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2050年みんなの未来の描き方 Ⅰ

唐突ですが未来の描き方と聞いてどんなことを想像されるでしょうか。
自分自身の未来をどうやって描くと良いのか。そんな風に想像される方も多いと思います。
今回は一人一人の未来というよりは、みんなの未来をどう描こうか、未来の社会ってどんな風だろう?未来の姿を想像して自分がどうありたいかを考えるキッカケになればよいな。そんなことを考えながら書いてみたいと思います。

いきなり未来って言われても。。。
どれくらい先を想定したら良いかわからないし。。。
と疑問が投げかけられると思うので、一旦2050年くらいを想定しながらどう考えていけば良いか考察していこうと思います。

考え方、思考法の整理

未来を考えるにあたって、考え方から整理したいと思います。
まずは、思考には左脳を使う論理思考と、右脳を使う創造思考の二つの思考法があるということを言及しておきます。

左脳を使う論理思考

左脳を使う論理思考は、「問題が明確で」、「筋道を立てて考えれば」、「正解が導き出せる」時の思考法だと言えます。
例えば、物理現象や工学の問題、技術課題などは当てはまりやすいものだと思います。
筋道を立てて考えれば正解が導き出せるため、曖昧な要素をなくすために十分な調査を行い、最終的に論理的に答えを導き出す。
ビジネスでも重宝され、身に着けるべき思考法です。

必ず正しい答えがあるという思考法のため、問題自体が曖昧な場合や取り掛かった時の条件が取り組んでいるうちに変わってしまう問題には、工夫が必要な思考法だとも言えます。

出典:「考える力がゼロから身につく! 問題解決見るだけノート」堀公俊

右脳を使う創造思考

右脳を使う創造思考は、新しいアイディアや芸術作品などクリエイティブな作業に必要な思考法です。
「問題が曖昧で」「直感的なひらめき」が必要で、「ひとつの正解がない」時に活用できる思考法だと言えます。

2050年の未来を想像する時には、論理的思考を積み重ねるだけでは難しく、右脳も使いながら想像していく必要があるかと思います。

アイデアを出す3つの原理

アイデア出すのに原理があったんだ!ということでアイデアを出す原理をご紹介。

1.インプット→アウトプット 
頭にたくさんの情報を入れると新しいアイデアが出やすくなる
2.発散→収束 
役に立たなそうなアイデアでも、組み合わせによっては素晴らしいアイデアになる場合がある
3.仮説→検証
出されたアイデアはあくまで仮説。検証することで初めて価値がわかる

「考える力がゼロから身につく! 問題解決見るだけノート」堀公俊

アイデアとは「既存の要素の新しい組み合わせ」

ジェームス・W.ヤング「アイデアの作り方」

2つの思考を組み合わせる

論理思考のみに頼ると・・・前提や規則、条件などにとらわれやすい
創造思考のみに頼ると・・・慣習やルールにとらわれないが、説得力にかけてしまう
2つを組み合わせると・・・2つの思考が組み合わさることで、本質的な価値が生まれやすくなる

ということで、論理思考と創造思考を組み合わせながら未来を想像していくのが良さそうです。

今回参考にした下記の「問題解決見るだけノート」文章だけでなく馴染みやすいビジュアルで紹介してくれるのでとてもわかりやすくオススメです。

【補足1】VUCAの時代の思考法=システム思考?

余力のある方は、もう少しだけお付き合いを。
未来を想像するために、左脳と右脳の両方を使った思考が必要というのは、ご紹介した通りですが、補足として普段の思考としても論理思考だけでは立ち行かなくなってきたということにも言及しておきたいと思います。

VUCA(Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性))の時代と言われるようになって久しいですが、Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の高い世の中では、論理思考だけでは立ち行かなくなっているとも言えます。

論理思考で突き詰めてきた現代は、思わぬところで弊害が生まれ、顕在化しはじめた時代です。ここでは、論理思考と記載しましたが、「今だけ、カネだけ、自分だけ」に繋がってしまう、唯物論的世界観をベースにした論理思考と補足しておきたいと思います。
その弊害としてあらわになったのが気候変動であり、分断であり、格差であり、、、枚挙にいとまがないのでは、と思います。
システム思考は、そうした弊害の対処方法として生まれた思考法とも言えるかもしれません。

システム思考の大家である故ドネラ・メドウズさんがローマクラブから発表した「成長の限界」は、人口増加と経済成長の先に待っている破滅的な結果をシステム思考で見せてくれました。

論理思考が性質上、前提がはっきりしている、閉鎖系の問題に対して力を発揮するのに対して、
前提が変わったり、要素が複雑に絡み合って途中から要素が加わったりする開放系の問題に対してはシステム思考が向いていると言えます。

そもそも世の中は複雑なので、システム思考やデザイン思考が近年脚光を浴びているのも頷けるかと思います。
右脳左脳の話に戻すとシステム思考やデザイン思考は右脳の全体の繋がりを意識することや感性を取り入れることに長けている思考とも言えると思います。

【補足2】論理思考とシステム思考

論理思考とシステム思考について、例を使って、もう少しだけ補足しておきます。
論理思考が西洋医療
に例えられるのに対して、
システム思考は東洋医療に例えられます。
病気の症状があった時に表出している症状や、特定の場所にある病巣を探り、そこに直接対処するのが西洋医療:論理思考
病気の根本の発生原因や悪化させる要因の関係にも目を向け、全体に対処しにいくのが東洋医療:システム思考です。

システム思考は、現実の複雑性を理解し、望ましい変化を起こすために、物事のつながりや全体像をみて、その本質について考えるアプローチです。
ここでいうシステムとは、「相互に作用し合う要素の集合体」のこと。
言葉だけで書くと難しいですが、
Aという事象とBという事象を考えた時にAがBに影響を与えて、
影響を受けたBがAにも影響を与えるときにAとBはシステムとして動いていることになります。
システム思考や学習する組織をやさしく学びたい方には、こちらの書籍をお勧めします。

システム思考の詳細は、別途にしよう思いますが、システム思考なんたるやを知るのに参考になる動画があったので、紹介しておきます。
日本語字幕の設定も可能です。


結び:今回は、「2050年みんなの未来の描き方」を考える足がかりとして、考え方や思考法について書いてみました。
補足として、これから必要になるであろう思考法、システム思考についても記載してみました。
「2050年みんなの未来の描き方」は、シリーズで書いていこうと思います。

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