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『人生の楽園』都会版その2

 この連載は、テレビ朝日“人生の楽園”のような田舎に憧れながらも、コンビニのある都会でしか生きられないシニアカップルのお話です。 

 私が会社を経営していたのは今から25年も前のことです。有限会社が無くなっていることに気付いたのはつい最近のことです。

 どうやら今は小資本で作ることのできる合同会社が主流らしい。
 士業の手を借りずに自分の力で登記してみたいと思いました。

 検索して調べていくうちに、“会社設立free”というサイトにたどり着きました。会社名、住所、氏名、事業内容を選択したら、あっという間に素晴らしい定款が出来上がりました。

 これまで使用していた経理ソフトから“会計free”に乗り換えると、その後の電子定款作成も無料で行ってくれるとのこと。これまでの会計ソフトからあっさり乗り換えることに決めました。会計ソフトを契約したらすぐに電話で入力方法の指南をしてくれまし。

 ついでに労務ソフトも導入することに決めました。すべてクラウド上で行われる。ボーッとしている間に世の中、すっかり変わっていたんですね。
https://accounts.secure.freee.co.jp/login/launch/corporate

 我が社の事業内容は次のとおり。一つの事業に失敗しても他の事業に転換できるように考えました。

第2条 当会社は、次の事業を行うことを目的とする。
(1)飲食店及び喫茶店の経営
(2)生鮮食品、保存食品及び加工食品の販売
(3)経営コンサルティング業務
(4)コンピュータの操作指導等に関する事業
(5)日用雑貨及び服飾雑貨の販売
(6)前各号に附帯関連する一切の事業

 ※当社定款より

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 次に資本金の準備をです。まだ登記前なので法人の口座はありません。個人の口座に彼が自分の名前で振り込む形で準備をします。そして通帳のコピーを取ります。そして会社設立freeからダウンロードした書類に法人印を押します。
 

 弁護士事務所から電子印鑑入りの定款が戻ってきます。これをCD-ROMに保存します。各書類を順番通りに並べて製本テープでまとめれば完成。

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 これで登記のための準備は終了。なんて簡単なんでしょう。私に任せきりの社長の彼氏は今日から二泊三日の親族旅行に出かけてしまいました。そして私はその間、こうして好きな物書きに没頭する。もうすでに一人で『人生の楽園』に突入しているような気分です。

 田舎でも都会でも楽園生活を送るには資金が必要です。リタイアして大金を手にした人はのんびり趣味の世界の中で生きることができます。それ以外の人はじいさん、ばあさんになっても一生働かなればなりません。私たちは間違いなく後者です。資本金に全財産を継ぎこんで、都会での楽園生活を時には楽しく、時には苦しく過ごしていくのです。

 2021年4月9日大安吉日、私たちの合同会社が設立となりました。


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