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夢解き実例:夢主=俳優~荷物が入らずあふれてくる

少し前の実例ですが
許可をいただいてご紹介させていただきます。
今日は夢解きです。
よかったらおつきあいください。

夢主さんは40代男性俳優さんです。
夢をみたのはお昼のうたたねでした。
内容は以下のようなものでした。

夢の内容

いつも使っているロールトップのリュックに
荷物を入れるが、入れたいのに入らない。
中身はいつものものだけだし、
普段は入っている容量。
しかも、いつもだって
リュックの高さの半分にも満たない荷物の量なのに
なぜか溢れてくる。

というものでした。

これだけでははっきりしない事が多いので
入れている状態をもう少し詳しく説明してもらいました。
そうすると

初めは、リュックの高さの半分くらいまでに
ちゃんとおさまっています。
これは現実で入れている荷物とほぼ同じ量です。
けれど徐々に荷物が浮き上がってきて
パンパンになり、外にこぼれそうになります。

とのことでした。

少しそれますが、皆さんにご提案。
夢のお話をする時に
「こんな夢だった」とざっと流れを話すより
今回なら、この後から伺った細かい描写が
役に立つことも多いものです。

ですから、夢を考える時にも
大枠と一緒に、詳細も言葉にしてみてくださいね。

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夢の糸口

さてではこの場合、
皆さんはどこから考えてみるでしょう。
この詳細の後、皆さんならご本人に何をお尋ねになるでしょう。

まあ、そんなに大したことではないのですが、
私がこれをうかがって一番初めに彼にお尋ねしたのは
最近、そのリュックから実際に荷物を出したり
入れ替えたりしましたか?

また、入れ替えたならいつ、どんな時ですか?
ということです。

すると、荷物を出して別のバックに移したのは
この夢の前日だということが解りました。

夢主さんが出演した映画の試写会があり、
その際に、いつも現場に持っていくリュックではなく
少し小さなバックに中身をうつして
出かけたそうです。

ですから、現実でも、
その時にリュックは空にして
帰ってきてから、現実でも
リュックに中身を戻さなくては、と
思っていたそうです。

そうなるとやはりお仕事が関係していそうです。

例えば、一般的にバッグは
アイデンティティだったり
仕事や社会生活のなんとかかんとかとか
女性を表すとか、いろんな意味があるとされています。
それがこうだから、こんな夢と断じる人もいらっしゃいます。

でも何とも言っていますが、あくまでも
ご本人の中にあるその意味を解くことが夢解き
と思うので、ここを大事にしていただければ嬉しいなと思います。

実際に解けなくても、
経過をたどるだけでも、
あとになってご本人の中で、
それともわからずとも整理がつくことなどもあります。

ピンとこないならシンプルに

さて今回の夢解きに話を戻しますが
そんなことなので
まあ、試写会がひとつのキーではありそうです。

ですから
「その試写会の時に印象に残ったことはありますか?」と伺います。
例えば、ご自身のお芝居などについて考えたりしましたかとも
訪ねました。

単純に考えれば、入っていたものが入らないなら
自分の中に多くを入れ込もうとしていたり、
自分への要求が多すぎて、それらが入らない
=シンプルにしていった方が良い、という思いかもしれません。

または逆に、まだまだ色々入れていかなければならない、
成長していくのだから
入れ物の方=この場合はリュック=自分の内側のキャパシティを
広げる必要があると思ったとか、
色々な可能性が考えられます。

けれど、彼は
「まあ、いろいろ思いはしましたが
そこまで深く考えたりはしていないと思います。
でも無意識では思っていたのかな」と仰いました。

でもこれではご本人もピンときていませんね。

そこで、もう一つおたずねしました。
単純に「入れるけどまたは入れたいけど入らない」
という言葉だけから
連想することはありますか?

すると「あ!」と急に思いつかれました。

夢の意味

彼が言うには、
「実は次の映画のセリフが、なぜか今回
なかなか入らなくて、その日もぶつぶつ覚えながら
うたたねをしてしまった」とのことでした。

なるほど、荷物の入れ替えもご自身の映画の試写からですから
ご本人の中では映画つながりで
リュックはご自身の頭の中や感情や彼自身であり
荷物の形をしたセリフを入れるのだけれど
入ったかなと思っても、むくむく上がってきてこぼれてしまう
自分の記憶からあふれて忘れてしまう様子だったようです。

勿論、夢には行く通りかの意味がある場合もありますから
更に深い意味も含まれはするのでしょうが
ひとまずこれが一番ご本人には「あ、それだ」と
すっきり腑に落ちる答えでした。

後日談

でも実はまだ続きがありまして、
翌日ご連絡をいただきました。
一晩寝たらセリフが入ってました
とのことでした。

そうなんです、記憶の定着には眠ることはとっても役立ちます。
眠っている間の脳や感情の処理は素晴らしいですね。

そして特にこの場合の記憶の定着のためには
レム睡眠、ノンレム睡眠しっかり両方必要なのです。
というのも、エピソードとして
例えば「誰それさんがこんなことをいてなんか楽しそうだった」
ということだけの記憶を定着させるにではなく、
しっかりと、言葉そのものをいれて
タグづけしたみたいに
いつでもそのままを引っ張り出すような記憶は
夢を観る時間と熟睡の時間
つまりレム睡眠とノンレム睡眠の交互の睡眠が
必要とであると言われています。

つまり覚えることと、いつでも引っ張り出すこと
両方可能にするためには
働きが違うレム睡眠ノンレム睡眠が必要であると
言うこともできるかと思います。

そう考えると、夢の内容も
リュックの中から「荷物」=セリフがあふれてはきていたけど
セリフがただ記憶されただけでは引っ張り出すことができません。

でも実は既にセリフは入っていたけど
引っ張り出す方のタグ付けまではできておらず、
その制御ができないから
夢の中の荷物の中身がただ上がってくる=意識に登ってくるけど溢れているだけ
という状況だったのかもしれませんね。

既にそこまではセリフが入っていたから
翌日一晩でタグがつき、記憶は出し入れ自由になり
あっと言う間に入っていたと思ったということであり、
それは、記憶を自由に引っ張り出せるようになった
ということかもしれません。

ということで今日は少し例としては
特殊かもしれませんが
試験勉強とか、覚えなくてはいけない仕事とか
みんな同じかなと思ってお話してみました。

ということで今日も最後までおつきあいいただき
ありがとうございました。

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