エキストラの人達が緊張しちゃう(初心者の映画制作講座)
監督とは演出をする人です。
これ、頭で分かってても、なかなか実際にやるのは難しいのです。
なにしろ、答えがない。
言葉を使って、自分の思い通りに役者に動いてもらう。
動くだけじゃなく、表情やしゃべり方、感情で表現してもらう。
仕事場やバイト先でありませんか?
ちゃんと言ったのにうまく伝わらないこと。
きちんと指示を出したのに期待してた結果にならないこと。
今回は、カルフ映画で行っている、僕の演出法をいくつか紹介したいと思います。
【1】エキストラの人達が緊張して自然に演技してくれない時
カルフでは、主役級はいつもプロの役者さんを使います。
彼らはあまり緊張する、ということはないようなんですが、エキストラに友人知人を呼んだ場合なんかは、威勢良く「よーいスタート!」なんてやると緊張してしまう。
そこで、僕はこう言います。
「まずちょっとカメラテストやってみますねー!気楽に動いてみてくださーい!」
でもこれ、本番撮影。
役者にもカメラマンにも耳打ちしておくんです。
まあ、時には役者も騙しますが。笑
【2】単純に盛り上がってほしい時
セリフも特になく、何人かで集まって盛り上がっている映像を撮りたいとします。
こんな時、
「さあ皆さん、適当に盛り上がってて下さい。撮影してますんで」
なんて言うと、みんな困っちゃいますよね。
盛り上がる、と言っても、いろんな雰囲気がありますから。
バカ騒ぎをしてるのか、共通の話題で話しが尽きないのか…
一度、パーティーで盛り上がるシーンを撮影したことがあります。
その時、僕も役者達に混じりました。
撮影のことは触れず、雑談を始めたんです。
それまでの打ち合わせで、彼ら一人一人のことは詳しく知っています。
「A君、こう見えてダイビングのライセンス持ってんだよ。Bさんって…」
じわじわと、会話が始まっていきます。
やがて、放っておいても話が途切れなくなってきた所で、僕はスッと抜けます。
当然、カメラマンは一部始終を撮影し続けるわけです。
・・・この演出シリーズ、今後も続けます。
■iPhoneで動画を作る著書です!
僕の30年近い映像制作経験がギュッと詰まってます。
書店で見かけたらぜひ手に取ってみてください!!
Amazonでもぜひ!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?