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自己成長への欲求の低さは幸福度に繋がる?

メキシコの学校での様子を見ていると、なるほどだからああゆう大人達になるんだろうなと思う事がたまにある。良くも悪くも。

日本にいた頃の私は、日本の文化ではない外国の文化=欧米のの文化だったのだと思う。

集団を重んじる日本と個を重んじる欧米。
減点方式の評価の日本と加点方式の評価の欧米。
などなど。

でも、今思うと当たり前のことなのだけどそれ以外の文化って世界にはいっぱいある。
それもどこかの未開の村の話ではなく、資本主義政策をとっている国の中でも違う価値観がある事を私はメキシコに来て知った。

皆好きな事は楽しんでやるんだけど嫌いな事はやりたがらない。踏ん張って苦手を克服して自己成長するとかそういう事だ。
自己成長を望んでいる人は長期的視点に立って行動するわけだけど、まずその長期的視点がメキシコ人にはない。

給料も1ヶ月分渡すと皆使ってしまうので、だいたい1週間か2週間毎に支払われる。
1ヶ月先の事なんて考えられないのだ。
そういえば、しあさってとか再来週という言葉もない。

これは被植民地時代の名残なのか、色々不満があってもそれを良くする為に発言したり行動したりする事はしない。しょうがないと諦めている。だからストレスが少なそうだ。無駄なエネルギーの消費がない。

ちなみにメキシコは相続税がないので基本的にお金持ちはずっとお金持ち、貧乏人はずっと貧乏人というシステムが出来上がっている。
これも諦めマインドを後押するひとつの要因であろう。

コロナ禍の全ての時間をここで過ごした私はそれを痛感した。皆何もしないし学校もより良い方法を考えたりそういった創意工夫は皆無だった。
ただ皆粛々と時が過ぎ去るのを待っただけだ。

そういった大人になる片鱗は子供時代からある。
というか教育に大きく影響される。

もう一歩踏ん張って目的地まで辿り着く為に頑張る、発展するというメンタルは資本主義ととても親和性が高い。
だから日本やアメリカなどの先進国はどんどん発展して来た。

家族皆が大事で今日が楽しくて、なんで頑張る必要があるの?とメキシコ人には聞かれそうだ。

だからメキシコは永遠に先進国にはならない。
だって頑張る事が嫌いだから。。

しかし明らかに我々よりストレスフリーで幸せそうだ。

究極の現状維持マインド。
これが彼らの幸福の秘訣かも知れない。
発展する必要がないから努力しなくてよい。
辛い事がない。
ただ昨日と同じ楽しい今日があればいいのだから。

教育って長期的視点必要ですよね。。?
人間は与えられた能力を伸ばす事に自己実現の喜びがあるのでは。。などと思う私はすでに西洋哲学に洗脳されてしまっているのかもしれない。
学校の対応にはモヤモヤすることは沢山ある。

でもメキシコの学校に何を言っても無駄だ。
子供達を預かってくれて元気だったらそれでいい。

私もここでひとつ諦めマインドを身に着けたのだった。



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