うつ病について詳しく知ろう!
現代で精神的な障害を持っている人は珍しくありません。
また、自分の気持ちや心に影響を及ぼす病気を抱えている人も多くいます。
そんな病気の中で代表的な物が「うつ病」です。
うつ病って何?
うつ病は精神障害というよりは、気分障害に分類されます。
多くの場合、うつ病は気持ちが落ち込むことから始まります。
一日中ずっと気分が落ち込んでいる、何をしても楽しくない、という状況から、眠れない、食欲がない、疲れやすいなど体にも影響が出てきます。
うつ病の症状
健常の人でも落ち込んだり、夜に眠れない、ということは起こります。
ですが、うつ病の人の場合は日常生活にまで支障が出るまで負の感情に捕らわれてしまいます。
また、健常の人が落ち込んだりするのは何か失敗をしたり、落ち込む原因がはっきりしていますが、うつ病の人は落ち込むような明らかな原因が無いことも多いのです。
たとえ原因になってしまった物事を解決しても気分は良くならず、負の感情を引きずってしまうことで日常生活に支障が出ます。
うつ病の特徴として、鬱の状態の人は考え方が否定的になりがちで、自分がダメな人間だと思ったり、焦りを感じてしまいます。
この考えが重傷まで大きくなると「死んでしまいたい」と思うほど辛い鬱が起きることもあるので、うつ病なのでは?という気配があれば、早急に専門家に相談してみましょう。
うつ病なのかな?というサイン
うつ病などの気分障害や精神的な障害は、外見ではわからない、という特徴があるので、他人が「あなたはうつ病です」と判断するのは難しいことです。
ですが、上記の通り、うつ病を放置すると普通の生活も送れなくなってしまいます。
うつ病の人が、自分の不安を誰かに相談できないことも多いでしょう。
そんな時のために、周りの人から見てもわかる「うつ病のサイン」を知っておきましょう。
うつ病のサイン
・表情がいつも暗い
・自分ばかりを責めている
・落ち着かないことが多い
・反応が遅くなった
・涙もろくなった
このような変化が見られる場合、その人はうつ病で苦しんでいるかもしれません。
また、精神的なサインだけでなく、身体的なうつ病のサインもあります。
体に出るうつ病のサイン
・食欲がない
・眠れない、あるいは寝過ぎてしまう
・体が疲れやすくてだるい
・めまい
・動悸
・便秘や下痢が多い
うつ病の精神障害が出る前に、このようなサインが現れることもあります。
本人、あるいは周りの人が何かおかしいと感じたら、これらのサインと現状を確かめてみましょう。
うつ病の原因
現代でうつ病の存在は広く知られていますが、未だにうつ病の発症の原因は正確にはわかっていません。
憶測として、感情や意欲を働かせている脳に何らかの不調が生じていると考えられています。
うつ病の発症はストレスや不安など、負の感情から起こるものだと思われていますが、結婚や進学、引っ越しなど喜ばしい出来事でも原因になり得ると言われています。
他にも気分障害とは別の病気で服薬している場合、その薬が原因になることもあります。
また、うつ病の発症は男性より女性の方が1.6倍も多く、妊娠、出産、更年期などのタイミングと合わせて注意が必要になります。
今の日本では100人に6人が生涯の内にうつ病を経験している、というデータもあるので、決して他人事ではない病気です。
うつ病の治療法
うつ病を改善させるには、何よりも心身ともに休めることが大切です。
治療を始める前に、しっかり休養できる環境を作りましょう。
場合によっては、職場や学校から離れて自宅で過ごしたり、入院して身を委ねることで症状が大きく改善することもあります。
うつ病の薬物療法
うつ病の主な治療方法は薬物治療と精神治療になります。
主に抗うつ薬が処方されますが、抗うつ薬は飲んでもすぐに効果が出るものではなく、継続して飲むことで症状を緩和させていきます。
すぐに効果がみられないからと、自分の判断で薬の量を増やしたり減らしたり、ということはせず、主治医に従って指示どおりに服薬しましょう。
また、抗うつ剤には多少の副作用がありますが、主治医は副作用を最小限にすることをしっかり考えています。
そのため、定期的に病院へ通って、自分の現在の状態を話すなど、主治医とコミュニケーションを取るようにすることも大切です。
うつ病の精神療法
うつ病の治療には薬物療法の他に精神療法がありますが、上記の「主治医とのコミュニケーション」もカウンセリングという立派な治療方法です。
基本的な療法の他に、認知行動療法や対人関係療法など、専門的な内容の治療法もあります。
その他の治療法
うつ病の治療は、薬を使った薬物療法と、専門家と話す精神療法がありますが、散歩などの軽い運動でも鬱の症状を軽減できることが知られており、これを運動療法と言います。
他にも専門的な治療として高照度光療法、経頭蓋磁気刺激法などが使われることがあります。
うつ病と双極性障害
うつ病と同じ気分障害の病気として、双極性障害というものがあります。
うつ病はずっと気持ちが沈んだ鬱の状態が続きますが、双極性障害は鬱の状態と躁状態を繰り返します。
うつ病と双極性障害は「鬱の状態になる」という部分は共通しているので、双極性障害の人が鬱の状態の時に診断を受けて「うつ病である」と診断されることもよくあります。
ですがうつ病と双極性障害では治療法が大きく異なるので、専門家に判断してもらって正しい治療を受けることが必要です。
うつ病の治療で大切なこと
治療をしているときに迷いや不安があったら、主治医に相談しましょう。
何でも気楽に相談できる関係を築くことは、うつ病治療の第一歩です。
また、他の専門家に意見を聞くセカンドオピニオンも、場合によっては必要になってきます。
複数の専門家の意見を聞くことで、自分で納得できる医療と出会うきっかけになるかもしれません。
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