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きつねの本棚(ノンフィクション)

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読んだ本のうち小説以外の本をまとめたマガジン。愛読書は『読んでいない本について堂々と語る方法』です。
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記事一覧

マシュー・ルベリー『読めない人が「読む」世界 - 読むことの多様性』

趣味であれ仕事であれ勉強であれ暇つぶしであれ、「文字を読む」ということは多くの人が社会生…

傘籤
1か月前
48

岡真理『アラブ、祈りとしての文学』

いつか明るい展望が開かれるのだと信じ、戦いに身を捧げる人たちがいる。そう信じることなしに…

傘籤
3か月前
35

デヴィッド・グレーバー、デヴィッド・ウェングロウ『万物の黎明 人類史を根本からく…

いわゆる「ビッグ・ヒストリー」について書かれた本はここ20年くらい日本でも海外でも人気のジ…

傘籤
5か月前
87

My Book of the Year 2023

観測史上初となる猛暑日が続いた夏もとうに過ぎ去り、気づけば大晦日。今年もそろそろおしまい…

傘籤
5か月前
111

ウォルター・アイザックソン『イーロン・マスク』変人の素顔と、その本質

彼が誰かと言われたら、答えてあげるが世の情け。世界の破壊を防ぐため、世界の平和を守るため…

傘籤
6か月前
38

高野秀行『イラク水滸伝』おいでよ アフワールの湿地帯

高野秀行はデビュー作『幻獣ムベンベを追え』の頃からずっとあまり人が行きたがらない、行こう…

傘籤
8か月前
71

ライアン・ノース『科学でかなえる世界征服』

冗談みたいなタイトルの本だったのでおもしろそーと思い読んでみました。本書は世界征服を企むヴィランのための指南書、という一風変わった体裁になっており、いわゆる空想科学読本に近い「フィクションの出来事を実際にやろうとしたらどうなる」という考えに基づいて書かれた一冊。作者はアメコミの原案作成者でもあり、日夜頭を絞ってあれやこれやの「悪だくみ」を考案している方らしい。そんな経歴もあってか視点として”ヴィラン側”に立った論調になっているのがまた面白く、「君なら出来る!」「困難なんてなん

稲葉振一郎『ナウシカ解読 増補版』発掘記事

はじめに 漫画版『風の谷のナウシカ』は私が読んできた漫画の中でもオールタイムベスト10に入…

傘籤
9か月前
55

奇書い奇書い奇書

奇書とは 『ユリイカ2023年7月号 特集=奇書の世界』で円城塔と酉島伝法が語っているように、…

傘籤
11か月前
42

『習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてか』ラッセル・A・ポルドラ…

 私たちが何かを選択し、行動をとるとき、脳の中では膨大な処理が行われている。その脳内で起…

傘籤
1年前
27

My Book of the Year

『三体III 死神永生』劉 慈欣  超絶怒涛の大傑作。バカバカしいほどの大風呂敷を広げながら、…

傘籤
1年前
116