「交際中」「すでに結婚している」場合、話を盛るのは結構難しいです。安定した関係はどっしりした六面体、片思いなどの不安定な関係はラグビーボール。投げた時どちらが跳ねるか、転がしやすいかは明白ですわね。
安定した関係からスタートさせたい場合、まずはその「安定」を切り崩す(離婚の危機とか)のが映画では定石ですわ。

では、回答例です。

練習問題の解答例①
①「交際中のABが相合傘をして帰る」

①「顔を見るのも嫌で喧嘩してばかりのABが、仕方なく相合傘をして帰る」

……おわかりいただけたでしょうか? 読みたくなりました?
好転のさせ方も見えてきましたね。
「喧嘩してばかりの犬猿の仲」→「ちょっとはお互いを理解する」など。
じゃあヤマは……言い争い、もしくは狭い道で暴走トラックに追いかけられて、一緒に逃げるとか。

「また明日」でシメるとしても、ちょっとは分かり合えた感じがでますわね。ヤマがあるので落ちた感じがします。

また、他に考えられるオチは……たとえば、家に帰ったら忘れたと思ってた折り畳み傘が鞄から出てきて、「あ~~!! 相合傘なんかしなくてもよかったのに! ……まあいいか」でシメるとか。(関係の好転アピール)

練習問題の解答例②
②「交際中のAB。AがBにオムライスをつくる」

②「交際中だが喧嘩し、別れの危機に瀕したAB。仲直りしたいAがBのため、国中駆け回って最高の素材を集め、一緒に食べた二人は結ばれるという伝説のオムライスをつくる」

好転させるために、別れの危機を作りました。(この例はファンタジー向けかもしれませんわね)
この場合、満たす欲望は「Bのためにかっこよく頑張るAが見たい」になります。たとえば「イチャイチャするABが見たい」の場合は、絡みが少ないのでNGになりますわね。

「また明日」でシメる=交際続行になるので、これもオチた感じが出ますわ。

ちょっとひねるなら、たとえば……「困っている人のために、できた伝説のオムライスを譲ってしまう」はどうでしょう。クライマックス前にズドーンと落ちるわね。
「どうしよう、別れたくない……」とトボトボ歩くAを、Bが抱きしめます。
「そんなオムライスなんか必要ない」
「えっ」
素材集めで頑張る姿を、苦労して作った料理を人に譲る姿を見ていたBは、Aに惚れ直します。ハッピーエンド。やったぜ。

練習問題の解答例③
③「友達のABが今日あった出来事を雑談している」

③「ポストアポカリプスにて破壊された街を見下ろしながら、友達のABが今日あった出来事を雑談している」

……最後はちょっと変化球にしてみました。
雑談だけでも設定が違うとだいぶ毛色が変わってきますわね。

オチが「また明日」でも不穏な感じになります。もう文明が滅びて、また明日生きている保証もないのですから。

事態の好転を無理矢理つくるとしたら「ゾンビに襲われていたAをBが助けた後の雑談」とか、「隣町にまだ生き残りがいるらしいよ」とかできますわね。

まあちょっと、これはあまり大衆向けハッピーエンド的なものではなく、変化球でした。
閲覧お嬢様ならどう盛るのかしら?

■とりあえず「事態の好転」で書いてみる(おツール)

とりあえずビギナーお嬢様は「事態の好転」で一本書いてみましょう。何事も手を動かし、完結させないと身になりませんわ。

わたくし、文字書き歴は5年以上、ここ2年では100万字くらい書いてきたけど……好転を軸にプロットを作る方法自体は前から確立していましたが、書きたいものが理想に近いかたちで出力できるようになってきたのはごく最近です。
今までは「テンションが異常に上がった時だけ創作する」など火事場の馬鹿力みたいな気まぐれな創作ばっかりで、コンスタントに書けるようになったのは本当にここ半年くらいです。書くのが当たり前になる、習慣になる感覚。

何が言いたいかというと、やっぱり書いて書いて書きまくることが一番ですわね。そして必ず完結させること

気まぐれなモチベーションに頼らず、歯磨きやお風呂のように習慣として書けるようになれば、文字はじゃんじゃん湧いてきます。まあ、時間と体力とトレードオフなんですけれど。

【追記】無理せず毎日継続する方法はこちら

――という訳で、欲望のままに書きまくりましょう!
えっ? それでもネタが思いつかないって?

そんなときのためにこれ、わたくしが素早くプロットを作るときの流れを元に、メインプロットに「事態の好転」をすえたおツール、ランダムえちえちプロットジェネレーターを準備させました。なんと……無料です。
(※直接的な単語や性描写はありませんが、大人向けです)

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まずはじめに「乗り越えるべき障害」と「獲得した成果」を設定します。
次に、ヤマとなるえちえちなメインイベントの内容を決定します。

ボタンを押せばランダムに、セレクトボックスを押せばプルダウンで自由に選択肢が選べます。最初に「ランダム一括変更」ボタンを押して、微妙なところは手動で決定していくのがおすすめですわ。

単発のえちえちな短編ならもうこれで書けますわね。

もっと頑張る場合、これを基点にしてヤマオチイミを設定したり、独自性を工夫したり……と盛っていきましょう。

なぜえちえちか? というのも意味があって、なんだかんだ「エロ」と「ホラー」は強いです。人間の原始的な興味関心に訴えかけるからですね。
ですから、手っ取り早くウケたいならエロかホラーが書きやすいし、コスパもいいです。
あと普通に、わたくしの好みです。

「ランダムホラープロット」も作成中なので、完成したらリンクを貼りますわ。(データ喪失という未曽有の危機を迎えてしまったのでできるかぎりで……)


ふう……。約五年での活動成果、「プロットの書き方」総おまとめです。手持ちのカードはすべてオープンしてカラッポですわ。
これを読んだらプロットが作れる! ……ようになると嬉しいですわね。

色々言いましたが、創作活動は欲望に素直に、楽しい範囲でやるのが一番ですわ。
のめりこみすぎかな? と思ったらお紅茶を飲んでリラックスして、別のことにエネルギーを向けてみましょうね。

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いかがでしたでしょうか?(定型句)
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(いつか我々がライターとして売り込む時に実績になるのでとても助かります)

ちなみにこのお記事、むかーしお嬢様が三日で飽きた、別のブログサービスで書いたものをブラッシュアップさせたものだそうです。同作者なのでパクりではありません。(これ以上のネタはないので探さなくてもいいです)

2020年いかがお過ごしでしょうか? 我々にとっては勉強することが多い、実りある年でした。
来年も楽しい年になりますように!


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