第6話「夜番でエース」

真冬の凛凛たる寒さの中、ゲビンはいつものように腕を回していた

ゲビン「今日も当番かーこのチームも俺がいないと回らないからな」

すでにゲビンは指の感覚を失っていた

連投に連投を重ねる日々

ゲビンの肩は酷使される

松丸「休憩の時間だ!!」

ベンチに戻ると一杯の缶コーヒーを飲みながら体を温める

しかし、誰一人として声をかけてはくれない

すでにゲビンの中では限界を感じていた

ゲビンは決して徳望や名声がほしいわけではない

ただ、一週間の休みが欲しかったのだ

松丸隊長「ゲビンお前は少し肩を使いすぎている。明日は休んでいーぞ」

ゲビン「わかりました。毎日の連投で精神的にも狂っているみたいです」

次の日ゲビンは休みを利用して里帰りをすることにした

昨年の夏から親の顔を見ていない

ゲビン「東京バナナでも買って帰るとするか」


翌日

ゲビンは電車に乗ろう構内のホームにいた

その時

プルーーーープルーーーーーー

電話がなる

松丸「すまんゲビン。今日当番だったはずの奴がインフルエンザになっちゃったんだよ。代わりに出てくれないか。」

ゲビン「わかりました。すぐにいきます。」

ゲビンは嘆息を漏らす

また俺か

母には陳謝した

そして、自分の中の感情を押し殺し試合に向かう


ゲビン「こんにちは〜おばあちゃん危ないからこちら通ってくださいね。足元に段差があるので気をつけてくださいね」

ゲビン「今週で工事終わります。お騒がせします。」

ゲビン「松丸さん、エスコここにおいておきますね。」


ゲビンは寂寥感にさいなまれながら誘導棒を振っていた

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