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『わんわん忠臣蔵』アニメ視聴感想 ディズニーっぽさとは

あらすじ・スタッフ
ロックの母、メスイヌのシロがトラのキラーに殺された。幼いロックはただ一匹でキラーに立ち向かおうとするが、とても敵わずに危うく命を落すところを森の仲間たちに救われて、大人になるまで町で暮らすことになる。勇敢なロックは、じきに町ののら犬たちに一目置かれるようになった。恋人のカルー、それに力強い仲間を得たのだ。これを知ったキラーの手下、キツネのアカミミは策略を用いてロックを倉庫に閉じ込め、倉庫荒しの犯人に仕立て上げた。倉庫番に捕まったロックは、樽に入れられて海に投げ込まれてしまう。その頃、森の動物たちは人間の山狩りにあってみんな動物園に入れられてしまった。獲物のなくなったキラーはアカミミのすすめに従って自ら動物園に入る。そうすれば飢えないですむというわけだ。動物園の中でも動物たちは、キラーとアカミミに苦しめられることになるのだが・・・。
[スタッフ]
原案・構成:手塚治虫/脚本:飯島 敬、白川大作/演出:白川大作

古い東映アニメ『わんわん忠臣蔵』の感想になります。
dアニメでてきとうにアニメ選んで見るという日課でたまたま見たアニメですが、これがまたすごいアニメでした。ネットで調べると東映動画の長編三作目で1960年のアニメです。

カラーで絵も動きもきれいです。とても60年以上前のアニメとは思えないというか、戦後そんなに経ってないのにというくらい良く動く。

あらすじは森に住んでいた野良犬のロックと母親のシロは森の動物たちと平和に暮らして、シロは森の奥に住む虎のキラーから仲間を守って用心ぼうっみたいなことしていました。ある日、キラーの腰巾着の狐の赤耳の謀略でシロはキラーに殺されてしまう。ロックは母を殺され、復讐を誓う。子供のままでは力もなく、復讐をかなえることはできないと森の仲間に諭され、町に下りて力をつけることにする。ロックは町で仲間ができ、復讐の機会をうかがう。最終的に仲間たちを率いてキラーに居場所に襲撃をかけ激しい戦闘の末復讐を果たすという感じで今の作画がヤバいラブコメとかと比べると全然古さがなく、よく動きキャベツが逆にどうしてああなってしまったのかと思うほどです。しかしどうしてディズニーっぽさが全体的に漂う。amazonレビュー見ると小学生時見ましたとか結構ご年配の方のレビューが多くてそこからして驚きだが、主人公の犬の名前のロックは大石内蔵助、敵の名前のキラーは吉良上野介からというそこしか忠臣蔵要素ないやんけというとってつけた名前の由来にさらに驚いた。

日本のアニメの黎明期みたいな頃なので、参考にしたのはディズニーの作品だと思うが、すごいディズニー臭がすごい。二回言ってしまうほどすごい。でもふと、そもそもディズニーっぽさって何だろうと思い、ネットで調べたところ次のような生地が見つかりました。

上リンクにあるもののいくつかは何かしらはどの実写作品や日本のアニメでも見られる技法だと思うんだが、私の思うディズニーっぽさが出る技法は上リンクの1のつぶしと延ばしと2の予備動作と10の誇張が強いところだと思う。

誇張はまだしもつぶしと延ばしは現代的な日本のアニメではめったに見ません。最近の日本アニメではつぶし伸ばしの誇張があるシーンはだいたいギャグシーンです。今回見たわんわん忠臣蔵はラストのロックとキラーのジェットコースト―上でのバトルシーンはかなりシリアスで迫力あるシーンなのですが、結構な時間ギャグ顔で誇張したシーンやつぶし延ばしが散見され、トムとジェリーみたいなコミカルな感じになっています。今のアニメになれていると結構違和感があるシーンです。こういうところにディズニーっぽいなと思わされました。

ただシリアスの中にコミカル感がディズニーっぽいかというとそれだけではなく、あと絵面というかキャラクターデザインがわんわん忠臣蔵の場合、ディズニーに近いところがあってよりディズニー感が強かったでしょうが。。
あと全く関係ないですがシリアスシーンでギャグというのは鬼滅の刃の原作でも結構見られます。コンテンツに人気を出す秘訣にはシリアスシーンを短くするもしくは、シリアスシーンが長くなるようならその中でコミカル要素を足すということも必要なのかもしれません。シリアスシーンが長くても耐えられる層は一部なのかもしれません。

あと蛇足ついでにつぶしと延ばしについてですが、手塚治虫もゴムみたいにキャラを描くように漫画の入門書に書いていたみたいなのをどっかで見たことがありますが、そういうところももしかして手塚がディズニーに影響を受けた部分の一つなのかもと思ったりします。

さらに蛇足をば。宮崎駿って虫プロ系ではないんですが、やっぱり手塚治虫みたいな人をゴムっぽく描くのは嫌だったのではと推測します。そこがディズニーと日本のアニメがたもとを分かつというか川が分かれるように分かれっていったのだと思います。ジブリアニメでもつぶし延ばしを使っているシーンはコミカルなシーンなんですよね。それ以外であまりつぶし延ばしでは見ないですよね。また緊張感のあるシーンもそこまで長くないんです。(まあ二時間足らずの映画でそんな展開の遅いものやれないというのもあるんでしょうが。。)

今回はわんわん忠臣蔵を題材に日本アニメとディズニー映画の違い、ジブリアニメと宮崎駿に関する軽い考察をしてみました。いや、どっちかというと少し賢い小学生の読書感想文みたいな本やネットの切り貼りですね。記事だけど気に入ったらスキボタンお願いします。

追記
みんなのギャラリーから犬の画像を選んでヘッダーに追加しました。
記事一覧見て自分の記事がなんか寂しかったのでw


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