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#太平洋クロマグロ

太平洋クロマグロ、2025年から大幅増枠へ②韓国、大型魚515トン枠の新設を要求~領海内は沿岸国が管理と主張

太平洋クロマグロ、2025年から大幅増枠へ②韓国、大型魚515トン枠の新設を要求~領海内は沿岸国が管理と主張

 16日まで北海道・釧路で開催した中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)などの国際会議で、韓国は、2002-04年の年平均漁獲実績に基づく太平洋クロマグロの漁獲枠の配分は不当(アンフェア)だとして、2025年から大型魚(30キログラム以上)の漁獲枠を同国に515トン認めるよう提案(写真参照)しました。

 基準年の漁獲実績に基づかない枠配分はニュージーランドやオーストラリアも求めています。ニュー

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米韓は大型魚50%増を主張、資源悪化の危険伴う日本の131%増提案~太平洋クロマグロ漁獲上限めぐる国際会議①

米韓は大型魚50%増を主張、資源悪化の危険伴う日本の131%増提案~太平洋クロマグロ漁獲上限めぐる国際会議①

 7月10日から北海道・釧路で太平洋クロマグロの漁獲枠について話し合う国際会議が開かれています。資源が急回復しているとする科学者の分析結果をもとに、日本政府は2025年から漁獲枠を大型魚については2.31倍(131%増)とするよう提案しました。米国や韓国は50%増に止めるべきだという立場でした。

 私も米韓の提案の方が妥当だと思います。日本の倍増提案はせっかく回復した資源を再び悪化させるリスクも

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大間産マグロのヤミ漁獲、2021年度だけで60トン、産地偽装の疑いも~いまなお全容解明ためらう水産庁・青森県

大間産マグロのヤミ漁獲、2021年度だけで60トン、産地偽装の疑いも~いまなお全容解明ためらう水産庁・青森県

下北半島はIUU漁業の巣窟なのか?

 青森県は19日開かれた県議会農林水産常任委員会で大間漁業協同組合など3漁協の管内で2021年度中に合計59.8トンものクロマグロ漁獲が未報告だったと説明しました。ほとんどが「大間産」として出荷、販売されたものとみられます。

 3漁協とは大間町の大間、奥戸(おこっぺ)の各漁協と、むつ市の大畑町漁協で、いずれも下北半島にあります。下北半島がいわゆる違法・無報告

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いま思えばかわいいものだった金子岩三農相の事務次官人事介入~ベテラン世襲議員2人は水産業界ドンの息子

いま思えばかわいいものだった金子岩三農相の事務次官人事介入~ベテラン世襲議員2人は水産業界ドンの息子

 岸田内閣の財務相が元首相鈴木善幸さんの息子の鈴木俊一さんで、農相が元農相金子岩三さんの息子の金子原二郎さんとは、タイムマシーンで水産業の全盛期1980年代初頭に戻ったのかと錯覚してしまいます。

 親たちは自民党水産族のドン。岩手の善幸さんは定置網、漁協、長崎の岩三さんは大型まき網業界をそれぞれ仕切り、農林水産省の事務次官に水産庁長官を抜擢しようと画策して、同省内に激しい抗争を引き起こしたのが、

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