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太平洋クロマグロ、2025年から大幅増枠へ②韓国、大型魚515トン枠の新設を要求~領海内は沿岸国が管理と主張

 16日まで北海道・釧路で開催した中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)などの国際会議で、韓国は、2002-04年の年平均漁獲実績に基づく太平洋クロマグロの漁獲枠の配分は不当(アンフェア)だとして、2025年から大型魚(30キログラム以上)の漁獲枠を同国に515トン認めるよう提案(写真参照)しました。

 基準年の漁獲実績に基づかない枠配分はニュージーランドやオーストラリアも求めています。ニュージーランドは大型魚250トン、オーストラリアは同50トンを要望しています。

 韓国が2002-04年実績を基準とした配分を不当だというのは、当時、韓国への太平洋クロマグロの来遊量、特に大型魚の来遊量は少なく、クロマグロ漁業が発展せず、初期段階にとどまっていたことが一つの要因です。

 したがって、韓国は資源悪化にはほとんど関係していないはずなのに韓国は漁獲制限に参加し、大型魚の漁獲量をゼロとし、2021年に全体で15%増枠され、日本などが数百トン規模で漁獲枠を増やした時も、韓国でもクロマグロ大型魚が定置網で大量に獲れはじめていたのに実績のない国としてわずか30トンの枠しか与えられていませんでした。

 韓国は「韓国は大型魚の漁獲制限をゼロにすることで資源の回復に大きく貢献したのだからそれなりの増量に値する」とする意見を先週の会合で公表しています。

 515トンの根拠は「最近5年間で最も多い漁獲量の水準」を採用したものだといい、「現在の資源状況と将来の予測を考慮すると、大型魚の500トンあまりの漁獲量追加による資源への影響はとるに足らないもの」だと主張しています。

 また、漁獲は韓国領海内でのものであり、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の資源保護措置は適用されないとして、大型魚枠の設定は沿岸国としての権利であると説明していました。

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