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アラフィフの、ニイハオしか話せなかった私が9ヶ月でHSK6級になぜ合格できたのか?

語学学習は、なかなか上達を実感することが難しく、心折れてしまうということが多いもの。そして「これで達成!」というのは永遠にないのが外国語学習。久々に中国語学習を再開して、いま振り返って思うことを 今日は書いてみます。

ゼロからの出発

主人の上海への赴任が決まり、上海の高校受験のために、次男と渡航。会社の人が事前に書いてくれたメッセージを タクシードライバーに見せれば 大丈夫、と聞いていたので、さして不安もなくタクシーに乗り込みました。ところが 運悪く、そのドライバー、そこに書かれた住所あたりに詳しくなかったらしく、こちらに説明を求めている模様。まさかの「one,two」といったレベルの英語の数字すら理解してくれない!衝撃を覚えました。そしてそのあとかなりの不安な思いをしてホテルに到着するまでにすったもんだありました。

前任地の香港に赴任前は、日本で広東語を少し勉強していきましたが、7声もある声調が全く伝わらず、英語も通じる土地であったことから、広東語は挫折。しかし、上海では、普通語喋れないでは、これは生活していけないだろう、というのを その時嫌という程思い知らされたのです。

上海に渡航してすぐに取った行動

その経験でかなりの危機感を持った私は、ブログを通じて、現地にいる方から情報を収集。その結果、できるだけ早い時期に、大学の語学プログラムに通う、ということを選択。渡航して2週間後には 秋学期の全日コースに申し込んでいました。

そしてなれないバスで、戦いながら通学する日々。(朝は混雑していますし、ぐいぐいいかないと降りれませんから)クラスメートは 様々な国籍、様々な年代の人たち。自分の子供と同年齢もいれば、年上のおじさまも。各国別、学びのスタイルというのもそれぞれで、当時は、通学途中の街中で驚き、そしてクラスでもさらなる異文化体験で驚く、とかなりの刺激的な日々を送りました。

毎日午前か午後、約3時間の授業。若者たちは 耳もいいので上達が早い。そこは、アラフィフは、予復習でカバーするしかないわけです。そして大学卒業以来の中間、期末テスト、それらには自分たちで寸劇をしてそれを動画撮影して提出、なんていうのもあり、この通学期間は、とにかく必死で授業や課題をこなしました。

そして次の春学期も申し込み、大学の語学コースで勉強したのは、トータル正味7ヶ月ほどでした。単語テストもマメにあったので、語彙を増やすのに役立ちました。

HSK対策を2ヶ月

語学コースでの成果をHSKで確認しよう、と当然なります。とりあえず5級を解いてみると、6割の合格点は取れそう。受験料も勿体無いし(子供に学費がかかるので、自分のことにあまり使いたくない笑)そして無謀にも6級をみたところ、激しいめまいに襲われた。語彙の難しさもさることながら、リスニングも????もはや異次元、作文も A4一枚半の文章を所定の時間で読み、それを回収された状態で、内容を要約、という難度の高さ...

しかし、鉄は熱いうちに打てじゃないけど、今やらないと、結局先すぼみになっていくのではないか、と思い、無謀にも受験を決意。とにかく決めないことには、行動をとりませんから、人って。

そこに、日本人であることを最大限に活かしつつ、英語の資格取得で養った問題分析や解答法を適用してみることに。

意識してやったこと

・各技能で何点を取るかを決める。ー当然リスニングで稼ぐことは難しいので、リーディングや作文なら、まだ得点をアップできる余地はある、と自分に言い聞かせる。

・リーディングの解答順序を考えるー中国人でも???と考えてしまう大問1は捨てる。正確には、ここに時間を割いても無駄なので、残り10分をここに当てる。日本人なら長文は時間を割けば割くほど精度高く正答できます。確実に点数を取れるところに 時間を割く、というわけです。

・リスニングー点数を稼げないとっても、6割は取りたいところ。幸いにも、TOEICのような引っ掛けはなく、最初に選択肢を読んでおいて、そこの中にある単語が聞こえてきたら、選んでみる、と結構な確率で正解になります。そうはいっても、漢字の読み方は、日本語と全く違うので、選択肢の語を正しい音で認識していないと 聞けないので、やはり語彙を増やすのは必須。

ただし、過去問をいくつかとくと、リーディングでよく出る単語と、リスニングでよく出る単語が違うことに気づきます。特にリスニングによく出る単語を覚えるようにしました。

なぜなら、リーディングの場合は、漢字を見ればだいたいの意味が取れるので、そこまで覚えなくてもいいのですが、リスニングにおいては、音がわからないとどうしようもないからです。

作文ー小学生並み、いや、それ以下の文章しかかけてない当時の私には、この形式は難度が高すぎ。でも、これも英検の作文と同じく減点法。(私、英検の面接官もしていました)だから、どんな稚拙な文章でも、単語や文法的な間違いをせずに、要約できれば得点はできるのです。

流石に、作文は独学は難しいので、週2回、1回1時間、作文を中心にプライベートレッスンに通うこと2ヶ月。

本番当日

当然ながら、試験前の説明も全部中国語。わからんやん!これって、英語圏で行われるTOEIC会場で、試験前の英語での説明の方が、TOEIC本番よりよっぽど難しい、というのと同じです(笑)

幸運にも、大学のテキストに載っていた故事で、授業ではそれを取り上げなかったのですが、泣けるいい話だったので、私、たまたま読んでいたお話の、ロングバージョンが 作文で出題されたのです!

これを見た瞬間、「神はいる!」と確信しました(笑)

しかし、当時の私の語彙力と記憶力では、とにかくキーワードとなる語彙を覚えておくことで精一杯。文章を読む間は メモを取ることも許されず、時間が来たらそれを回収されるのです。回収と同時に、記憶から消えてしまいそうなキーワード単語を回答用紙になぐり書きして、そこからなんとか書き始めることができました。

結果は

自分でもびっくり!7割ほどとっての合格でした!初めて受けたHSKが6級で合格するとは 思いもしませんでした。

が、日本人であることと、戦略的解答法、そしてひたすら語彙を増やしつつ、リスニングのスクリプトの音読を続ける、というのを短期集中でやった結果 奇跡が起きました。

短期集中だから 頑張れたとも思います。

その後は?

そこで力尽きてしばらく何もしなかったのはいうまでもありません。

ただ幸運にも全国通訳案内士試験の中国語で、HSK6級を持っていると、一次試験の中国語が免除になることになり、そちらに無謀にもトライしてみました。

全国通訳案内士の英語の免許は持っているので、私は2次面接だけ受験すればいいのですが、この試験の中国語の最終合格率は6%ほど。永遠に合格する気がしませんね。

最近、HSKが新しくなるという話が出ていて、この免除規定も変わるかもしれないので、早いうちに合格しないと、とは思うのですが、今年はとりあえずスキップ。そしてCOVID-19の収束が見えない中、この資格を取ることにどれだけの意味があるんだろう、と思うと、なかなか試験対策に着手できずにいる今です。

HSK対策のポイント

・短期集中で ・語彙力増強 ・音読をコツコツと ・得点配分を考え、解答順序を考える

語学上達のポイントは、こういう資格試験に挑戦しながら、さらに上の級を目指す、というのはとても効果的です。HSKへの挑戦、ぜひ、お勧めします!

最後まで読んでくださりありがとうございます。

Have a nice day♬

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