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妄言

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比較的に冷静に妄言を吐きます。
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2022年6月の記事一覧

日曜の朝の鴨川

日曜の朝の鴨川

時刻は午前四時三十二分。
私は家を飛び出した。行き先は鴨川。
ルンルンと駆け出し、少し歩いたところで川の匂いを感じる。鴨川も早朝だと言うのに、沢山の人を匿っていた。
ある者は酔っているのか、倒れており、またある者はダイエット中なのか、土手を走っている。
近寄り難い若者の集団からは、微かに鼻を刺すアルコールの匂いとスケボーの音がする。鴨も烏も雀もいる。全てが湿っぽい朝に川と共に流れている。
その川に

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人類滅亡後

人類滅亡後

突然だが、人類が滅亡した後に残っていそうな物や、生き残った人にとって"キーアイテム"になりそうな物はなんだろうか。

私の家にある物で、特にキーアイテム感のある物はなんだろう。私の汚くて読めない字で書かれたヴォイニッチ手稿みたいな手帳日記だろうか。それとも、私の弟が作ったオーパーツ味のある訳の分からないキーホルダーだろうか。
謎を残しつつ、適度な意味の無さがあるアイテム。それが"キーアイテム"だ。

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躍進!雨!

躍進!雨!

関西も梅雨に入り、京都も雨の日が増えてきた。鴨川は増水し、出歩く人も僅かに減っている。
雨と聞いてどんなイメージの単語を思い出すだろう。憂鬱・暗澹・湿っぽい…などのマイナスイメージか。はたまた、楽しい・愉悦・ハーモニー…などのプラスイメージか。

私は雨に「憂鬱」と同時に「躍進」を感じる。躍進を感じるとは微妙に日本語としておかしい気もするが、細かいことはどうでもいい。

雨の日こそ何キロもの長距離

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