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「浪人生に花束を」

私は一浪して大学に入った浪人生です

北九州予備校という地方国公立みたいな関東ではなんの知名度もない九州で異常なまでに幅を利かせ、他の予備校に対し異常なまでに敵対心をたぎらせている予備校の出身です

寮生活をする中でそれはそれは過酷さのテーマパークでした

心が折れた夜についてはこちらを
今の自分が読んでも読みづらいし長いですが
インディーズならではの情熱を感じます

今日は浪人生をやっていて思っていたこと

「浪人生は異常なまでに応援される」

ということ

浪人してる時点で挫折軍団ではありますし
そこでテンカウントを選ばなかった往生際の悪い人種です

5人に一人は浪人生だそうなので珍しい存在でもなく
学割の適用外で履歴書では空白となる時間

だけど周囲の人は浪人生というだけで
無条件にちょっと優しくしてくれます

浪人中は地元のコンビニの店員さんにすら
浪人生と告げた瞬間優しくなりました

思い返せば
コンビニの袋の入り口を強めに捻ってくれていた気もする

それが優しさかというのはたておき

なぜかみんな少し苦しそうに応援してくれます
満面の笑顔でのエールではなく

この言葉が相手を苦しめないだろうか
そんな優しさを含んだエール
少ししかめたおでこの皺がありがたかったものです

大学に入り
同期には私を含めて5人同期がいました

一年しか変わらないので
そんなに現役の子と差異はないはずなんですが
不思議なもので

「大人」が多いです

というか私を含めた野郎が老けている

先日も宅飲みで板わさをつまみに日本酒を堪能していました

おっさんですね、大人というか

しかし考え方などが大人だな〜と感じることも多々あります

ここに関しては

「地獄を見ている」というのが一つの大きな財産であるように思えます

浪人が決まった瞬間はやはり目の前が真っ暗になるもので
「自分は大学生になることはできない」と気付いてからずっと私の目は死んだままです、未だにぶっ生き返ってはないです

スラムダンクにも

「負けたことがあるというのが、いつか大きな財産となる」

という名言がありますが
ここに通じるものがある

我々は若干というにはあまりある老いと引き換えに
小さじぐらいの成長を得た訳です

浪人生が持っている特殊技能といえば
たった一つ

「センター試験(現共通テスト)の地歴科目のビニールを剥がすのが上手」
です

教育実習で生徒にセンター試験と言って通じなかった時
私は時の流れの残酷さを感じました
諸行無常


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