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【長編現代和風ファンタジー】神社の娘

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「俺も悪神倒しの仲間にいれてください!」 日本のどこにあるのか分からない不思議なとある村。 刺激のない平凡な日々を過ごしていた高校生の橘平は、雪の夜、森の近くで村の神社の跡取り…
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【小説】神社の娘(第41話 妨害と桜)

●第4章 妨害と桜  ざっ、ざっ、ざっ。  早朝から、お伝え様の広い境内に竹ぼうきの音が…

坂東さしま
3週間前
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【小説】神社の娘(第40話 インスタントラーメンに憧れて)

「あはははは、それで野宿う!?ウケる!!」  古民家に向日葵の高い笑い声が響いていた。話…

坂東さしま
3週間前
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【小説】神社の娘(第27話 冷然な桜)

 少しでも役に立ちたいと、橘平は躰道を始めることに。自分でも自主練習をするなどして、平日…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第24話 プラモ、折り紙、それと)

 史料の内容はおおまかに二人に伝えた、と桜は葵に説明した。そのうえで、今後はどうしていく…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第20話 友達の話って自分だろ、ウソつくなって)

 向日葵さんが迎えに来ると聞いていたのに。  平日の夕方、八神家にやって来たのは黒の乗用…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第17話 距離感が分からないのはお互いさまです)

『妖物出たから。俺の感覚だとそんな強くなさそうだからさ、ひまちゃんでも大丈夫っしょ。パー…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第16話 君の名前、漢字、ひらがな、カタカナ、なんだ)

 風のように去った二人を見送り、橘平は家に戻った。  居間では桜が手寧に紅茶を飲んでいた。  お抹茶飲んでるみたい、と橘平はその姿を見て思った。 「紅茶、おいしいよ」 「あ、うん、ありがとう。桜さんは急ぎの用事ない?」 「うん。お茶をいただいたら帰りますね」  こうして二人きりになったのは、あの雪の日以来だ。橘平は桜の横に座り、自分が淹れた紅茶を飲む。しーんとした部屋に、ティーカップをソーサーに置く音が響いた。 「ねえ、桜さん。メッセージアプリのアカウント教えてほし

【小説】神社の娘(第14話 不自由な居場所)

 野生動物対策課の会議で報告された話は、一宮家、つまりお伝え様の家でも話題になっており、…

坂東さしま
1か月前
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【小説】神社の娘(第7話 橘平、嘘をつく)

「じゃあ、マジでこ、今夜。こんや?コンヤ?本日の夜??ええ、親になんて言えば」  周囲に…

坂東さしま
1か月前
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