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2022年3月の記事一覧

「見て見ぬふり」に終止符打てるか?豊洲の大卸がいまごろ原産地確認徹底

「見て見ぬふり」に終止符打てるか?豊洲の大卸がいまごろ原産地確認徹底

 2021年末のことです。豊洲市場に出荷されたクロマグロに産地偽装の疑いがあるとの情報が市場の内外2ヶ所から提供されたので、そのマグロの取引があったことを確認した上で、産地表示に疑義があるとの情報が届いたとそのマグロを扱った卸売会社と東京都の豊洲市場担当課に伝えました。

 卸売会社のコンプライアンス担当役員と部長は神妙な表情で、私のところに寄せられた情報の内容を聞き取りました。しかし、産地の出荷

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大間漁協、マグロ漁獲未報告4トン修正~違反者に「操業停止1か月」「罰金50万円」という独自制裁も?

大間漁協、マグロ漁獲未報告4トン修正~違反者に「操業停止1か月」「罰金50万円」という独自制裁も?

 青森県の大間漁業協同組合が今年2月15日に作成した「クロマグロの採捕修正報告について」と題する文書を入手しました。

 「令和3年7月から9月にかけ一部の漁業者による漁獲報告漏れ(未報告)が発覚しました」

 そんな書き出しから始まる文書の宛先は「クロマグロ協定管理委員長」です。青森県内の漁協が参加し、県水産振興課の助言を受けつつ県漁連が事務局を務める「くろまぐろ管理協定委員会」にあてたものとみ

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クロマグロ漁獲報告義務の履行について、スシローが「未確認」という驚き

クロマグロ漁獲報告義務の履行について、スシローが「未確認」という驚き

 回転ずし「スシロー」の親会社、FOOD&LIFE COMPANIES(以下F&L)が15日、「食材に関するお知らせ」を同社のホームページ上で発表しました。同社が扱った大間産のクロマグロに関して国の漁獲枠に沿ったものかどうか、つまり合法な漁獲によるものか、ヤミ漁獲によるものかの確認を進めている、という内容です。

 結果が出るのを待たず、調査を始めたというだけで公表するなんて、外食産業のプレスリリ

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