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#39 気持ち

 久しぶりに家から一歩も出ず一日アニメを見て、ゲームをして終わるという僕がここ二週間ぐらいずっと求めていた一日だった今日。どんなにだらけた一日を過ごしても一日の終わりに何かを書こうと思うのだから少し自分を褒めてあげたいところ。こうして書いている今も訓市さんの「Tudor Traveling Without moving」を聴きながら書いている。今日のテーマもこのラジオからヒントを得た。

 そして今回は、「曲を聴くとその時の光景や感情を思い出す」という事。その時は単純にいいなと思って聴いているだけなのだが、少し時間が経って久しぶりにその曲を聴くとなんとなくその当時の生活だったり、その曲を聴きながら歩いた道や、その時の気持ちなどいい事ばかりでは決してない沢山の思い出が蘇ってくる。常に一人で歩いているときは音楽を聴いているから沢山の感情が思い出されるのだがそれがまた何とも言えない気持ちになる。

 特に印象深いといえば高校時代の入寮した時と、東京で一人暮らしを始めた時に聴いていた音楽。どちらも環境が大きく変わり正直しんどい時期だったと思う。とにかく新しい生活に慣れることに必死で毎日が大変だった。気持ちに余裕が無くて音楽に癒しを求めていたのかもしれない。しかしそんな時に限ってなぜかあまり気持ちが上がるような音楽は聴いていない。元々ヒップホップの様なテンポの速い音楽をあまり好むタイプではないのだけれど、しんどい時聴く曲はなぜかいつも静かなローテンポの曲を聴いている。今となればもっとテンションの上がるハイテンポの曲を聴けよと言いたくなるのだが、どうせこれからも気持ちが沈んだ時はローテンポの曲を聴くのだろう。

 これは曲に限ったことではなくて、服をはじめとした買った物でも同じことが言える。服を買うときは基本的に辛いとかその時の気持ちはあまり関係ないしもはや覚えてすらいないのだが、自分の持っている服を見ると当時の生活や恥ずかしいお財布事情が恐ろしいくらい鮮明に蘇ってくる。「この靴はお金がなかったのに買ったな」とか「バイトの給料が入った瞬間に買ったのがこのジャケットだ」とか常に苦しいお財布事情が更に僕のメンタルを追い詰めてくる。今となればいい思い出ではあるが。
少し逸れるが服や靴はこうやって思い出があるからやめられない。今までも散々書いてきたが、思い入れのない服は持っていないと言えるくらい本当にいい服を沢山持っていると我ながら思う。値段がいいとかでは決してなくて
一枚一枚の服に、一足一足の靴に何かしら思い入れがある。ハイブランドだからとかではなくデザインに惹かれて買うことが大前提でこれからもお金の限り集め続けたいと思っている。

 抽象的な言い回しになってしまうが何かを聴いて、何かを見て、何かを思い出す。とてもいいことだと僕は思う。それだけ沢山の思い出が僕の人生にはあるという事だと思うから。決していい思い出ばかりではないが今となっては全部いい経験だったと言えるだろう。死ぬときは何を聴きたくて、何を見たいのか。死ぬとき見る最後の光景は病室の天井かな。
貴方のそんな一曲、一着はあるだろうか。ぜひ思い出してみてほしい。


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