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人類滅亡後

突然だが、人類が滅亡した後に残っていそうな物や、生き残った人にとって"キーアイテム"になりそうな物はなんだろうか。

私の家にある物で、特にキーアイテム感のある物はなんだろう。私の汚くて読めない字で書かれたヴォイニッチ手稿みたいな手帳日記だろうか。それとも、私の弟が作ったオーパーツ味のある訳の分からないキーホルダーだろうか。
謎を残しつつ、適度な意味の無さがあるアイテム。それが"キーアイテム"だ。

ふとタンスの中を見ると、箱根のカラクリ寄木細工があった。
地球が滅亡していない現在でも、我が家では用途がなく、仕組みを知らなければ開けるのすら一苦労である代物だ。

もし、このカラクリ寄木細工の技術が失われて、2000年後くらいの人類がこれを地中から発掘すれば、間違いなく「儀式に使われていた」だとか「死んだ人間の骨を入れるものだ」とか現在で言うところの銅鐸的な扱いを受けること間違いなしだ。

人類が滅亡した後の世界では、カラクリが全て解けた時、中から出てきた物が主人公を救う、そんな感じのヤツである。

"キーアイテム"

他にも探してみよう。街に繰り出すのだ。
色々なものがある。捨てられたビニール傘、片方しかない手袋、落ちてるパチンコ玉、トライアルのプリペイドカード、電車の切符、猿の人形と帽子…
どれもこれも人が存在した痕跡にはなるが、不思議さが欠けらも無い。
にっちもさっちもいかないので、スマートフォンの画像フォルダを探した。

その中で唯一、議論になりそうなものが鞍馬山にあるデカい天狗の頭である。未来の世界で、鞍馬の天狗伝説が失われれていれば大きい謎になるだろう。
(どうやら、デカい天狗の頭は日本中に存在するらしい。何故なのか。)

人類が滅亡した後の世界では、ラスボスを倒す時に主人公が乗るヤツ、または、突如地面から首から下が出てきて主人公を救う、そんな感じのヤツである。

鞍馬山にあるデカい天狗

色々な物を吟味したが、探せば探すほど思ったより"キーアイテム"はない。
候補として多そうなのは、伝統工芸品である。

人類が滅亡した後は何が"キーアイテム"になっているかは分からないが、なんにせよ非常に興味深い。

「あーあ、早く滅びないかなぁ、人類…」


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