嵐のあさに

ベランダの排水溝はなんで床から8ミリぐらい高く作ってあるのか。これ、8ミリ分は水がたまってしまうじゃないか。ゴミが簡単には流れ込まないような工夫なのかもしれない。でも水が周辺にたまってしまう。で、ほったらかしていたら、排水溝の周りに道路の排気ガスからの黒い砂ぼこりがたまり、風のせいかへんな模様みたいになっていた。それが5センチぐらいの虫がうようよいるような模様になっていて、もう気持ち悪くてしょうがない。と思っていたのにずっとほったらかしていた。

ベランダには左端と右端に排水溝がある。隣接する両隣りの住人と各々共用となっている。左に住む一家はきれい好きらしく、仕切りの壁の下の隙間から覗き込んで見える部分(失礼)はとてもきれい。反対隣りの住人は、うちと同じで砂ぼこりが虫みたいな模様になってもほっておくタイプ。

前の日の夜から嵐のような天気だった。朝、風雨が強い。チャンスだ。ここを逃すと私は絶対にまた1年ぐらい掃除をしない。雑巾予定のバスタオルとかボロ布を出してきて、一気にベランダを掃除した。雨風強いから、ベランダが水浸しでもおかしくない。隣りに水が流れ込みそうになると、デッキブラシを仕切りの壁の隙間からエイっと伸ばして水を排水溝に流す。流れない分は雑巾バスタオルで吸水。しかも今日はゴミの日だ。汚いところをざっと拭いて全部捨てる。

ああすっきりした。あの虫みたいな模様も消えた。排水溝まわり、隣りのベランダ部分も届くところをみがいた。急にきれいになったら奇妙に思うかな。虫の模様をほっておける住人なら、嵐のせいできれいなった、ぐらいに考えてくれるかもしれない。

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